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腸は人の気持ちを映し出す繊細な臓器

2017年01月07日 06時07分33秒 | 医科・歯科・介護
下痢や便秘が慢性的に続く「過敏性腸症候群」。
外来患者の調査から、国民の1割、1000万人がかかると推定される。
東北大学病院心療内科に勤める、福士審教授のもとには、全国から患者がくる。
福士さんは33年間この病気を研究する第一人者。
「だれにでも起こり得る、現代社会に特有な病気」と話す。
1日に来院する約35人のうち3分の1は、過敏性腸症候群など消化器の心身症だ。
「大半は精神的ストレスが関係している」と指摘する。
腸自体に異常はないが、不安やうつで働きが弱り、下痢や腹痛を起こす。
大企業に勤めるキャリア女性は通勤電車の中で腹痛や吐き気におそわれ、途中下車してトイレに駆け込む日が続いた。
苦手な上司との折衝や深夜まで続く残業に苦しんでいた。
このキャリア女性は、「過敏性腸症候群」の典型例だ。

厚生労働省研究斑(代表・大井田隆日大医学部教授)が2010年に全国の中高生約9万8400人に実施したアンケート調査で、約2割に過敏性腸症候群と同様の症状が見られたことが分かった。
分析した山本隆一郎江戸川大社会学部准教授(人間科学)によると抑うつ感や不安感のある生徒や、就寝時刻が午前0時を過ぎている生徒が多い傾向にある。
「腸は睡眠と似た規則的なリズムで動く。ストレスと夜更かしが主な原因では」と山本さんは指摘、中高生にも大人と同じ背景があつとみている。
腸は人の気持ちを映し出す繊細な臓器だ。
腸と脳は、互いに連絡しあう「親しい関係」にあることもわかってきた。
腸と脳は神経でつながり相互に影響し合う。
過敏性腸症候群が目立つ背景には、現代特有の不規則な生活がある。
朝食を抜く、夜遅く食べる、睡眠不足、加工度の高い食品を食べる、アルコールのとりすぎ―が関係している。
キーポイントは食生活だ。
食物繊維の豊富なスーパー大麦のクッキーを食べてもらったら、わずか2週間で腸内細菌のバランスが変わり、腸内環境を整える「善玉菌」の代表格といえるビフィズス菌が増えた。
松井輝明・帝京平成大学健康メディカル学部教授たちの研究による。
納豆菌の摂取でビフィズス菌が増える研究報告も出た。
また腸内細菌が糖尿病や肥満、動脈硬化、自閉症などさまざまな病気にかかわっていることもわかってきた。
「便の中の腸内細菌を検査して、将来どんな病気になるかを予測する時代が来る」林京子・中部大学健康科学研究所客員研究員(薬学)は予測する。




















   

 

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