★国の経済成長が望めない時代の危機的な状況を考えると、地方再生のあり方自体を根本から考え直すべきだろう。
経済は、人間が食べていく上で大事ではあるが、それとは別次元で「地方再生とは何か」という問題を考えてはどうかと思うのだ。
そこで私は、新しい発想として「知の地域創造」とおうキーワードを考えている。
「知の地域創造」とは何か。
ここで言う「知」とは、経済とは対照的な、心、知的生活、子育て、健康、老後の暮らし、文化活動、人とのつながり、一緒になにかをすること、祭りなど、幅広いさまざまなものをまとめたものだ。
「知の地域創造」は、<残されたもの>とほとんど重なり合う。
たとえ経済的に困窮して<残されたもの>に列挙されるものがしっかりと確認されれば、人は生きていけるのではないか。
<残されたもの>とは家族の愛、深い友情、生きている私、時間、ヒマ。
「知の地域創造:を具体的に構築するにはどうすればよいのか。
1「ふれあう」「つながる」場づくり=何でも相談に乗ってもくれ、談論もできる場をつくる。
2「生きがいを語り合う」場づくり=特に農業、漁業、商店の人たちとの連帯だ。
3新しい故郷の創造=傾聴・聞き書きボランティアなど。
4集落全体で子ども、高齢者、障害者を見守る共同体組織づくり。
これらは「知の地域創造」の一端に過ぎないが、ここに挙げたようなものが「まち」「むら」にそろえば、大したお金をかけなくとも「今日はたのしかったね」「ここはたのしいまちだね」「わがふるさとはいいところだね」と言いつつ、毎日を過ごす人生が開けるのではないか。
自分の財を増やすより、人と人がつながり合い、笑い合う生き方へと価値観を転換する時代になりつつあるという意識を持つことが求められているのだ。
毎日新聞「深呼吸」作家・柳田邦男さん
経済は、人間が食べていく上で大事ではあるが、それとは別次元で「地方再生とは何か」という問題を考えてはどうかと思うのだ。
そこで私は、新しい発想として「知の地域創造」とおうキーワードを考えている。
「知の地域創造」とは何か。
ここで言う「知」とは、経済とは対照的な、心、知的生活、子育て、健康、老後の暮らし、文化活動、人とのつながり、一緒になにかをすること、祭りなど、幅広いさまざまなものをまとめたものだ。
「知の地域創造」は、<残されたもの>とほとんど重なり合う。
たとえ経済的に困窮して<残されたもの>に列挙されるものがしっかりと確認されれば、人は生きていけるのではないか。
<残されたもの>とは家族の愛、深い友情、生きている私、時間、ヒマ。
「知の地域創造:を具体的に構築するにはどうすればよいのか。
1「ふれあう」「つながる」場づくり=何でも相談に乗ってもくれ、談論もできる場をつくる。
2「生きがいを語り合う」場づくり=特に農業、漁業、商店の人たちとの連帯だ。
3新しい故郷の創造=傾聴・聞き書きボランティアなど。
4集落全体で子ども、高齢者、障害者を見守る共同体組織づくり。
これらは「知の地域創造」の一端に過ぎないが、ここに挙げたようなものが「まち」「むら」にそろえば、大したお金をかけなくとも「今日はたのしかったね」「ここはたのしいまちだね」「わがふるさとはいいところだね」と言いつつ、毎日を過ごす人生が開けるのではないか。
自分の財を増やすより、人と人がつながり合い、笑い合う生き方へと価値観を転換する時代になりつつあるという意識を持つことが求められているのだ。
毎日新聞「深呼吸」作家・柳田邦男さん