米国のメガプラットフォーマーGAFAM(グーグル、アップル、メタ、アマゾン、マイクロソフト)には及びませんが、日本にも尖がった才能で時代を駆け上がったベンチャー起業家はたくさんいます。
その伝記は、勇気と希望をあたえてくれます。
IT三国志「超知性」突破する力
大下英治著 青志社刊 1000円+税
著者の大下英治さんは、広島県の出身。
広島大学卒業後、週刊文春の記者となり、在職中に「小説電通」でメジャーデビューしました。
その後、政治家や話題の人物についての伝記を書き続けます。
入念な取材、現場重視、事実と小説の融合・・・読者を惹きつけていく筆致が特徴です。
目次
同書では、5人の経営者が取り上げられています。
孫正義・・・宝物を掘り当てるための地図とコンパス
江副浩正・・・IT企業家が次々と育っていった江副学校
北尾吉孝・・・最高の懐刀と評された切れすぎるカリスマ
藤田晋・・・組織として最も必要な5つの能力を備えた男
堀江貴文・・・不死身、ホリエモン健在なり
著者は、日本のベンチャー企業、スタートアップ企業の源流には、「江副山脈」と「孫山脈」の2つの巨大山脈があると指摘します。
中でも、江副学校と呼ばれるリクルート社のマネシメントは、今でもたくさんの起業家を生み出しています。
ソフトバンクの孫社長は、天才肌で、バツグンの行動力を持っている・・・。
サイバーエージェントの藤田社長は、勝負運が強く、麻雀がとてつもなく強い・・・。
面白いエピソードがふんだんに盛り込まれています。
著者は、5人の経営者にキャッチコピーをつけています。
孫正義・・・ゼロから起業し、いまや「世界の孫」として輝く男
江副浩正・・・江副山脈の頂 IT企業家が次々と育っていった江副学校
北尾吉孝・・・指南役で時代を作った男
藤田晋・・・勝負師としての魂を持つ
堀江貴文・・・オンザエッジ、崖っぷちから帰ってきた男
日本経済を再び復活させるためにもスタートアップは必要不可欠です。
ものすごいスピードで動いている世界の中で、チャンスを見つけて、チャレンジし続ける・・・日本の若者に期待するところ大です。
若い起業家によんでいただきたいスタートアップの要諦が詰まった一冊です。