本日の マンション管理関連試験等オリジナル問題 です
A 〈利益相反行為に該当するかどうかは、親権者が子を代理してなした行為自体
を外形的・客観的に考察して判定すべきであって、親権者の動機・意図をも
って判定すべきでない〉
B 〈親権者が子の名において金員を借り受け子の不動産に抵当権を設定すること
は、仮に借受金を親権者自身の用途に充当する意図であっても、利益相反行
為とはいえないが、親権者自身が金員を借り受けるに当たり子の不動産に抵
当権を設定することは、仮に借受金を子の養育費に充当する意図であったと
しても、利益相反行為に当たる〉
民法826条(利益相反行為)に関する、上記A・Bの判旨について、適切なものは
どれかを答えなさい。
1 A又はBの判旨の最高裁判例が各々ある。
2 A又はBの判旨の最高裁判例はない。
3 Aの判旨の最高裁判例はあるが、Bの判旨の最高裁判例はない。
4 Bの判旨の最高裁判例はあるが、Aの判旨の最高裁判例はない。
正解は 1
A 【最判昭 42・ 4・18】
B 【最判昭 37・10・ 2】
本日の マンション管理士過去問学習 です
※ 〔問い方(肢の順番を変える等も含み)を変えて
利用させていただいている場合があります
法令等改正があった場合に内容を現行のものと
整合させるため出題当時の問題を改めているこ
と等もあります〕
甲マンションの201号室の区分所有者Aが死亡し、その配偶者Bと未成年の子Cが同室の所有権
を相続し、BとCが各2分の1の共有持分を有し、その旨の登記がなされている場合における次の
記述について、民法の規定及び判例による正誤を答えよ。
1
Bが金融機関から自己を債務者として融資を受けるに当たり、201号室の区分所有権全部
について抵当権を設定しようとする場合に、Cの持分に係る抵当権の設定については、B
はCのために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければならない。
2
Bが、Cに区分所有権全部を所有させるため、自己の持分を無償で譲渡する場合でも、Bは
Cのために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければならない。
3
201号室の区分所有権全部を第三者に売却する場合、Cの持分の売却について、BはCの
ために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければならない。
4
201号室に係る固定資産税等の公租公課について、未成年者であるCが支払うに当たって、
BはCのために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければならない。
1 について 正しい
親権者自身の金員借受について 子の所有不動産の上に抵当権を設定するのである
から 利益相反行為となり BはCのために特別代理人を選任することを家庭裁判
所に請求しなければならない 【最判昭 37・10・2】
下記 826条 を 参照ください
2 について 誤 り
826条の目的は 未成年の子の利益を保護することである
親権者と子の利益が相反しても そのすべての場合が利益相反行為に当たるとして826
条が適用されるわけではない
肢においては 親権者の持分についての無償での譲渡なので親権者に不利益で子には利益
になる行為なので〔利益相反行為〕ではないから 特別代理人を選任することを家庭裁判
所に請求しなければならないということにはならない
下記 826条 を 参照ください
3 について 誤 り
肢における当事者は Cと第三者であり BとCとの利益相反ではないのでBはCのため
に特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければならないということにはなら
ない
下記 826条 を 参照ください
4 について 誤 り
固定資産税等の公租公課について未成年者であるCが支払うに当たって BとCとに
相反が生じ〔利益相反関係〕となるわけではないと解せられるので BはCのために
特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければならないというのは誤りと
解せられる
※ 率直にいって 出題の意図(関連する理論のどこがポイントになるのか
この出題文言だけでは自身にはシッカリとは捉えられないのだが・・?)
下記 826条 および 本記事に登場の判例等を参考になさってください
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記 条文に省略があることがあります
その子のために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請求しなければならない。
る行為については、親権を行う者は、その一方のために特別代理人を選任することを家庭裁判所に請
求しなければならない。