スタバ、ボディショップのCEOだった岩田さんの著書。
「企業は世の中をよくするためにある」という出だしで始まります。
岩田さんは、お客さま視点で、当然と言えば当然と言える経営の原理原則を愚直に展開してきた方。
2008年リーマンショック後の外資系企業のプレゼンスを高めていきます。
簡潔な言葉で全編語られていますが、
その重要ポイントは、「質×数=感動の深さ×感動を与える人数」=ミッション(存在理由)を最大化すること。
それを支える従業員の満足度を最大化し、そのミッションを現実のものとする・・・。
その一見難しい課題を同書の中で淡々と語ります。
「これからの経営に必要な41のこと」
岩田松雄著 中経出版 1400円+税
目次
1.会社は何のために存在するのか
2.社長が人事を見ているか
3.数字と現場の声をどれだけ聞けるか
4.経営がうまくいかない理由はどこにあるのか
5.どうすれば従業員はヤル気になるのか
6.無駄なコストが減らせない理由は何か
7.それは本当にいい経営か
実際の経営の現場の中で岩田さんが体感された経営のキーワードが全ページにわたり出てきます。
「カリスマ経営」に潜む大きなリスク
早く成長しすぎない
ベンチャー成功のキモは経営者の執念
最後に問われるのは人間力
優れた秘書を持つことで経営者の仕事は変わる
同書の中で、一番印象に残ったのが、31の「もし自分がオーナーならという意識づけをする」という章。
オーナー経営者の厳しさとサラリーマン社長の対比の中から、
オーナー社長の持つ強い危機感、危機意識を持つことの重要性を説きます。
経営の原点は、まさにそういうことかもしれません。
社長と名のつく方に一読いただきたい一冊です。