在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Massolino Vigna Rionda 2005 ed altri 3vini マッソリーノ ヴィーニャ・リオンダ 2005 他計4種

2016-03-21 15:39:02 | Piemonte ピエモンテ
Massolino
Nebbiolo 2014
Barolo 2012
Barolo Parussi 2011
Barolo Vigna Rionda Riserva 2005



ピエモンテ、ランゲ地方、バローロの生産地域はまあまあ広い。
だから生産者も結構多い。
ワインを飲み始めた頃は、バローロをひとくくりにして飲んでいたが、飲み込んでいくと、だんだん、どこの(どこの村の)バローロなのかを意識するようになる。

転載禁止だったら困ってしまうのだが、とてもわかりやすい地図が出てきた。
(大変素晴らしいワインを造っているワイナリー、マスカレッロで使用していた)
全体を丸でも四角でもいいからとらえると、ばっと斜めに線を入れて、左がトルトニアーノ地域、右がエルヴェツィアーノ地域。
この違いや、村ごとの特徴に関してはまたゆっくり書きたいと思うのだが、単純に言って、

トルトニアーノは、複雑性、ボディにやや欠けるのだが、香り豊かで、あまり長くはもたない、つまり早飲みに適している
エルヴェツィアーノは、ボディのあるバローロ、風格のあるバローロで、非常に長い熟成に向いている、つまり早く飲んだらもったいない

となる。



マッソリーノは、エルヴェツィアーノの地域に入る、セッラルンガにあるので、超熟に向いたワインができるワイナリーである。

4種のワインを、ブルネッロの超有名ワイナリー、マストロヤンニと、比較するわけではないが一緒に試飲(合計8種類)という大変面白い試飲会があった。

マッソリーノは、1896年からワインを造っているというので、120年の歴史を持つ。
最初は家畜もしていて、サラミなども作っていたということだが、だんだんとワインに特化していき、今はワインのみを造っているとのこと。
非常にきれいで落ち着きのあるバローロを造っているので、個人的に大好きだが、ファンも非常に多い。
あまり飲む機会はないが、白のシャルドネも造っているし、ドルチェットやバルベーラもあり、クリュものも4種、そして、モスカートも造っているようで(これは知らなかった!飲んだことがないかもしれない。。)ラインアップは充実しているが、そのうち、ネッビオーロに特化しての試飲。大変嬉しい。

Nebbiolo 2014
細いというかとても繊細。2014年だから仕方ないかも。ローザカニーナ、ミント、ユーカリなどの香りが出ている。酸があり、繊細で、余韻が最後消えてしまう。+++

Barolo 2012
香りがとても良い。バローロらしく、森の木の実、バルサム臭、スパイス、薬草、ややブラッドオレンジなどが感じられる。ボディが程よく、酸とタンニンを含め全体のバランスがよく、余韻は長くフィニッシュがきれい。++++

Barolo Parussi 2011
クリュものだが、村が変わってカスティリオーネにある畑。
最初は閉じていて、ゆっくり香りが上がってくる。繊細で、フルーツがきれい。とても綺麗にまとまって余韻も長い。++++(+)

Barolo Vigna Rionda Riserva 2005
この試飲会は面白い趣向で、4本目はブラインドだった。つまり何かわからず、ヴィンテージもわからず。
素晴らしく綺麗だと思ったらやはりヴィーニャ・リオンダだった。それも、マグナムボトルで2005年。かなり得した気分。試飲会がいつもこういうわけではないのだが、マッソリーニからちゃんと人が来てワイナリーについて説明、そして、これだけのワインを持ってきてくれるというのは本当に嬉しい。
マッソリーニはもともとファンだし、ファンの多いワイナリーなのだが、こういう心意気でますますファンになる。

ほんのりミント、オレンジの香り。超熟タイプだとわかる。ある程度年がいっているのはわかるのだが(そういう趣向の試飲だし)びっくりするほど若い。結構経ってます、と言われない限り2005年だとはわからない。こういうワインは深く考えずに飲むのが正解。++++++