仕事の道楽化

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小学校教師の仕事(中学生からのインタビューにこたえて)「4 この仕事でつらいと思うことは何ですか」

2015年01月15日 | 仕事
4 この仕事でつらいと思うことは何ですか。
○ 時間がないことです。
 どの仕事でもそうですが、忙しいです。特に、もっといい授業をしたい。もっといい学級づくりをしたいと願うほど、やることは多くなり、時間は足りません。ただ、限られた時間の中で、ベストを尽くす経験をすればするほど、腕は上がっていきます。工夫する力も高まっていきます。逆に、ベストを尽くそうとしない人には、成長はないでしょう。

○ 20代のころの仕事は、つらいことの連続でした。
 大学を卒業し、採用試験に受かったら、「先生」と呼ばれます。でも、自分には「先生」と呼ばれるような知識も技術も殆どありませんでした。知識も技術も不十分なので、授業も学級づくりもうまくいかず、「これでいいのかな?」と悩みながらの20代でした。特に3年間くらいは、とてもつらかったです。
 まず授業の進め方に困りました。大学で学んだ内容くらいでは、とてもこなせないのです。学級の係や当番決め等の学級でのこまかなルール決めも分からず、学級通信や時間割の作り方も先輩教師に聞きながら何とか作っていました。
 周りの先生方に支えられることの連続でした。保護者の方々にあたたかく見守っていただきながらの20代でした。
 やる気だけで何とか乗り切った20代です。もちろん、自分には教師としての知識も技術も不十分だと言うことは十分過ぎるほど分かっていたので、本をたくさん読みました。先輩教師にたくさん聞きました。教師仲間の研究サークルにも参加し、休日もお金を払っていろいろな研究会に参加しました。
 自分の場合、もがき苦しみながらの20代だったので、あの頃に戻りたいとは考えません。ただ、その頃にもがき苦しんだからこそ、今は仕事が楽しいのだと確信しています。
 「20代の頃は苦しい。特に初めの3年間はとてもつらい」
 これは、教師に限らずどの仕事でも言えると思います。このつらい期間を、周りの人や環境のせいにせずに、乗り切った人だけが仕事の楽しさを味わえるのだと考えています。「苦あれば楽あり」です。


○ 正直言って、今はつらいことは殆どありません。
 「つらい」経験をたくさんし、学ばせていただきました。たくさんの知識や技術を身につけさせてもらったおかげで、今は仕事が楽しいです。
 「つらい」と思えるような状況になることはありますが、これまでの経験上、「つらい」と思える課題を乗り越えた後に、自分の成長を感じました。例えば、「研究授業」です。他の先生方が自分の授業を見に来ます。これまで、自分の授業を他の先生方に見てもらい、未熟な点をたくさん教えてもらいました。その時々の指摘は、自分にとってはつらい指摘でもあります。例えばこれまでに指摘されたことは、「子どもを見ていない。教室の中央ばかりを見て、はしの子を見ていない。」「子どもができるようになったかどうかを評価していない。がんばりを認めていない。」「説明に無駄な言葉が多すぎる。言葉が多いからかえって分かりにくい。」等々です。これらの指摘を受けた時は、へこみますが、それらの厳しい言葉があったからこそ、少しずつ自分は成長できたのだと考えています。
 「つらい」と思われる状況になったら、今は「チャンス」と思うように心がけています。
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