「21世紀 知的経済自由人の生き方」 朝日新聞出版 1000円
男の隠れ家増刊のムック本。
本田健の書斎探訪、知的経済自由人入門、本田健が選ぶ100冊、書斎になる隠れ家カフェなどの特集で構成されています。
「本田健の書斎探訪」では、渡部昇一さん、二宮清純さん、北原照久さん、田原総一朗さん、森永卓郎さんなどの書斎が、カラーページで紹介されています。
驚いたのが、渡部さんの書斎。
洋書が一階、二階にずらりと並び整然と並べられています。
高校生の時に読んで強い影響を受けた「知的生活の方法」そのものの光景がそこに写っていました。
本が醸し出す知性の香りが渡部さんの博覧強記につながっているのだとため息をついた次第です。
ちなみに、その書斎にはパソコンやテレビは写っていませんでした。
知的活動を邪魔するものは徹底排除ということなのかもしれません。
また、おもちゃコレクターの北原さんが49歳で実現したという「海を庭にしてしまった家」購入のストーリーは感動ものでした。
37歳で独立、雑誌で太平洋に浮かぶ島にある家を見て魅了され、苦労に苦労を重ね、8億円で買ったというストーリー。
購入代金を値切ることは、自分の夢を値切ることということで支払いしたというくだりでは男の夢とロマンを感じました。
やはり知的生活は、経済自由人でなければ送れないのかなあと感じた次第です。
そういえば、東大教授だった本多静六さんもドイツ留学時に担当教授から、その赤貧ぶりを指摘され、学問をするのであれば、学問の自由を守り、カネに動かされぬように金持ちになりなさいという指摘を受けたとのこと。
本多さんは、その後、四分の一強制貯蓄法、本多式投資法などを見出すとともに、大量の著作物を世に出しました。
また、陽明学者安岡正篤さんも「男は書斎を持たなければ、ろくなものにはならない」と指摘されています。
狭いながらも書斎を持てる現状に感謝しつつ、目指すはアーネスト・ヘミングウェイ。
彼は、カリブ海に面した家に住み、バーボンと愛犬とともに執筆活動に励んだとのこと。
結局、そこで拳銃自殺したとのことなのですが・・・。
海が見える書斎、ビーチサイドでの読書、潮風を感じながらの執筆・・・。
そのためにも知的自由人、知的経済人にならなければと、書斎にこもる日曜日の朝でした・・・笑。