基礎疾患がなくても…若い世代の重症化が増加 コロナ治療にあたる医師「“うつぶせ”の姿勢で肺を守る」【高知発】

2021年09月27日 18時34分48秒 | 医科・歯科・介護

9/27(月) 17:31配信

FNNプライムオンライン

高知県内では、新型コロナの重症者の割合は減りつつあるものの、これまでにない若い世代の重症者が増えてきている。その特徴や予防方法について、コロナ治療の最前線に立つ近森病院の医師に聞いた。

【画像】広範囲が白く…重症患者の肺と健康な人の肺をCT画像で比較

目立つ若い世代の“症状悪化”
高知県内では、8月以降に重症・中等症になった75人のうち、約3分の2が50代以下だった。

このうち20代の3人が重症、10代の1人が中等症と、若い世代での症状悪化が目につくようになってきた(9月7日現在)。

軽症・中等症・重症は、それぞれどんな症状があるのかをまとめた。

「軽症」は発熱や咽頭痛、または咳のみで、呼吸困難ではない人など。

中等症は、段階によって2つのレベルに分かれている。呼吸困難や肺炎の症状が見られる場合は「中等症I」、血液中の酸素が少なくなってくると、酸素投与が必要になる「中等症II」となる。

そして、さらに悪化して人工呼吸器が必要になったり、ICU(集中治療室)での治療で大量の酸素投与が必要な場合に「重症」と診断される。

基礎疾患なし・20代患者が重症の一歩手前に
高知市の近森病院では、中等症や重症の患者を受け入れている。

デルタ株の感染が拡大した8月以降、より重症に近い中等症IIの20代が1人、30代と40代がそれぞれ3人入院した。

これまで重症化しやすいと言われていたのは、糖尿病や呼吸器疾患など基礎疾患がある人や、喫煙していたり肥満がある人などだ。

しかし、治療にあたっている感染症内科部長の石田正之医師は、これまでとは違う傾向が見られるという。

近森病院 感染症内科部長・石田正之医師:
重症化のリスクになるような、例えば肥満があるとかタバコを吸っているとか、そういうことが全くない、普段であれば健康な人が増えているのは間違いない

実際に20代の患者が、重症の一歩手前まで悪化した。その肺をCTスキャンした画像を見ると、健康な人の肺と比べて肺の中が、広範囲に渡り白くなっているのがわかる。

近森病院 感染症内科部長・石田正之医師:
うっすら白くなっている部分は全部、肺炎の場所。下の方にいくと、ほとんど全てがこんな感じで肺炎像が出ている状況

この患者には、症状悪化の原因とされる基礎疾患や喫煙歴、肥満はなかった。

近森病院 感染症内科部長・石田正之医師:
若くて基礎疾患もない患者さんで、コロナに感染しても、ここまで悪くなるのはあまりなかったです

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