「ファッション&ラグジュアリー企業のマネジメント ブランド経営をデザインする」
エリカ・コルベリーニ+ステファニア・サヴィオロ著 長沢伸也+森本美紀監訳
東洋経済新報社刊 3500円+税
著者は、ボッコリーニ大学大学院の2人。
翻訳は、早稲田大学大学院の長沢教授。
早稲田大学ラグジュアリーブランディング研究所長です。
早稲田らしからぬブランド研究。
が、同書は、世界中の有名ブランドを追っかけるには最適な一冊です。
目次
第1部 ファッション&ラグジュアリー企業の定義づけ
第2部 国別モデル
第3部 産業セグメント、ビジネスモデルおよび消費の推進力
第4部 ブランドマネジメント
「古代からファッション&ラグジュアリーは、われわれの文化に、我我の自己認識と差異化に、それゆえ我々の社会的なアイデンティティに関連した、これらの2つの現象としての人間共通の経験の一部であった。」
と同書は始まります。
この本には、写真掲載が一切ありません。
しかしながら、読み進めるにしたがって、ブランドのロゴマークが脳裏に浮かぶ・・・そんな一冊です。
ファド・・・ファッション・・・ベーシック商品・・・といった製品のライフサイクルがありますが、
同書では教科書的な分析だけではなく、感性、センスといった主観的な視点からも、しっかりと分析されています。
成功しているブランドには、涙ぐましい様々な裏の努力があるのです。
ファッション、小売、アバレル、サービスに携わる方には、ぜひとも読んでいただきたい一冊です。
350ページの同書には、「結論」というコーナーがあります。
ここだけでも一読いただけると明日からのサービス水準が変わってくると思います。
久々に芯のある本を読むことが出来ました。