歴歩

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岩手・徳丹城跡で出土した7世紀の木製兜は「鉄兜」の見せかけ

2008年06月20日 | Weblog
奈良・元興寺文化財研調査で判明
岩手県矢巾町の国指定史跡徳丹城で井戸跡から出土した木製兜は、戦いの際に鉄製兜に見えるように作った「偽の鉄兜」だったことが元興寺文化財研究所(奈良市)の調査で分かった。
 今回、同研究所が作成した兜のデータを元に、富山県南砺市の彫刻家の協力で復元品を作成した。作成された木製兜に黒漆を塗ると、縦長の鉄の板をつなげて作った当時の鉄兜とほとんど見分けがつかなくなった。
 出土した兜は保存処理をされ、今年の4月に矢巾町歴史民俗資料館で一般公開された。
発見の経緯
2006年6月、徳丹城で井戸跡からほぼ完形品の木製兜が出土した。井戸水をくむ水おけとして転用されていた。徳丹城が機能していた9世紀前半ごろのものとみられると考えられていた。
2007年8月、放射性炭素年代測定法により、兜の素材・トチノキは7世紀前半、漆は7世紀後半と判定された
年代特定により、古墳時代から中世までの武具史の空白を埋める資料になった。
[参考:毎日新聞]

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