歴歩

歴歩 歴史は歩く。ゆっくりと歩く。それを追いかける。

仙台市・六反田遺跡 木棺墓から管玉、ガラス玉が出土

2010年09月02日 | Weblog
9月4日、六反田遺跡、大野田官衙遺跡、薬師堂東遺跡で現地説明会
 仙台市教委は1日、太白区の「六反田遺跡」から古墳時代の木棺墓や平安時代の集落跡が出土したと発表した。
 9月4日(土)午前に現地説明会が開催される。
 また、東側に隣接する奈良時代前半の役所跡「大野田官衙遺跡」では、区画溝東辺の様子が明らかになり、六反田遺跡と合わせて現地説明会が行われる。
 さらに、六反田遺跡から北東5kmにある「薬師堂東遺跡」では、古代の住居跡や中世の掘立柱建物跡が見つかり、同日午後に遺跡見学会が開催される。

①六反田遺跡
 六反田遺跡とその周辺ではこれまでに、前方後円墳1基と44基の円墳からなる古墳群や古墳時代から平安時代の集落跡が発見されている。
 古墳時代6世紀前後とみられる木棺墓(長さ約4m、幅約1.6m)が出土し、中から副葬品の管玉(碧玉)10点とガラス小玉8点が見つかった。
 平安時代の集落跡からは、竪穴住居跡や掘っ立て柱建物跡、墨書土器、漆紙や円面硯が発見された。中でも「取」という字が書かれた墨書土器の破片は、この周辺が「名取」と呼ばれていたことを裏付けるものとみている。

②大野田官衙遺跡
 六反田遺跡の東側に隣接する奈良時代前半の役所跡「大野田官衙遺跡」は、これまでの調査で南北約259m,東西約196mの範囲であることが判明している。今年度は、南部では区画溝が南北方向に延びており、中央部では区画溝が途切れていることを確認した。官衙の入り口だった可能性があるとしている。また、官衙よりも新しい時期の道路跡も発見された。

③薬師堂東遺跡
 古代の住居跡10軒が見つかった。住居跡からは、国分寺で使用された瓦が見つかっており、国分寺に近接していることから、寺に関わる人々の住まいと考えられる。土坑が約30基見つかっており、そのうちの一つからは、平安時代の土器や瓦の他に、多量の炭と鉄滓、羽口などが見つかっている。
 中世の掘立柱建物跡1棟が見つかった。他の柱穴の埋土から、14世紀中頃に瀬戸(愛知県)で焼かれた焼き物が完全な形で見つかっている。

 4日(土)午前10時から、六反田、大野田官衙の両遺跡の見学会が開かれる。
 また、同日午後2時からは薬師堂東遺跡の見学会も実施する。
[参考:河北新報、仙台市HP]

過去の関連ニュース・情報
 2008.8.1 仙台市太白区・六反田遺跡・大野田古墳群 古代「名取郡役所」発見か



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 大阪市・上本町遺跡  奈良... | トップ | 太田市・間之原遺跡 平安時... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事