ドラッカー・ブームも少し過ぎた感があります。
しかしながら、ドラッカーファンとしてドラッカー理論は不易流行の「不易」の部分。
いつものようにドラッカー本をペラペラと紐解いてみました。
(それにしても「もしドラ」の大ヒットは凄かったですね。天国にいる博士も、さぞ驚かれたことと思います。)
私の書斎には、ドラッカー本は20冊ほど。
自分自身のマネジメント研究の原点ともいえる一連の図書群です。
仕事で何か困ったことがあれば、「現代の経営」をめくると問題が解決できる・・・
これは、先輩からいただいた言葉ですが、この半世紀以上も前に書かれた「現代の経営」には、マネジメントのすべてが記述されています。
しかも、ドラッカー流の格調高く、社会文化の香りのする書き方で・・・。
目標による管理、組織マネジメント、経営戦略などなど、そこには直接的、間接的にドラッカー流の正解が書かれています。
本当にすごい書籍だと思います。
「現代の経営」以降書かれた経営本、マネジメント本は、すべてここから派生したものといっても過言ではないと思います。
自分自身、ドラッカー博士から最大の影響を受けたのが「プロフェッショナルの条件」。
2000年に、ドラッカー研究者の上田惇生先生によって編訳された一冊(ダイヤモンド社・1890円)。
ポスト資本主義社会、ネキストソサエティを前提に、ビジネスパースンがいかにして仕事をし、いかにして生きるべきかをハウツー的に書かれています。
これは、ドラッカーとしては珍しいスタイルですが、浅学がわたしとしては、ホントーによく理解できるありがたい一冊です。
ユニクロの柳井社長も社員に推奨されている一冊だそうです。
同書の骨格となるコンセプトは、自分自身のマネジメント。
パート3とパート5に、有名なドラッカー流のノウハウが公開されます。
パート3 自らをマネジメントする
・自らの強みを知る 生き生きと働くための方法
・時間を管理する
・もっとも重要なことに集中せよ
パート5 自己実現への挑戦
・人生をマネジメントする
・教育ある人間が社会を作る
・何によって憶えられたいか
書店にあるドラッカーのムック本や入門書の多くが、この部分から多数引用しています。
それぐらい具体的ハウツーであり、ビジネスパースン共通の仕事技だと思います。
わたし自身も、プロの条件として現場発想でいろいろと考えてきました。
プロ野球選手やJリーガーやプロゴルファー・・・弁護士や医師といった専門職・・・。
共通するのは、高い専門性や成果を出さなければならないということだと思います。
しかし、それだけだと職人ということになってしまいそうです。
そこで考えたのが、以下の条件です。
1.高い使命感を持っていること
2.期待以上の成果を出し続けること
3.持ち場をキッチリ守れること
特に、3番目の「持ち場をしっかりと守れること」というフレーズは、われながら大好きで常に自分自身に言い聞かせています。
ドラッカー博士の本を紐解いて、いろいろと考えることが出来た1日でした。
これからも年に何度か、あるいは壁にぶち当たったとき、ドラッカー博士と本の中で語り合ってみたいと考えています。