「ぷらら」では Broach(ブログ)サービスの提供を終了させていただくことになりました

2021年11月16日 15時00分55秒 | 【お知らせ】
2014-07-03 13:15:35 | 
 
平素より「ぷらら」をご利用いただき、誠にありがとうございます。

この度、「ぷらら」ではお客さま向けオプションサービスのひとつである、Broach(ブログ)サービスの提供を終了させていただくことになりました。

2014年6月30日をもってエクスポート機能を除く一切の機能を終了いたしました。
エクスポート機能は2014年7月31日をもって提供終了とさせていただきます。

ご利用中のお客さまには大変お手数をおかけいたしますが、引き続きブログを継続できますよう他社事業者のブログを開設の上、エクスポート機能をご利用ください。

長らくご愛顧ありがとうございました。

人生に蘇生のドラマある

2021年11月16日 14時56分25秒 | 沼田利根の言いたい放題
2014-07-04 08:05:54 | 編種スクランブル
 
★今朝の取手は大雨である。
午前2時30分まで起きていたが、眠くなる。
結局、パートへ行くために午前4時30分に起きた家人の気配で目覚めた。
散歩から6時に帰宅。
雨は小ぶりになっている。
九州の長崎などは50年ぶりの降水量で、水害が起こっている。
24時間に日テレニュースなどで、その模様を確認できた。
異常気象であり、災害の爪あとは想像を絶するばかり。
★昨夜は新しい裁判の答弁書を作成した。
民事の損害賠償事件の被告の身である。
文章は家人など家庭の主婦に読んでもらうのがいい。
「分かりにくい」と指摘されたら、修正する必要がある。
できれば前の裁判の日にやってもらえれば助かる。
年金生活の身であるので、月に2度も京都地裁へ行くのは金銭面で負担だ。
旅行は好きなので苦にならないが・・・
ベストは裁判を茨城県の龍ヶ崎でうけられればと思っている。
★ところで、昨日開設したgooのブログのパスワードを忘れ更新できなくなる。
感情も高ぶっていて、肝心なパスワードを失念した。
情けない!
6月30日で閉鎖されるとは、予告はしていたのだろうが見落とす。
★「修羅場の極意」
作家・元外務省主任分析官・佐藤優著の広告文を見る。
敵を作り、嵐に巻き込まれた時、
○うろたえるな!
○「時」を待て!
○生き残りを懸命に考えよ!
★どんな人にも、人を支える力がある。
支え支えられて、人は生きている。
★人生に蘇生のドラマある。
★子どもの夜ふかしは脳に悪影響。
睡眠と生活のリズムを整え健全な成長を。
★先日、総合失調症の知人を訪ねた。
前回は受け入れてくれたが、拒絶された。
母親は気遣い「せっかく来たのに悪いね。また来てよ」と玄関ドア
のチエーン越しに頭を下げた。
★先日、久しぶりに出会った看護師の友人から「世界遺産になった富岡製糸場へ行きたいのだけれど、一人ではね」と言われた。
一緒に行く人を求めていたのだろう。
お互い30代の頃からの友人である。
当方にとってあの頃は、「友人以上、恋人未満」とも言うべき存在の人であっただろうか?!
 

IP通信 ブログがなくなってしまいました

2021年11月16日 14時52分07秒 | 沼田利根の言いたい放題

2014-07-03 13:54:41

ブログがなくなってしまいました。
突然のことで驚いています。

毎日の写真と、記事の楽しみがなくなってしまいました。

他のブログ利用で再開はないのですか?

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おはようございます。
ブログが開きませんが、何かありましたか?






本には人間の智恵が詰まっています

2021年11月16日 14時45分45秒 | 新聞を読もう
2014-07-03 14:30:43 | 編種スクランブル
 


★今、国のリーダーに求められるのは、住民の心に寄り添う強い使命感と責任ある覚悟である。
地方議員も同様である。
★少女が強制的に結婚させられる児童婚問題。
少女たちの教育を受ける権利を奪うほか、夫からの暴力や虐待、搾取などの問題も引き起こす。
また、健康面でも悪影響を及ぼし、出産・妊娠による死亡リスクも高める。
★宗教の本来の意義は、人間の生き方、社会的行動に表れる。
人はここまで強くなれるのか、ここまで他者をおもいやれるのか、という、人間のもつ生命の輝き“心の財(たから)”もって、真実の力を証明する。
★まさに「智恵は現場にある」
その智恵の一つ一つを集めて、自分たちの運動の形にし、時には行政と連携する。
★一つだけ確信をもって言えることは、人々は心の絆を求めていることだ。
無縁社会:人間は一人では生きていかない。
誰かのために生きることで、自分もまた元気になれるはず。
★志が人間をつくる。
同じ生きるなら、価値ある歴史を残すことだ。
★独創的な仕事ができる人は、基本がしっかりしている。
独創と我流は違う。
一に二にも基礎技術の取得が大事。
★「さとり世代」
現実を「さとった」かのように振舞う。
堅実で高望みをしない。
「さとった風」ではなく、積極的に真の喜びをつかむ人生を送ってほしい。
若者研究家・原田曜平さん
★成熟した社会では、あえて求めなければ冒険も挫折もないだろう。
“鍛錬なき時代”でもあるが、逆に今は「苦労」を買って出なければならないだろう。
★家の掃除も何もしない、当方であるが2か月に1回、ボランティアの清掃、草取り、落ち葉拾い(秋など)には行っている。
先月は町内会でビン、カン、タバコなどを拾った。
支え合いの地域に。
★日本には捕鯨文化があるのだが・・・
四方を海に日本にとって、独特の食や文化を育んできた大切な海洋資源は数多い。
智恵を尽くして守り、生かす方策が待たれる。
★良書を読むことで身に付くのは、読解力だけではない。
他人とのコミュニケーションに欠かせない質の高い表現力も養うこともできる。
場面に応じて的確に操れる表現力の習得は、社会で円滑な人間関係を築く基礎だ。
★成長戦略:日本人や日本企業が本来有している潜在力を覚醒し、日本経済全体としての生産性を向上させ、「稼ぐ力」を強化していくことが不可欠と指摘。
1 企業の競争力強化
2 女性の活躍促進と働き方改革
3 地域の支え手となる産業の育成
4 地域活性化、中堅・中小企業・小規模事業者の革新
★分かりやすくなければ読者の心はつかめないし、政治を動かす力にはならない。
★インターネットを介した通信販売に関する相談件数は、2013年度前年比で70%増の5万件余り。
「偽物や粗悪品が届いた」が全体の半数を超す。
次いで「サービスの内容が著しく劣っていた」「商品が届かなかった」の順。
★本は楽しむだけでなく、人を助ける力もある実感しました。
本には人間の智恵が詰まっています。
本は私たちの知らないことを教えてくれます。
俳優・高見のっぽさん
★特殊詐欺:ニセ電話詐欺
手渡し型、送付型で全体の74.4% 、振り込み型は25.6%
茨城県の被害今年129件。

新型コロナにかかりにくい理由はやっぱりコレか?

2021年11月16日 14時43分35秒 | 新聞を読もう

ウイルスの侵入経路ACE2を絶つ治療薬も臨床試験へ

大滝 隆行=Beyond Health 2020.6.8 日経BP

厚生労働省のホームページでは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の国内発生動向を日々更新しているが、20歳未満の陽性者数は他の年代に比べていまだ格段に少ない。

COVID-19に子どもがかかりにくい理由として、4月20日付Editor's Noteで4つの仮説を紹介し、そのうち、「小児では、新型コロナウイルスのヒト細胞への侵入経路(受容体)であるアンジオテンシン変換酵素2(ACE2)の発現が少ない」という説に注目すると書いた。

 その説を裏付ける研究結果が、5月20日付の米国医師会雑誌(JAMA)オンライン版に発表された。米マウントサイナイ・アイカーン医科大学の研究グループが気管支喘息の研究目的で採取・保管していた4〜60歳の喘息患者の鼻粘膜上皮を用いて、年齢によるACE2の発現量の違いを分析したところ、小児ではACE2遺伝子の発現量が成人に比して少なかったと報告したのだ1)。
発現量は10歳未満が最も少なく、年齢が上がるとともに増加した(性別と喘息の有無で調整)。論文の著者らは「検体に60歳以上のものが含まれていないなど研究に限界はあるが、小児のACE2遺伝子発現量が成人より少ないことは、小児がCOVID-19にかかりにくい理由を説明できる」と結論づけている。

 ACE2は以前も説明した通り、心臓や血管、肺、腎臓、消化管など全身の組織に発現し、血圧や腎機能、水・電解質のバランスなどを調節するレニン・アンジオテンシン系(RAS)の中で働く酵素として知られていたが、最近の研究により、ACE2は新型コロナウイルスの体内への侵入経路であることが突き止められた。
ウイルスが肺胞上皮などの細胞膜に存在するACE2に結合することで細胞内に侵入し、生体の免疫機能を惹起してサイトカインストームを生じさせて重篤な肺炎などを引き起こすのである。

 では、COVID-19発症の鍵を握るこのACE2の発現量は、なぜ小児では少なく、年を重ねるとともに増加していくのか? もしその理由が明確になり、抑制する手立てが見つかれば、第2波、第3波が来たとしても、感染者・重症者数を20歳未満並みに抑えることができるのではないか。


日本の重症化率・死亡率が米国に比べ低い理由も?

 4月20日付、5月18日付Editor's Noteでは、喫煙者や慢性閉塞性肺疾患(COPD、喫煙歴が長い人に起こりやすい)患者の肺組織にACE2が多数発現している一方、非喫煙者ではその発現量が非常に少ないという研究結果2,3)が報告されていることから、二十歳になって許される喫煙がその発現を増やす要因ではないかとの考えを述べた。

 実は筆者が知らなかっただけで、ACE2の発現量が増える要因・病態は他にもある。例えば、ACE2は心筋細胞や心筋線維芽細胞、血管内皮細胞などにも幅広く発現しており、動脈硬化や心機能障害が進むと発現量が増えることが知られている。
強力な昇圧・血管収縮・細胞増殖作用があり動脈硬化を進展させるアンジオテンシンIIという物質を、アンジオテンシン(1-7)に分離し、血管拡張や細胞増殖抑制、抗血栓作用などで心血管を保護する重要な役割を果たす。
以前の記事で、損傷を受けた肺組織においてACE2が高発現しているのは、肺を損傷から守るためのホメオスタシス(生体恒常性)機能だと説明したが、心血管系においても同様の理由でACE2が高発現していると考えられる。

 実際、心房細動などの不整脈や、心筋梗塞などの心血管イベントを起こした人でACE2発現量や血中ACE2活性が高いことが報告されている4~6)。つまりACE2の発現量は、高血圧や糖尿病、肥満、飲酒など動脈硬化性疾患や心機能障害の危険因子を複数持つことでも高まるということだ。
また、男性では女性に比べてACE2発現量が高いことが報告されている7,8)。これらの因子は、中国をはじめCOVID-19が広まっている国々のデータ分析から分かってきたCOVID-19の重症化・死亡リスク因子と一致しており、ACE2の高発現はCOVID-19の重症化・死亡にも大いに関係していそうだ。

 COVID-19の重症化・死亡例に深部静脈血栓症や播種性血管内凝固症候群(DIC)の合併が多いという報告も、心血管系ハイリスク感染者の血管内皮細胞に多数発現したACE2に新型コロナウイルスが結合したことで、かろうじて維持していたそのホメオスタシス機能を一気に破綻させ、全身の各臓器に血栓塞栓を引き起こしたとは考えられないだろうか。
また、COVID-19が蔓延し死亡例を多数出した米国その他の国々に比べて、日本での重症化率・死亡率が低いのは、肥満人口の割合で説明できるかもしれない。

 ACE2をターゲットにした治療薬の臨床試験も進む。オーストリアのバイオ企業Apeiron Biologics社が急性呼吸促迫症候群(ARDS)や肺動脈性肺高血圧症(PAH)の治療薬として第1/2相試験を進めていた「APN01」(可溶性人工ACE2)だ。
偽ACE2として体内でおとりとなり新型コロナウイルスに結合し、本来のACE2への結合を遅らせる9)。

人工の血管・腎臓組織(オルガノイド)へのウイルス感染を防ぐ効果が示されたことから第2相臨床試験が開始された。急性膵炎治療薬ナファモスタットにもACE2とウイルスの結合を阻害する作用があり、東京大学医科学研究所が治験準備を進めている。

 このようにCOVID-19の発症・重症化に重要な役割を果たしているACE2発現に関する科学的知見を、今後のCOVID-19対策に積極的に生かすべきではないか。

ACE2発現量を増やすのは、喫煙習慣とともに、食生活の欧米化、運動不足などに伴う心血管系リスクだということも分かった。
緊急事態宣言解除後も続くテレワーク主体の勤務体制は、喫煙・飲酒の習慣、運動不足を促進させ、感染リスクを高めそうだ。これらのリスク因子はどれも改善可能なものだ。
禁煙はもちろん、これらの悪い生活習慣を全て見直して免疫力を強化し、感染を跳ね返す体のレジリエンスを身に付けることこそ、真の「新しい生活様式」「ニューノーマル」だ。今から実践して、秋以降来るかもしれない新型コロナウイルスの第2波、未知の病原性ウイルス到来に備えようではないか。

[参考文献]

1)JAMA. Published online May 20, 2020. doi:10.1001/jama.2020.8707
2)European Respiratory Journal 2020; DOI: 10.1183/13993003.00688-2020
3)J. Clin. Med. 2020, 9(3), 841; https://doi.org/10.3390/jcm9030841
4)Europace. 2017 Aug 1;19(8):1280-1287. doi: 10.1093/europace/euw246.

5)PLoS One. 2018; 13(6): e0198144.
6)Eur Heart J. 2005;26(4):369–75; discussion 22–4. doi: 10.1093/eurheartj/ehi114

7)EMBO J (2020)39:e105114
8)Eur Heart J. 2020 May 14;41(19):1810-1817. doi: 10.1093/eurheartj/ehaa373.
9)Cell, online April 2, 2020, doi: 10.1016/j.cell.2020.04.004


 
 
 

 

 


新型コロナに感染しても「軽症で済む人」と「重症化する人」の決定的な違い

2021年11月16日 14時12分59秒 | 新聞を読もう

「レギュラトリーT細胞」が命を守る
PRESIDENT BOOKS

小林 弘幸

順天堂大学医学部教授

新型コロナの感染者のうち、どんな人が重症化しやすいのか。
順天堂大学医学部の小林弘幸教授は「原因は、本来、身体を守るはずの免疫細胞が暴走するサイトカインストームだ。
免疫の暴走を食い止めるには、『レギュラトリーT細胞』が欠かせない」という——。
※本稿は、小林弘幸・著、玉谷卓也・監修『免疫力が10割 腸内環境と自律神経を整えれば病気知らず』(プレジデント社)の一部を再編集したものです。

「重症化」はICUでの治療が必要な状態
国内における新型コロナウイルス感染症では、感染しても約80%の患者が無症状か軽症で済むものの、高齢者や基礎疾患のある患者を中心に約15%は重症肺炎になり、約5%は致死的なARDS(急性呼吸促拍症候群)という呼吸不全に至ります。

新型コロナウイルス感染症において「重症化」というのは、この5%を指します。

ARDSに陥り、ICU(集中治療室)での治療が必要となった状態です。

重症化から回復しない場合、数日のうちに呼吸不全は呼吸困難へと進行し、深刻な炎症に陥った心肺は機能しなくなるため、ECMO(エクモ)という人工心肺装置を装着。ここまで至ると、残念ながら8割方の患者は命を落としてしまいます。

ウイルスの毒性だけならインフルエンザのほうが怖い
これを聞くと、「新型コロナウイルスはなんと恐ろしい毒性を持っているんだ」と思うのですが、こうした症状の悪化の原因はウイルスの病原性だけではないことがわかっています。

ウイルス単体の毒性でいえば、インフルエンザウイルスのほうがよほど怖いのです。

では、なぜ世界で100万人以上もの方が命を落としているのか?

その答えが、「サイトカインストーム」です。

本来、わたしたちの身体を守るはずの免疫細胞が火の嵐のように暴走し、全身に炎症を引き起こす免疫の過剰反応が、この感染症の重症化の原因なのです。

これは、2020年5月に、量子科学技術研究開発機構理事長で前大阪大学総長の平野俊夫先生によってあきらかにされています。

「免疫の暴走」サイトカインストーム
「サイトカイン」とは、免疫細胞同士が互いに協力したり、ウイルスとの戦いを有利に進めたりするために使う、免疫細胞が出す物質のことを指します。

例えば、司令官役のヘルパーT細胞が、抗体をつくるようB細胞に指示したり、ウイルス撃退の実行を担うキラーT細胞に出動要請をかけたりするのにも使います。

しかし、サイトカインにはガソリンのように危険な側面もあります。サイトカインの産生量が度を越せば、炎症は拡大して内臓や血管の機能不全を引き起こします。

その「やり過ぎ」の状態がサイトカインストームです。

平野先生の研究によれば、主に肺組織にいるマクロファージ(ウイルスを貪食したり、ウイルスの情報をヘルパーT細胞に伝えたりする免疫細胞の一種)から放出されるサイトカインが“主犯”とされています。

ウイルスに感染した細胞がSOS物質を放出し、免疫細胞を呼び寄せ活性化したり、マクロファージからサイトカインを放出させたりします。そのサイトカインに刺激された免疫細胞や組織細胞がさらにサイトカインを放出します。

このようにして、新型コロナウイルスの感染が引き金となり、免疫細胞や組織細胞によるサイトカインの産生が続いたのち、その共鳴を一気に増幅させる「IL-6アンプ」というスイッチが押されます。

そして、細胞間のサイトカイン放出の呼応が一気に増加し、サイトカインによる炎症はまたたく間に広がり、心肺が機能不全を起こすほどの肺炎となるのです。

サイトカインストームを未然に防ぐには
サイトカインストーム自体は、インフルエンザなどほかの重症化リスクのあるウイルスでも起こり得ることですが、新型コロナウイルスはとくに起きやすいことが脅威となっています。

そして、このサイトカインストームにおいて、もうひとつ炎症を悪化させるファクターがあります。それが、「免疫ブレーキの故障」です。

免疫の働きが正常な状態であれば、ウイルスの感染に対して免疫応答(ウイルスなどの外敵に対処する免疫細胞の一連の反応)が行われたあと、免疫細胞たちに「撤収」を呼びかける細胞がいます。

それが、「レギュラトリーT細胞」です。

ヘルパーT細胞、キラーT細胞と同じT細胞の一種で、免疫細胞たちを制御することが役割です。この細胞が正常に機能していれば、サイトカインストームも抑制されたはずなのです。

しかし、新型コロナウイルスに感染し、重症化した患者の血液中からは、このレギュラトリーT細胞を含むT細胞全般が極端に減ってしまっていることがわかっています。原因はまだまだ研究途上ですが、ふたつの理由が想定されています。

レギュラトリーT細胞が減少する2つの理由
ひとつめは、新型コロナウイルスの感染によってT細胞が減少しているのではないか、というものです。

どうやら新型コロナウイルスは組織細胞だけでなく、免疫細胞であるT細胞にも感染し、減少させている可能性があると考えられています。ただこれはまだ仮説の段階で、今後の研究が待たれます。

そのほか、炎症を起こしているほかの箇所へ動員されてしまっている可能性や、T細胞が生き続けるために必要な因子が枯渇してしまっている可能性などがあります。

重症者の体内では、キラーT細胞も減少していますが、司令官の役割を担うヘルパーT細胞と調節役のレギュラトリーT細胞の減少が著しく、これが免疫力低下の一因となり、サイトカインストームの発生を食い止めることができなくなっていると考えられています。

ふたつめは、基礎疾患や生活習慣の乱れです。

免疫細胞はわたしたちの身体から生み出される、身体の一部分です。そのため、健康状態を悪化させるような生活習慣や、基礎疾患による臓器の不調があれば、免疫細胞も不健康となり、正常に機能しません。

とくに、レギュラトリーT細胞は腸に多く生息する免疫細胞です。腸内環境が著しく悪化している身体では、新型コロナウイルスが感染する前からレギュラトリーT細胞が少なく、サイトカインストームを起こしやすい状態にあることが予想されます。


“不健康”が重症化を招く
これらの要因のなかでも、基礎疾患や生活習慣の乱れによる“不健康”がレギュラトリーT細胞減少の原因となっている点は、極めて重要です。

小林弘幸著、玉谷卓也監修『免疫力が10割 腸内環境と自律神経を整えれば病気知らず』(プレジデント社)小林弘幸著、玉谷卓也監修『免疫力が10割 腸内環境と自律神経を整えれば病気知らず』(プレジデント社)
なぜなら、実際に国内外における新型コロナウイルスの死亡者の多くは、肥満症、あるいは糖尿病や高血圧などの基礎疾患を抱える患者であるからです。

そのような患者は、レギュラトリーT細胞の減少や機能低下によって、そもそもサイトカインの産生を誘発しやすい状態にあると考えられます。

こうした重症化の仕組みからわかるのは、新型コロナウイルスへの対処においては、外からの感染予防のみならず、自らの身体を“健康”に保ち、レギュラトリーT細胞を含む免疫細胞が適切に活動できるような「10割の免疫力」を維持することが非常に重要である、ということなのです。


120人で「乾杯」 大人数飲み会実証実験 接種完了者ら 新潟

2021年11月16日 14時12分59秒 | 新聞を読もう

11/9(火) 11:50配信 毎日新聞

会場には古町芸妓も登場し、宴会は盛り上がりをみせた=新潟市中央区で2021年11月8日、北村秀徳撮影

 新型コロナウイルスのワクチンを2回接種した人らに向け、大人数での飲み会などの規制緩和を進める政府の「ワクチン・検査パッケージ」の実証実験が8日、新潟市で始まった。この日は同市中央区のホテルで、120人規模の新潟商工会議所主催の会合があり、会場には「乾杯」のにぎやかなかけ声が響いた。【北村秀徳】

【ワクチンそれぞれの接種間隔や有効性の違い】

 実験は、2回のワクチン接種後2週間を経過した人▽事前のPCR検査で陰性が証明された人▽会場の抗原検査で陰性が確認された人――を対象に、大規模な宴会など、大人数での飲み会の規制緩和を行うもの。県が感染対策の状況などを取りまとめ、国へ報告。効果を検証し、今後ワクチン接種済みの人らへの大規模な規制緩和につなげたい考えだ。

 この日は新潟市中央区のホテル「イタリア軒」で、同商議所関係者ら約120人による会合があった。会場では、定期的な二酸化炭素濃度の測定と換気、パーティションの設置など基本的な感染対策が取られた。定員を3分の1以下にしたほか、各席ごとの定員も半分程度に絞った。

 ホテルの鈴木浩・副総支配人は、会場の従業員全員のワクチン接種を確認したことを明かし、「飲食業界はコロナ禍で大きな打撃を受けた。物理的な措置を設け、安全な宴会を提供していきたい」と話した。各都道府県では、飲み屋街などでの実験が行われており、県によると、宴会場での実施は熊本県に続き2例目だという。

 受付では、参加者が次々とワクチン接種証明や検査の陰性証明を提示。ワクチンを受けていない人や証明を忘れた人は、その場で抗原検査を受け、陰性を確認してから参加した。接種証明を提出して参加した市内の大学長の仙石正和さん(77)は「大規模な宴会は久しぶり。こういう制度なら、安心して楽しめる」と話した。参加者のほとんどがワクチン接種証明を提出した。

 参加者同士の手酌を禁止とし、料理は全て着席のまま提供された。参加者は乾杯酒を手に高らかに乾杯。ビールや日本酒などに酔いしれた。同商議所の福田勝之会頭は「(会合が)2年ぶりに開催でき、ほっとしている。忘新年会のシーズンを迎え、宴会が増えてくる。不安はあるが、実証で得られたことを少しずつ実践していきたい」と話した。

 実証実験は11月中に行われ、結婚式の披露宴での実験も予定。県は今後、実験結果や、参加者へのアンケートを取りまとめ国に報告する。


ひきこもり白書2021 〈1,686人の声から見えたひきこもり

2021年11月16日 13時06分29秒 | 社会・文化・政治・経済

一般社団法人ひきこもりUX会議 (著)

本書は、2019年秋に実施した「ひきこもり・生きづらさについての実態調査2019」の調査データをもとに、属性やジェンダー、家族構成、経歴、支援や居場所、生きづらさなどについて詳細な分析と考察を試み、自由記述も盛り込んでまとめたものです。

調査には、6歳〜85歳、北海道から沖縄まで全都道府県から1,686名ものひきこもりや生きづらさを抱える方々が回答してくださいました。その数もさることながら、自由記述には計46万字におよぶ膨大な声が寄せられ、一人ひとりの思いに圧倒されることとなりました。
本書にはそのような、当事者・経験者が置かれている状況、苦悩や思い、支援への要望など、生の声をできる限り掲載しました。

また特別収録として、2020年末〜21年初頭に実施した緊急アンケート「コロナ禍におけるひきこもり・生きづらさについての調査2020」の結果も掲載しています。
全国の支援者・行政関係者・研究者・メディア関係者などの皆さんに、当事者たちの切実かつ真摯な声を、ぜひ受け止めていただければと思います。

本書が「ひきこもり」を取り巻く方々のコミュニケーションを一歩進めるためのツールとなり、フラットで創造的な対話が生まれ、社会の理解が促進されること。そして当事者の声を反映した支援の構築、社会のインクルーシブデザインに活用されること。それが私たちの願いです。

>『ひきこもり白書2021』の試し読みができます!
メディアプラットフォーム「note」で『ひきこもり白書2021』の一部を無料で試し読みできます。
https://note.com/uxkaigi/m/m6cd60a119518


【仕様】
A4版 p.196(表紙含む)
フルカラー


【制作・発行】
一般社団法人ひきこもりUX会議

【監修】
新雅史(社会学者)
関水徹平(社会学者)

 

たくさんの方の声を収録されていてご苦労されただろうとお察しします。

 

 
『ひきこもり白書2021』

これほど当事者の実態や声に迫った報告書はこれまでにはない。

当事者の声を1,686人から集め、「ひきもりという状態」を体験している人たちの実態を量的にも質的にも鮮やかに浮き彫りにしている。

制度設計や支援を届ける側の視点から取り組まれがちなひきこもり調査ではなく、あくまで当事者の視点や声を重視した調査方法や分析・考察は、アウトリーチが難しい人たちの実態を理解するために貴重な情報となる。

ひきこもりの経験者が中心になって実践活動を行ってる「ひきこもりUX会議」と社会学者たちとのコラボレーションの成果だと思う。

そして、ひきこもりを体験した人たちの声に耳をかたむけると、私たちが作り出している世界は、どれほど安心できない社会であるかも浮き彫りにしている。
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数ではなく、ひきこもりの多様性に注目
 
遮断された他者との関係性
今ある可能性から一歩を築くことだ
 
「ひきこもり」とは、「状態」であるということだ。
ひきこもりを「病気」や「逸脱」と考えると何かが欠けている、あるいは何かが過剰ということになる。
こうした認識で対処すると、仕事に行けなかった人が仕事に行けるようになれば、解決したことになる。
 
しかし、ひきこもりは、その人の生活に表れた「状態」だ。
より踏み込めば、社会や他者との関係性が途切れている状態といえるだろう。
 
従って、なぜ関係性を遮断させざるを得なくなったのか、そこに目を向ける必要があるように思われる。
 
生きずらさの理由に75%の人が「自己否定感」を挙げる。
この「自己否定感」の強さは、それまでの人生で、「欠けている部分」や「できないところ」に焦点が当てられ続けてきたことを意味する。
 
「欠けている部分」を指摘するのではなく、今ある可能性に注目して、関係性を築くこと、それが彼ら、彼女らと向き合うための最初の一歩だろう。
 
「白書」は、ひきこもりをネガティブでない形で社会問題として捉え直すためのスタートになったと思う。
また、ひきこもりと向き合うための方向性を少なからず示すことができたはずだ。
 
白書の知見をもとに、新しい実践が各地で生まれ、その実践を通して地域がつながっていく。
それがUX会議の新たな目標となるだろう。
 
ひきこもりで大切なことは家族の問題だ。
これまでひきこもりは家族の問題として放置されてきた。
このため十分な支援、情報を得られないケースも多くあった。
 
また、誤った情報によって状況が悪化することがあってはならない。
一方、悩みながらも問題に向き合ってきた家族もいる。
 
そうした体験を共有する場をつくりながら、その経験を社会に発信したいと思っています―白書を監修した新 雅史さん(流通科学大学専任講師)

 


ひきこもり白書2021 〈1,686人の声から見えたひきこもり

2021年11月16日 13時06分29秒 | 社会・文化・政治・経済

一般社団法人ひきこもりUX会議 (著)

本書は、2019年秋に実施した「ひきこもり・生きづらさについての実態調査2019」の調査データをもとに、属性やジェンダー、家族構成、経歴、支援や居場所、生きづらさなどについて詳細な分析と考察を試み、自由記述も盛り込んでまとめたものです。

調査には、6歳〜85歳、北海道から沖縄まで全都道府県から1,686名ものひきこもりや生きづらさを抱える方々が回答してくださいました。その数もさることながら、自由記述には計46万字におよぶ膨大な声が寄せられ、一人ひとりの思いに圧倒されることとなりました。
本書にはそのような、当事者・経験者が置かれている状況、苦悩や思い、支援への要望など、生の声をできる限り掲載しました。

また特別収録として、2020年末〜21年初頭に実施した緊急アンケート「コロナ禍におけるひきこもり・生きづらさについての調査2020」の結果も掲載しています。
全国の支援者・行政関係者・研究者・メディア関係者などの皆さんに、当事者たちの切実かつ真摯な声を、ぜひ受け止めていただければと思います。

本書が「ひきこもり」を取り巻く方々のコミュニケーションを一歩進めるためのツールとなり、フラットで創造的な対話が生まれ、社会の理解が促進されること。そして当事者の声を反映した支援の構築、社会のインクルーシブデザインに活用されること。それが私たちの願いです。

>『ひきこもり白書2021』の試し読みができます!
メディアプラットフォーム「note」で『ひきこもり白書2021』の一部を無料で試し読みできます。
https://note.com/uxkaigi/m/m6cd60a119518


【仕様】
A4版 p.196(表紙含む)
フルカラー


【制作・発行】
一般社団法人ひきこもりUX会議

【監修】
新雅史(社会学者)
関水徹平(社会学者)

 

たくさんの方の声を収録されていてご苦労されただろうとお察しします。

 

 
『ひきこもり白書2021』

これほど当事者の実態や声に迫った報告書はこれまでにはない。

当事者の声を1,686人から集め、「ひきもりという状態」を体験している人たちの実態を量的にも質的にも鮮やかに浮き彫りにしている。

制度設計や支援を届ける側の視点から取り組まれがちなひきこもり調査ではなく、あくまで当事者の視点や声を重視した調査方法や分析・考察は、アウトリーチが難しい人たちの実態を理解するために貴重な情報となる。

ひきこもりの経験者が中心になって実践活動を行ってる「ひきこもりUX会議」と社会学者たちとのコラボレーションの成果だと思う。

そして、ひきこもりを体験した人たちの声に耳をかたむけると、私たちが作り出している世界は、どれほど安心できない社会であるかも浮き彫りにしている。
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数ではなく、ひこもりの多様性に注目
 
遮断された他者との関係性
今ある可能性から一歩を築くことだ
 
「ひこもり」とは、「状態」であるということだ。
ひこもりを「病気」や「逸脱」と考えると何かが欠けている、あるいは何かが過剰ということになる。
こうした認識で対処すると、仕事に行けなかった人が仕事に行けるようになれば、解決したことになる。
 
しかし、ひきこもりは、その人の生活に表れた「状態」だ。
より踏み込めば、社会や他者との関係性が途切れている状態といえるだろう。
 
従って、なぜ簡明性を遮断させざるを得なくなったのか、そこに目を向ける必要があるように思われる。
 
生きずらさの理由に75%の人が「自己否定感」を挙げる。
この「自己否定感」の強さは、それまでの人生で、「欠けている部分」や「できないところ」に焦点が当てられ続けてきたことを意味する。
 
「欠けている部分」を指摘するのではなく、今ある可能性に注目して、関係性を築くこと、それが彼ら、彼女らと向き合うための最初の一歩だろう。
 
「白書」は、ひこももりをネガティブでない形で社会問題として捉え直すためのスタートになったと思う。
また、ひこもりと向き合うための方向性を少なからず示すことができたはずだ。
 
白書の知見をもとに、新しい実践が各地で生まれ、その実践を通して地域がつながっていく。
それがUX会議の新たな目標となるだろう。
 
とともに大切なことは家族の問題だ。
これまでひきこもりは家族の問題として放置されてきた。
このため十分な支援、情報を得られないケースも多くあった。
 
また、誤った情報によって状況が悪化することがあってはならない。
一方、悩みながらも問題に向き合ってきた家族もいる。
 
そうした体験を共有する場をつくりながら、その経験を社会に発信したいと思っています―白書を監修した新 雅史さん(流通科学大学専任講師)

 


人新世の「資本論」

2021年11月16日 12時37分05秒 | 社会・文化・政治・経済

 斎藤 幸平  (著)

【「新書大賞2021」受賞作!】
人類の経済活動が地球を破壊する「人新世」=環境危機の時代。
気候変動を放置すれば、この社会は野蛮状態に陥るだろう。
それを阻止するには資本主義の際限なき利潤追求を止めなければならないが、資本主義を捨てた文明に繁栄などありうるのか。
いや、危機の解決策はある。
ヒントは、著者が発掘した晩期マルクスの思想の中に眠っていた。
世界的に注目を浴びる俊英が、豊かな未来社会への道筋を具体的に描きだす!
【各界が絶賛!】
■佐藤優氏(作家)
斎藤は、ピケティを超えた。これぞ、真の「21世紀の資本論」である。
■ヤマザキマリ氏(漫画家・文筆家)
経済力が振るう無慈悲な暴力に泣き寝入りをせず、未来を逞しく生きる知恵と力を養いたいのであれば、本書は間違いなく力強い支えとなる。
■白井聡氏(政治学者)
理論と実践の、この見事な結合に刮目せよ。
■坂本龍一氏(音楽家)
気候危機をとめ、生活を豊かにし、余暇を増やし、格差もなくなる、そんな社会が可能だとしたら?
■水野和夫氏(経済学者)
資本主義を終わらせれば、豊かな社会がやってくる。だが、資本主義を止めなければ、歴史が終わる。常識を破る、衝撃の名著だ。

【おもな内容】
はじめに――SDGsは「大衆のアヘン」である!
第1章:気候変動と帝国的生活様式
気候変動が文明を危機に/フロンティアの消滅―市場と環境の二重の限界にぶつかる資本主義
第2章:気候ケインズ主義の限界
二酸化炭素排出と経済成長は切り離せない
第3章:資本主義システムでの脱成長を撃つ
なぜ資本主義では脱成長は不可能なのか
第4章:「人新世」のマルクス
地球を〈コモン〉として管理する/〈コモン〉を再建するためのコミュニズム/新解釈! 進歩史観を捨てた晩年のマルクス
第5章:加速主義という現実逃避
生産力至上主義が生んだ幻想/資本の「包摂」によって無力になる私たち
第6章:欠乏の資本主義、潤沢なコミュニズム
貧しさの原因は資本主義
第7章:脱成長コミュニズムが世界を救う
コロナ禍も「人新世」の産物/脱成長コミュニズムとは何か
第8章 気候正義という「梃子」
グローバル・サウスから世界へ
おわりに――歴史を終わらせないために

内容(「BOOK」データベースより)

人類の経済活動が地球を破壊する「人新世」=環境危機の時代。気候変動を放置すれば、この社会は野蛮状態に陥るだろう。
それを阻止するためには資本主義の際限なき利潤追求を止めなければならないが、資本主義を捨てた文明に繁栄などありうるのか。
いや、危機の解決策はある。
ヒントは、著者が発掘した晩期マルクスの思想の中に眠っていた。世界的に注目を浴びる俊英が、豊かな未来社会への道筋を具体的に描きだす。


【著者略歴】
斎藤幸平(さいとう こうへい)
1987年生まれ。大阪市立大学大学院経済学研究科准教授。ベルリン・フンボルト大学哲学科博士課程修了。博士(哲学)。専門は経済思想、社会思想。
Karl Marx’s Ecosocialism:Capital,Nature,and the Unfinished Critique of Political Economyによって権威ある「ドイッチャー記念賞」を日本人初歴代最年少で受賞。編著に『未来への大分岐』など。

Economy(邦訳『大洪水の前に』)によって、権威ある「ドイッチャー記念賞」を歴代最年少で受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
 
 
日本企業で働くサラリーマンという立場から書評を書きます。これまでマルクス主義者が書いた本は何冊か読んだことがあったのですが、その中ではかなり読みやすく説得力もある本だとは感じました。
ただ一貫して大きな違和感を持ち続ける本でもありました。まず本書の主題でもある「脱成長コミュニズム」という言葉。
著者が言わんとしている「脱成長」とは、資本主義の否定だと言うことですが、はたして「成長」は資本主義の専売特許なのでしょうか。
何の成長なのかがより大事なのではないでしょうか。著者が批判する成長とは資本の増殖(成長)であって、それはGDPなどの経済指標が18世紀から指数関数的に増加していることから見て取れます。
そしてこれを追求するのはもうやめよ(つまり端的にはGDPの極大化、永遠の成長を目指すな)ということで、これはそうだろうなと思う一方、著者が本書で主張しているのは別のモノの成長を追求せよというメッセージではないでしょうか。
それは「使用価値」の追求であり、連帯感、環境意識、コモンズが成長する社会を構築しようということでしょう。そうであれば、著者は「成長」という概念をマルクスで鍛え直そうと言うべきであって、「脱成長コミュニズム」という言葉は、申し訳ありませんが私には響きませんでした。
つまり脱成長ではなく、「資本では無い別のモノ」を成長させようというふうに主張すべきなわけです。

2番目に違和感を持ち続けたのは、著者が描く企業観です。著者は一貫して株主がいる会社の存在を否定していますが、たとえば日本企業に目を向けると、そこまでひどい企業ばかりとは思えません。
企業経営者の中には、本気で利潤獲得と社会正義の両立を目指して事業をしているところもあり、協同組合型ではない企業はすべてダメだと一刀両断する姿勢はあまりに幼稚でしょう。
こういう企業経営者こそが大いなる矛盾に日々悩んでいるのです。もし著者が、企業で働いた経験があったり、NPOを立ちあげるなど何らかの「行動」を起こしているのであればまだ説得力はあるのですが、本書を通じて「それであなたは何か行動しているのですか?」という問いかけが常に頭に浮かびました。
また本書には、銀行や保険、コンサルティングなど高給取りほど使用価値のない仕事(ブルシット・ジョブ)だから無くして大丈夫だという話も出てきますが、それなら経済学者のなかには害をもたらしている人もいるんだから(全員ではありませんよ)、そういう人々は使用価値がないどころか、マイナスだろう、とは思いました。
つまり「この職業はブルシットだ」というような「イチかゼロか」論ではないのです。
本書を通じて感じたのは、著者はイチゼロ論を進めるクセがあるようですが、それこそが危険思想なのです。
大企業イコール悪、というような思考様式で、このような思考様式はある意味で思考停止状態を生み出してもいるからです。
私は企業人ですからバイアスがかかってしまうのですが、利潤獲得という命題に従いながらも、気候変動や格差問題に本気で取り組む企業は(少なくとも日本には)存在していて、日々多くの矛盾に直面しながら苦闘している企業人がいる、ということは主張したいと思います。
 
 

最初に。無限の経済成長はありえないので、今、資本主義市場経済は数百年の寿命を迎えつつあると私は考えています。
ヴォルフガング・シュトレークも論じているように、高度成長が終わった70年代から、資本主義システムはケインズ的な再分配重視の政策のままでは自らを存続させることができなくなり、延命のために規制緩和と金融化を推し進め、同時に国家の債務の累積が起きましたがそれは「時間稼ぎ」でしかなく、その帰結がリーマンショックでした。
それも国家や中央銀行の介入によってなんとか脱したように見えますが、単に負担を外部に転嫁し危機を先送りにしたに過ぎません。そもそも資本主義と民主主義には本質的にズレがあり、双方が「幸福な結婚」をしていた高度成長時代がむしろ例外的なのです。
資本主義は自らが存続の危機に陥ると、民主的な公平性を振り捨てて資本の自由のみを優先するようになり、今の民主政治の危機に至ります。
今世界を覆っている政治の混乱も、根本的な原因は資本主義市場経済の行き詰まりにあるのです。
 中世と近代の間に「近世」という移行の時代があったように、今は近代と次の時代の間の移行の時代だと考えています。
資本主義へ問題意識をもっているという点では(彼とは異なる角度からですが)、斎藤さんと同じです。しかし、その解決策として、生産を社会的な計画のもとに置くアソシエーショニズムを持ち出したことには、全く納得できません。
 全体を読んで、部分的に学ぶところはさまざまありました。冷笑主義が蔓延る現代日本で、理想をもって社会を語る著者の勇気には大いに敬意をもちます。
資本主義を自明化することなく問題化するという点で、本書の意義は大きいものがあると思います。しかし、「あえて」星ひとつをつけます。
それは、もう人類には失敗する余裕は無いと考えるからです。20世紀の共産主義の失敗の歴史に学ばなくてはなりません。わたしたちは、真に実現可能な資本主義市場経済のオルタナティブを目指す必要があります。
 アソシエーショニズムといっても、具体像がきわめてあいまいです。人々が生産手段を自律的、水平的に共同管理するという生産の次元に焦点をあてた解決策を提示しますが、全体の経済システムがどのように動くのかのヴィジョンが見えません。
要は、ミクロの生産現場はそれなりに論じられているのですが、マクロの視点が弱いのです。マルクスは生産に焦点をあてたのに対し、彼が(不当に?)批判したプルードンは流通の変革を志向します。
わたしは、これからのことを考えるにはマルクスよりもプルードンのほうに学ぶべきことが多いと思います。
 人間の経済活動とは「システム」です。システムはひとつの生き物のようなもので、その中で個々はそれぞれの機能を果たしつつ他と有機的な連携を保って全体を構成しています。
分業に否定的なマルクスは、経済活動がシステムであるということをあまり理解していないように見えます。分業は人間の経済活動から必然的に生じます。
人間の経済活動がシステムであるということは、全体を管理し計画することは不可能ということです。人間の理性には限界があります。
人間は、限定合理的な存在です。人間は、経済システム全体を設計することはできません。
契約論的・啓蒙主義的な構築主義は現実の経済システムに適用することはできません。人間の自律性や理性の限定性をアソシエーショニズムは理解していません。
柄谷行人がNAMで失敗したのもそこに根本的原因があると思います(青木孝平さんが「コミュニタリアニズムへ」でアソシエーショニズムを徹底的に批判しています)。経済全体の管理計画を無理にやろうとすれば、著者の批判する、一部の官僚が全体を計画的に管理する非効率的で抑圧的な旧ソ連のような国家体制に「必然的に」陥るでしょう。
この点で、ハイエクが「隷従への道」でいっていることは正しいと思います(わたしは新自由主義者ではないし、ハイエクは嫌いですが)。
 交換無くして社会は無く、貨幣なくして交換はありません。資本主義市場経済と市場経済は別概念です。市場経済はいままでもずっとあったしこれからもずっとあり続けるでしょう。
しかし、資本主義市場経済は市場経済の一バリエーションで、ここ数世紀の歴史しかない経済システムなので、永遠ではありません。経済成長しつづけなければ自壊する資本主義市場経済システムはもう限界を迎えています。
社会主義や共産主義、アソシエーショニズムが解決策にならないとしたらどうすればいいか?
 わたしは、マルクスが不当に批判したプルードンに影響をうけた、シルビオゲゼルの貨幣改革論が議論の俎上にのせられるべきと考えます。
管理経済は不可能であるとするなら、市場経済の「質」を変えるしかありません。そして、市場経済の質は、それを成り立たせている貨幣の質によって決定します。
経済活動の「媒介」となる、コミュニケーションメディアとしての貨幣を変えることで市場の質は変わります。社会システム理論によれば、実体があって関係があるのではなく、まずはじめに関係があって後に実体があると考えます。
経済において実体とは生産や消費、関係とは貨幣による交換のことです。交換のあり方が生産や消費を決定するのです。生産に焦点を当てた共産主義やアソシエーショニズムの変革は順序が転倒、逆立ちして現実に合わないので失敗してきたのです。
生産・流通・消費のうち「流通」に焦点をあてたプルードンは正しいのです(ただしアナーキズムには疑問がありますが)。
 シルビオゲゼルは減価する貨幣、つまり時間と共に少しずつ価値を減らしていく「腐るお金」を提唱しました。
少しずつ価値を減らしていくのでお金を持つ人々は手元にずっと持つのではなく、お金をつかおうとします。お金が一部に留まって経済活動が停滞することがなくなります。
そして、手元に置いていたら少しずつ価値を減らしていくので、「利子」もありません。資本主義では事業を始めるためのお金を借りるときに金利が発生します。借りたときより多い額を返さなくてはなりません。
だから、経済全体が成長しないと事業が成り立たなくなる企業が増えるのです。しかし、お金が腐っていくならば、資本主義のように「貸し手が借り手より強い立場」ではなくなるので、利子もなくなります。
経済全体が成長しなくても、財やサービスが社会を良好に循環するエコロジー市場経済に移行します。わたしは、これこそが資本主義市場経済のオルタナティブと考えます。
 このゲゼルの提案をケインズは、流動性があるのは貨幣のみではないので貨幣の減価は意味がないと批判していますが、彼自身がインフレ化による貨幣の減価を推奨するという矛盾をさらけ出しています。
ケインズは、マイナス金利を課すと、他の貨幣を代替する資産に移行してしまうから導入困難と指摘していますが、世界ではインフレ減価がよく発生している現実と矛盾しています。
インフレによる減価が起きている国でも、それが常識的な範囲なら、通貨はきちんと流動性を維持しています。このケインズの見立て違いの要因は、貨幣の統治性を見落としているところにあります。
貨幣は、その歴史で見ると、租税手段として認められることで、その流動性を得ています。このため、統治安定と納税技能がある限り、仮にある程度インフレやゲゼル式の減価が発生しても、それがある程度の水準におさまるなら、流動性が弱まるということはないでしょう。
ケインズは、貨幣と他の財貨との違いは流動性の程度に過ぎないと見なしましたが、そうではないのです。貨幣は国家の統治と一体の、特別な商品なのです。
ケインズは自分の思想がオリジナルでないことを隠すためか、前任者を批判し続けましたが、ゲゼルの存在がなければケインズは一般理論を書けなかったでしょう。
 フロンティアが目の前に無限に広がっていた時代、経済成長する余地の多かった時代、自然利子率がプラスの時代は、プラスの利子率の貨幣金融制度が必要でした。
その意味で資本主義経済システムはその時代に必要な経済システムでした。しかし現代は、自然利子率がプラスであることが当たり前ではなくなった時代です。今の貨幣金融制度(自然利子率がプラスであることが前提)の基礎は19世紀に生まれたと言われています。しかし、それももう歴史的役割を終えました。
自然利子率がマイナスである時代には、それに応じた貨幣金融制度が必要です。それが、シルビオゲゼルの提唱した「腐るお金」です。これは彼の提唱した時代にはスタンプ貨幣という複雑で手間のかかる方法が必要でしたが、現代は電子マネーがあるので、やる気があれば十分実現可能だと思います。
緩やかなインフレがどうしても起こらなくなった現代には、減価する貨幣が必要です。
 長いレビューを最後まで読んでくださった方には、ぜひ、岩村充さんの「貨幣進化論 成長なき時代の通貨システム」、そしてアソシエーショニズムの不可能性を論じた西部忠さんの「資本主義はどこへ向かうのか」(複雑系経済学やルーマンの社会システム論からアソシエーショニズムについて論じています)、塩沢由典さんの「複雑系経済学入門」、青木孝平さんの「コミュニタリアニズムへ」を読んでいただきたいと思います。
現状分析にはシュトレークの「時間かせぎの資本主義」と「資本主義はどう終わるのか」、そしてウェンディブラウンの「いかにして民主主義は失われていくのか」がいいでしょう。
人間の経済を理解するためには社会システム論が重要です。複雑系科学もそうでしょう。何よりも、システム論的に経済を考える事が重要です。
市場とは、貨幣というコミュニケーションメディアによって形成される自律分散的なネットワークです。共産主義やアソシエーショニズムはそれを全く理解していないから、失敗するのです。
市場経済そのものを否定するようなマルクスの思想は人間の自然性に反しています。人間とは、言葉や貨幣などを「交換」する生き物だからです。
その交換のネットワークから自生的に秩序が生まれてくるのに、それをすべて理性で管理できると考えるのは間違いです。そのことを踏まえた変革、つまり貨幣改革による「市場の体質改善」が必要です。
 
 
【すぐ上のレビューに関して】
同じ本を読んだとは思えない、不思議なレビュー。
12月30日に投稿されたレビューが丁寧に論点整理してくださっているので
気になる人は読まれてみてはいかがでしょうか。

【初読の際に書いたレビュー】
「SDGsは大衆のアヘンである!」という強烈な出だしに、アドレナリンが出てしまい、
徹夜に近いかたちで、ひといきに読み終えました。最後まで面白い。素晴らしすぎる。

絶対的におすすめしたいのは、こんなことを思っている人たち。
資本主義は限界がある。それはそう。だけど、どうする? どういう未来を描く?

この本では、他の書が太刀打ちできないほど、具体的に、未来の絵柄が描かれています。
そのキーワードは<コモン>。<コモン>の領域を生産の次元で広げていく
新しい社会の可能性に心が躍りました。
 
 
『人新世の「資本論」』というより、斎藤幸平のエコロジー雑感に、適当にマルクスという胡椒をかけてあるだけの内容で、ここにはマルクスも『資本論』もない。
著者はマルクスの新MEGA版の編集に関係しているなら、もう少し真面目に、そして丁寧な論及をした方がよい。本書は、適当に口当たりの良いことが書かれてあるが、内容が薄っぺらであり、また誤った知見や未熟な展開が随所に見られる。
 
 
現代は、人間の経済活動が地球の表面の隅々までを覆い尽くし、環境破壊・気候変動が深刻な時代である。地質学的には、いわゆる「人新世」と呼ばれる時代に突入しているが、一体何がこのような事態を引き起こしたのかと言えば、それは行き過ぎた資本主義のせいだ、と言わざるを得ない。
資本主義というシステムは、地球環境を含めたあらゆるものを収奪し、それに伴う負担を外部に押し付けて不可視化し、無限の経済成長を続けることによって、地球環境を危機に陥れ、ひいては我々人類の生存をも脅かそうとしているのである。
また、ごく少数の大富豪が世界の半分以上の富を独占している事実からも分かるように、資本主義はごく一部の人々だけが潤い、後の大多数の人間が彼らに搾取され続けるという、我々一般人にとっては全く救いのないシステムでもある。
そんな現代で再評価されているのが、カール・マルクスの思想である。古臭い左翼思想だと笑うなかれ。
マルクスの思想は、有名な『共産党宣言』『資本論』ではごく一部しか表れていないのである。マルクスは、その晩年に至るまで真摯な研究を続けており、その思想は年を重ねるにしたがって大きく転換していったという知られざる事実がある。
晩年のマルクスが唱えたのは、「脱成長コミュニズム」とも呼ぶべきもので、これは今までどの社会主義国家も実現出来なかったものであった。その詳しい内容については、本書を読んでもらう他はないが、従来のマルクス主義とのあまりの違いに驚かされるのは間違いない。
本書は、右派のみでなく、甘っちょろい左派・リベラル派も超越した内容である。イデオロギーに囚われることなしに読んでもらいたい一冊である。
 
 
著者が資本論をほとんど読んでいないことは、富と使用価値を同一視していることからも明らかである。
筆者の主張について言えば、生産力の上昇が必ず環境問題を引き起こし、それが解決できないから脱成長だという何番煎じだかわからないものに流行の言葉をまぶしただけ。これがマルクスの主張であることの証明には文化大革命と同様全く成功していない。
 
 
 
この本、なんか、めっちゃ、引っかかります。
いちいち文句言いたい点がありますけど、例えば、マルクスは「生産力至上主義」「ヨーロッパ中心主義」って書かれてますが、マルクスとエンゲルスは人類の発展方向がそうなるだろうと予測しているだけで、それが良いとか悪いとかは言ってないんではないかな。で、実際、資本主義の発展が、そういう方向であったのはマルクスの予想通りであるわけで。マルクスがそうしろと言ったわけじゃない。ちょっと、書き方のニュアンスなんだけど。

この本、著者の環境問題へのかなりのキツイ危機感で書かれてるんだけど、マルクスを持ち出す必然性、本当は、ないんじゃないのかな。
マルクスがそうも考えていた、なら、それはそれでいいだろうが。なんか、趣旨がわからんな。

マルクスは、いろんな矛盾してることも言ってるんだし、どれを取り上げるか、参考にするかは、論によるよね。その際に、マルクスが「こうするべきだ」という主張と「こうなるだろう」と予想した主張とは、分けないと。
あと、将来のことについては、もうマルクスがこういってるから正しいだろうと、「自分の主張の権威付け」にマルクスを持ち出すのは、禁じ手にすべきだと思うぞ。
 
 
 
 
 
 
 

 

 


暴走する資本主義

2021年11月16日 11時48分04秒 | 伝えたい言葉・受けとめる力

▼英知の言葉は不変。

▼<脱成長>とは、より必要なものを、より少ない資源で生産する方向を示唆している。
▼現実に社会には、本当に必要とはいえない商品が存在するように思われる。
つまり、「使用価値」が低くても売れさえすれば「価値」は増えるからだ。
現代社会では、必要以上に過剰商品が生産されている。
▼「価値」が増殖し続ける資本主義の下で、人間は消費に駆り立てられている。
そのため人間は、週に何十時間も働き続ける。
そうした資本主義から脱することは、「短い労働時間で、そこそこの生活ができる」社会への転換でもある。
人間は、働くプレッシャーから解放され、より自由な時間を手に入れられる。
生活が安定し、趣味に興じる時間や家族、友人と過ごす時間も増える。
すると健康状態も改善するだろう。
▼経済成長だけに依存しない、本質的に豊かな生き方を求めることだ。
本来、土地や水は共有の富だ。
「個人が変わること」と「システムを変えることは、ペアである。
個人においては、気候変動は社会全体の問題であることを知ることが、まず大切だ。
▼具体的には、必要なものが本来は10なのに、20や30になっている。
それを適切な「10」に戻すことだ。
地球の持続可能性という観点からも、豊かで充実した生活を取り戻すという意味からも大切だ。
▼既存の価値観を転換して、<本当の豊かな人生とは>どのような人生かを、多くの人が考え、行動していくことだ。
気候危機は、今、地球で暮らす世代にしか解決できない問題だ。
私たちが何を望むのか―それが人類の決定するという事実を、受け止めなければならない。
大阪市立大学大学院 准教授 思想家の斎藤幸平さん


「個人が変わること」だ

2021年11月16日 09時34分35秒 | 伝えたい言葉・受けとめる力

▼資本主義を端的に表せば「際限ない経済成長を追及するシステム」だ。
最終的にはこのシステムを転換すべきだ。
その理由は、現代の気候危機の原因をさかのぼると資本主義に行き着くからだ。
資本主義の下で人類は、経済成長の代償を地球に押し付けてきた。
人間の経済活動によって、資源は使い尽くされようとしている。
その帰結が、気候変動である。
▼感染症のパンデミック(世界的大流行)が、人間の森林伐採によってすみかを追われた野生動物が感染源となったと指摘されている。
▼社会を動かすための行動とは、「個人が変わること」だ。
今までの「当たり前」「普通」を見直せば、自分にできること、やらなければなあらないことことが多くみつかるはずだ。


【大学野球】阪神の佐藤輝明弟・関学大の太紀「消極的になってしまった」 3打席連続三振

2021年11月16日 07時37分18秒 | 野球

11/16(火) 7:00配信 スポーツ報知


阪神・佐藤輝の弟で関学大の佐藤太紀は3打席連続三振に終わった

◆兵庫県知事杯争奪社会人・大学野球大会 ▽準決勝 関学大3―2日本製鉄広畑(15日・明石トーカロ)

 阪神・佐藤輝明内野手(22)の弟で、関学大の太紀(たいき)一塁手(3年)が日本製鉄広畑戦に6番で出場したが、3打席連続三振に終わった。187センチ、85キロの右打者は「消極的になってしまった」と何度も首をひねった。

 14日の神戸ビルダーズ戦で昨秋の関西学生リーグ新人戦以来、約1年ぶりに公式戦出場。4打数2安打2打点と活躍したが、この日は初回2死満塁、4回1死二塁、6回無死一、三塁で凡退。歴代新人最多173三振を喫した兄のようにバットが空を切り、6回の守備からベンチに下がった。

 それでも、本荘雅章監督(50)は「打撃は良くなっている」と評価し、本人も「柔らかく打てるようになった」と手応え。来春はリーグ戦で初のベンチ入りが有力で、レギュラー獲得まであと一歩。卒業後も社会人などで野球を続ける希望を持つ佐藤太は「1年目であれだけ(球団新人最多24本塁打)打てたのはすごい」という兄に負けないインパクトを、最終学年で残す。(伊井 亮一)

報知新聞社


公明、議席増で政策発信強化 躍進した維新と自民の接近に危機感

2021年11月16日 07時37分18秒 | 新聞を読もう

11/15(月) 20:00配信

毎日新聞
公明党本部=東京都新宿区で、曽根田和久撮影

 衆院選で議席を伸ばした公明党が発信力を強化している。18歳以下の子供への給付を巡る与党協議をリードするなど、政権内で存在感を高めようと躍起だ。一方で自民党が躍進した日本維新の会へ接近を強めていることへの焦りもにじむ。

【議員辞職を表明し、頭を下げる遠山氏】

 公明は、先の衆院選で公示前の29議席から32議席に伸ばした。ただ、自民党も15議席減(その後2人入党)にとどめ、衆院の常任委員長を独占し委員会の過半数を占められる「絶対安定多数」を確保した。政権内で公明の影響力が高まったとは言い切れない状況だ。

 そこで公明は注目政策についての発信を強め、存在をアピールしている。衆院選公約で掲げた18歳以下への給付について、北側一雄副代表が4日の記者会見で「基本は現金給付」と発言。竹内譲政調会長もツイッターに「所得制限無し、現金給付が事実上決定している」(現在は削除)と投稿し、所得制限を主張する自民に翻意を迫った。調整の結果、子供2人と配偶者1人のケースで、主たる生計者の年収960万円未満を対象とする制限を設けることとなったが、公明は約9割の世帯が対象となるとし「100点満点の90点取れた」とアピールした。

 政府・自民が目指す「敵基地攻撃能力」の保有については、公明の山口那津男代表が衆院選投開票日の10月31日の会見で「必要なのは我が国の防衛力と日米安保条約に基づく抑止力の総合的な力で日本の安全保障を全うすることだ」とけん制。自民が4項目の憲法改正条文イメージで掲げる緊急事態条項の創設も、北側氏が「憲法の中に書いたからといって解決がつく問題ではない」とくぎを刺した。

 公明幹部が発信を強める背景には、議席を公示前の11から41に大幅増させた維新の存在がある。13日の毎日新聞の世論調査で、公明の政党支持率は前回比2ポイント減の4%にとどまったが、維新は倍増の16%に伸ばした。注目度が高まった維新への対抗意識も見え隠れする。

 公明が特に警戒するのは、来夏の参院選をにらんだ自民、維新の接近だ。ともに改憲を党是とする両党は9日夜に幹事長・国対委員長が会談し、自民の茂木敏充幹事長が衆参両院の憲法審査会について「臨時国会でしっかりと前に進める」と秋波を送った。自民内では「維新が第三党として確立するなら『もう公明はいらない』ということになりかねない」(関係者)との声も出ている。

 公明が主導した18歳以下への給付は、世論調査で44%が「給付自体に反対」と回答し賛否が割れた。自民の閣僚経験者が「バラマキばかりするのはどうなのか」と不満を漏らすなど、公明のアピールが追い風につながったかどうかは微妙だ。自民、維新の接近に神経をとがらせる公明がどう求心力を高めるのか。試行錯誤は続きそうだ。【木下訓明、野間口陽】

公明、議席増で政策発信強化 躍進した維新と自民の接近に危機感
11/15(月) 20:00配信

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毎日新聞
公明党本部=東京都新宿区で、曽根田和久撮影

 衆院選で議席を伸ばした公明党が発信力を強化している。18歳以下の子供への給付を巡る与党協議をリードするなど、政権内で存在感を高めようと躍起だ。一方で自民党が躍進した日本維新の会へ接近を強めていることへの焦りもにじむ。

【議員辞職を表明し、頭を下げる遠山氏】

 公明は、先の衆院選で公示前の29議席から32議席に伸ばした。ただ、自民党も15議席減(その後2人入党)にとどめ、衆院の常任委員長を独占し委員会の過半数を占められる「絶対安定多数」を確保した。政権内で公明の影響力が高まったとは言い切れない状況だ。

 そこで公明は注目政策についての発信を強め、存在をアピールしている。衆院選公約で掲げた18歳以下への給付について、北側一雄副代表が4日の記者会見で「基本は現金給付」と発言。竹内譲政調会長もツイッターに「所得制限無し、現金給付が事実上決定している」(現在は削除)と投稿し、所得制限を主張する自民に翻意を迫った。調整の結果、子供2人と配偶者1人のケースで、主たる生計者の年収960万円未満を対象とする制限を設けることとなったが、公明は約9割の世帯が対象となるとし「100点満点の90点取れた」とアピールした。

 政府・自民が目指す「敵基地攻撃能力」の保有については、公明の山口那津男代表が衆院選投開票日の10月31日の会見で「必要なのは我が国の防衛力と日米安保条約に基づく抑止力の総合的な力で日本の安全保障を全うすることだ」とけん制。自民が4項目の憲法改正条文イメージで掲げる緊急事態条項の創設も、北側氏が「憲法の中に書いたからといって解決がつく問題ではない」とくぎを刺した。

 公明幹部が発信を強める背景には、議席を公示前の11から41に大幅増させた維新の存在がある。13日の毎日新聞の世論調査で、公明の政党支持率は前回比2ポイント減の4%にとどまったが、維新は倍増の16%に伸ばした。注目度が高まった維新への対抗意識も見え隠れする。

 公明が特に警戒するのは、来夏の参院選をにらんだ自民、維新の接近だ。ともに改憲を党是とする両党は9日夜に幹事長・国対委員長が会談し、自民の茂木敏充幹事長が衆参両院の憲法審査会について「臨時国会でしっかりと前に進める」と秋波を送った。自民内では「維新が第三党として確立するなら『もう公明はいらない』ということになりかねない」(関係者)との声も出ている。

 公明が主導した18歳以下への給付は、世論調査で44%が「給付自体に反対」と回答し賛否が割れた。自民の閣僚経験者が「バラマキばかりするのはどうなのか」と不満を漏らすなど、公明のアピールが追い風につながったかどうかは微妙だ。自民、維新の接近に神経をとがらせる公明がどう求心力を高めるのか。試行錯誤は続きそうだ。【木下訓明、野間口陽】

公明、議席増で政策発信強化 躍進した維新と自民の接近に危機感
11/15(月) 20:00配信

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公明党本部=東京都新宿区で、曽根田和久撮影

 衆院選で議席を伸ばした公明党が発信力を強化している。18歳以下の子供への給付を巡る与党協議をリードするなど、政権内で存在感を高めようと躍起だ。一方で自民党が躍進した日本維新の会へ接近を強めていることへの焦りもにじむ。

【議員辞職を表明し、頭を下げる遠山氏】

 公明は、先の衆院選で公示前の29議席から32議席に伸ばした。ただ、自民党も15議席減(その後2人入党)にとどめ、衆院の常任委員長を独占し委員会の過半数を占められる「絶対安定多数」を確保した。政権内で公明の影響力が高まったとは言い切れない状況だ。

 そこで公明は注目政策についての発信を強め、存在をアピールしている。衆院選公約で掲げた18歳以下への給付について、北側一雄副代表が4日の記者会見で「基本は現金給付」と発言。竹内譲政調会長もツイッターに「所得制限無し、現金給付が事実上決定している」(現在は削除)と投稿し、所得制限を主張する自民に翻意を迫った。調整の結果、子供2人と配偶者1人のケースで、主たる生計者の年収960万円未満を対象とする制限を設けることとなったが、公明は約9割の世帯が対象となるとし「100点満点の90点取れた」とアピールした。

 政府・自民が目指す「敵基地攻撃能力」の保有については、公明の山口那津男代表が衆院選投開票日の10月31日の会見で「必要なのは我が国の防衛力と日米安保条約に基づく抑止力の総合的な力で日本の安全保障を全うすることだ」とけん制。自民が4項目の憲法改正条文イメージで掲げる緊急事態条項の創設も、北側氏が「憲法の中に書いたからといって解決がつく問題ではない」とくぎを刺した。

 公明幹部が発信を強める背景には、議席を公示前の11から41に大幅増させた維新の存在がある。13日の毎日新聞の世論調査で、公明の政党支持率は前回比2ポイント減の4%にとどまったが、維新は倍増の16%に伸ばした。注目度が高まった維新への対抗意識も見え隠れする。

 公明が特に警戒するのは、来夏の参院選をにらんだ自民、維新の接近だ。ともに改憲を党是とする両党は9日夜に幹事長・国対委員長が会談し、自民の茂木敏充幹事長が衆参両院の憲法審査会について「臨時国会でしっかりと前に進める」と秋波を送った。自民内では「維新が第三党として確立するなら『もう公明はいらない』ということになりかねない」(関係者)との声も出ている。

 公明が主導した18歳以下への給付は、世論調査で44%が「給付自体に反対」と回答し賛否が割れた。自民の閣僚経験者が「バラマキばかりするのはどうなのか」と不満を漏らすなど、公明のアピールが追い風につながったかどうかは微妙だ。自民、維新の接近に神経をとがらせる公明がどう求心力を高めるのか。試行錯誤は続きそうだ。【木下訓明、野間口陽】