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12月の「校長の話」・・・「人権について:北朝鮮による拉致問題を知っていますか?」

2022年12月04日 | 学校経営

 全校朝会での「校長の話」は、人権問題について話すことにした。

 12月は人権月間ということもある。

 人権週間(12月4日〜12月10日)、北朝鮮人権侵害問題啓発週間(12月10日〜16日)も設定されている。

 人権問題には、さまざまな問題があるが、今回は、北朝鮮拉致問題について扱うことにした。

 理由は、子供達に十分には知られていない問題だからである。

 時間はいつもよりやや長め(4分間)くらいになるが、次のような話をしようと考えている。

 

 

 12月は「人権」を考える月間です。

「人権」とは何でしょうか?

 それは、自分らしく生きる権利のことです。

 

 今日は、その「人権」が奪われた人の話をします。

 

(横田めぐみさんの写真を見せる)

 この「めぐみさん」は、新潟県で育ちました。

 

(日本と近隣国が書かれた地図を見せ、新潟県を指し示す)

 

 中学1年生の時です。

 めぐみさんは、夕方になっても家に帰ってきませんでした。

 

 お父さんお母さんは必死で探しました。

 

 警察の人も大勢で探しました。

 

 それでも見つかりません。

 

 お父さんお母さんはずっと探し続けました。

 めぐみさんに似ている人がいれば、会いに行苦などして、手がかりがあればどんなところにも行きました。

 めぐみさんが帰ってこない間も、ずっと食卓にはめぐみさんの分の食事も準備していたそうです。

 

 20年たった時、「あること」が分かりました。

 

 めぐみさんは北朝鮮という国にさらわれていたのです。

 むりやりさらっていくことを「拉致」と言います。

 北朝鮮は、この地図で言うと、この国です。(と言いながら、地図を指し示す)

 

 拉致されたとき、船の倉庫に閉じ込められて2日間泣き続けていたそうです。「お母さん、お母さん」と言ってね。

 

 今、めぐみさんは日本に帰ることができたでしょうか?

 

 

 実は、まだ帰ることができていません。

 13歳で拉致されて、今は58歳になっています。

 

 実は、ほかにも大変なことが分かっています。

 

 

 拉致された人は他にもいるのです。

 

 (拉致被害者の写真を見せる)

 このように、ほかにも拉致された人がいます。

 

 (特定失踪者の写真を見せる。)

 さらに、北朝鮮によって拉致された疑いのある人は、何百人もいます。

 

(拉致被害があった場所の地図)

 この拉致というのは、日本のいろいろなところで起きています。

 

 この宮崎県でも起きています。

 原ただあきさんは、宮崎市の青島海岸で拉致されています。

 

 

 ある時、中学生が横田めぐみさんのお母さんにたずねました。

 

「私たちにできることはなんですか?」

 めぐみさんのお母さんはこう言いました。

 

「拉致されたままの人がいることを知ってほしい」

「この問題に関心を持ってほしい」・・・こう言ったんですね。

 

 関心を持つとはどういうことでしょうか?

 それは、

 なぜ北朝鮮は拉致するのか?

 どうすれば返してもらえるのか

 北朝鮮とはどういう国なのか?

 

 このような「ギモン」をいろいろと持って学ぶことです。

 もし、あなたたちの大切な家族がいなくなったらどうしますか?

 実際に、家族が突然いなくなった人たちが、この日本にはたくさんいます。

 

 この〇〇小学校では、5・6年生になったら、拉致問題についてくわしく勉強します。

 拉致問題にも関心を持って学んでほしいと思います。

 

 人権とは、自分らしく生きる権利です。

 みんなが持っている権利です。

 いじめや差別も人権問題です。

 これからも、一人一人の人権を大切する勉強をしていきましょう。

 これで終わります。

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