能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

ビシネススキルイノベーション 最近珍しいHowTo本です 目的-手段で考えるVEは恋人探し

2014年06月03日 | 本と雑誌

「ビシネススキルイノベーション」

横田尚哉著 

プレジデント社 1700円+税


著者の横田さんは、機能研究のスペシャリスト。

VE(バリュー・エンジニアリング)を相当程度極めた方とお見受けしました。

年とともにハウツー本からは遠ざかっていましたが、同書の持つオリジナリティに思わず購入した一冊です。


著者は、今からのビジネスパースンは、「時間」「思考」そして「感性」の3つの基軸が必要不可欠であると指摘し、64の具体的なビジネススキルを提示されています。


「仕事は、想定時間の1.4倍かかる・・・」

「仕事を寝かせることにより知的熟成が得られる・・・」

「形容詞ではなく、数詞で・・・」

「新人には明示、達人には暗示を・・・」

「ホウレンソウ・・・報告は過去、相談は現在、連絡は未来・・・」

「リアクティブではなく、プロアクティブ・・・」


著者の機能研究の中から得た、ビジネスで成果をあげるための具体的なスキル、テクニックについて解説した一冊です。

特に、時間軸での指摘は終始一貫しており、「原因-結果」のトレンド思考も大切だが、それ以上に「目的-手段」のゼロベース思考が重要であると喝破します。

まさにVE思考です。


ずっと昔、わたしの師匠から言われたことがあります。

原因-結果で考えるQCは犯人捜し・・・目的-手段で考えるVEは恋人探し」だと。

後ろを向いて漕ぐボートと、前を向いて漕ぐカヌーの対比は分かりやすい例示でした。


同書では目標起点、未来起点の重要性についてたびたび指摘します。

今流行のデザインシンキングを日本人目線でまとめた一冊です。

20歳代の若者にお奨めしたい一冊です。


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