能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

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便乗時短 やってはいけない「働き方改革」 日経ビジネス誌からの鋭いカウンターパンチに拍手喝采です

2017年07月25日 | マネジメント
世の中、働き方改革やワークライフバランス、プレミアムフライデーや時短などなど、働くことについて喧しくなっています。
昭和のおやじからすると、大きなお世話・・・笑。

そんな中、今週号の日経ビジネス誌の特集は、久々のヒット!だと思います。

便乗時短 やってはいけない「働き方改革」

日経ビジネス誌2017.7.24号では、「便乗時短」という新語を切り口にして、
働き方改革(個人的には、働かせ方改革だと思っています)にアンチテーゼを投げかけています。

C調、スチャラカ社員、無責任代表の植木等さんの表紙も最高です(笑)。


便乗時短
働き方改革に乗じ、必要な仕事まで減らしたり、ほかの社員に丸投げしたりすること。
多くの便乗時短者は当初は与えられた時間内に業務をこなすよう努力するものの、
やがて「無理な注文」であることに気づき、ある者はあきらめ、ある者は開き直って仕事を抑制していく。

そういえば、最近、今まで出会わなかったようなサラリーマンに出くわすことがあります。
それを見事に、「便乗時短者」として告発した同誌のコンセプトに拍手です。

トンデモ働き方改革として、いくつかの事例をあげています。

事件簿1 やるべき仕事を海外拠点に丸投げ 本人はプライベートを満喫

事件簿2 毎日夕方は「避難訓練」事件 定時5分前から帰る準備。顧客からの注文は翌日に先送り・・・午後4時45分以降の顧客のメールは見ない

事件簿3 トラックボール回しが仕事事件 ITを駆使した遠隔管理システムを驚くほどアナログな方法で欺く

事件簿4 新工場建設はいつになるやら事件 終業時間に電気が消えるや、たちまち議論は先送り

事件簿5 ここは居酒屋かよ!事件 部下に依頼すると「すみません。今日の仕事はラストオーダーになります・・・」

まったく・・・もう、笑うしかありません。
そんな状況に対して、ディスコ社やキャノン電子社では、すごい対策をとっています。

ディスコ
社内メールで「お疲れ様です」はNG。
メールのあて名の肩書はご法度。
会議は立って30分以内。
残業ランキング上位者には説明義務。

キャノン電子
同じフロアでのメールはPC没収
5回送り続けたら降格
1分当たりの入力文字数も管理
工場内は5mを3.6秒で歩くように統一

この特集、さらには、
「働かないオジサン」より、「(お呼びでないのに)働きたいオジサン」が厄介であること、
PCの更新を渋ると残業は減らないこと、を喝破します。

なかなか爽快な、日経ビジネス誌の特集でした。
経営者、管理職の方に、一読いただきたい記事です。

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