在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Verdicchio di Matelica Vigneti B 2014 Belisario ヴェルディッキオ 2014 ベリサリオ

2016-03-16 00:40:03 | Marche, Umbriaマルケ、ウンブリア
Verdicchio di Matelica Vigneti B 2014 Belisario
ヴェルディッキオ・ディ・マテリカ ヴィニェーティB 2014 ベリサリオ



こちらがデルトーナに続いて、別の友人が開けたもう1本。
がらっと変わってヴェルディッキオ。
ヴェルディッキオはマルケ州のお家芸、これまた大好きな品種。(ワインを選ぶとき、選択に困ったら結構ヴェルディッキオを選ぶ。。)

さて、ラベルがとてもいい。ヴィニェートBのBはビオのBだそうだ。
ラベルは、全くなんの説明もなくて普通だが、それでも何かしらの説明があるとわかりやすい、手に取りやすい、印象に残りやすい。
逆に、バックラベルにくだくだと説明書きがあるワインがあるが、わかりやすくて嬉しい反面、長すぎてしつこかったり、また、字があまりに小さく読みにくかったりいろいろ。
このワインは、フロントラベルに実にシンプルでわかりやすく、そして印象的な説明書き。

  ヴェルディッキオのスタイル。個性ある偉大なる白ワイン。ビオは栽培の方法、ビオは畑の間を縫って歩く人たちの哲学。そこには、野ウサギやキジ、昆虫やちょうが飛び交っている。つまり、それがB(ビオ)の畑。

いいね~

色が2014年なのにかなり濃いめ。
そこで、どんと重たい感じを想像してしまうが、意外なことに酸味が綺麗で、しかし、尖った酸味ではなく、色からイメージしていた重たさもない。
ほんのりフルーツの香り、柑橘の香りが、最後、ほろ苦さと一緒になって、みかんの香りに感じた。
ヴェルディッキオは食事を引き立てるワインだと思うが、これは繊細さも持ち合わせていて、主張しすぎず、日本食にも合いそうな予感。

Timorasso Derthona 2013 Vigneti Massa ティモラッソ デルトーナ2013ヴィニェーティ・マッサ

2016-03-16 00:15:43 | Piemonte ピエモンテ
Timorasso Derthona 2013 Vigneti Massa
ティモラッソ デルトーナ 2013 ヴィネーティ・マッサ



先日飲んだ2本のワインの1本。
ワインは職業柄というわけではないが、しょっちゅう飲む。
その昔はちゃんとメモを取り。。。とやっていたが、今は残りの人生、楽しく飲みたいときは楽しく飲むという方針でいっている。
ちゃんとした試飲会なら別だが、友人と飲む時、いちいちメモを取っていたら興ざめである。
そこで、このブログもなんだかワイン記事よりは映画の記事の方が増えているような。。。
もう少しワイン記事を書かねば。。。

いつものワインバーに行ったら友人がちょうどデルトーナを開けるところだった。
ここは、棚に並んでいる、また、巨大な冷蔵庫に入っているワインは、どれを頼んでもいい。いつものワイン、も多数あり、最近は黒板も出現して、それを見て頼んでもいいが、いつも通っている連中はテキトウに選ぶ。

これを開けたのであれば頼まない手はない。
と、僕も私も、ということで、1本がすぐに空き、おかわりも含めて2本が多分すぐに空になったと思う。

ティモラッソはかなり人気の品種の一つ。
それは私の周りの友人だけということはないだろう。
「出現」(突然かなりの話題になったということ)したのはもう10年以上前になると思うが、その時、こんな品種があったんだぁ、と開眼した。
以来の大ファン。

生産地域は、赤が優勢のピエモンテの、バローロなどで有名なランゲ地方の「お隣」あたりのトルトーナの丘陵地帯、ピエモンテ州の一番南東の端の方に位置する。その地域ではもっとも栽培されている土着品種である。
DOCの名称はCollina Tortonesi(トルトーナの丘陵地帯)。

ティモラッソはフィロキセラと他のもっと栽培の容易な品種に負け、一時絶滅したしたということだが、復活させたのがワルター・マッサ氏。
現在23社がティモラッソのワインを造っているなか、好き好きはあれど、ヴィニェート・マッサが一番有名。

ティモラッソは、ステンレスタンクだけのものと樽を使ったものとがあるが、個人的にはステンレスのものが好き。(そして、当然その方が値段も安くて嬉しい)

ステンレスタンクのだけでも色は濃い目、ミネラルが豊富な中にしっかりしたフルーツの香りがある。
ボディもよく、酸ががきついわけでもなく、まろやかさがあり、バランスがとても良く取れている。
白ワインにありがちな苦味がなく、余韻が長い。

別な友人曰く、2013年なんてまだ子供、今は2010年がいい~と言うのだが、絶対に残らない。
隠しておくか、どこかに置き忘れでもしない限り、すぐになくなってしまうワインなのである。
どうも、個人所有の別なワイナリーの2010年のティモラッソのマグナムを、巨大冷蔵庫の奥の方に隠しておいたらしいが(ここはそういうこともできる)探したら消えていた。
隠しておいても消えてしまうのがティモラッソ。