Perfetti sconosciuti 完璧な他人
監督 パオロ・ヴェロネーゼ
身の潔白な人はいいが、そうでなければ、決してカップルで見に行ってはいけない映画
監督(1人)と台本(5人)と役者(7人)がうまく一致するとこうなる。
上映前からかなり話題に上った作品である。
突然、ローマの幾つかの地下鉄駅の乗り場前に意味深な落書きが登場した。
「ストップ。すれ違う人にいったい幾つの顔(生活)があると思う?」
道路に書かれ、公共の場でこんなことをしてもいいのか?との批判もあったが、水溶性、雨に濡れれば流れてしまうペンキを使ってます、との回答。
メディアでかなり話題になった。
映画の宣伝文句は「それぞれ3つの顔(生活)を持っている。パブリックの顔、プライヴェートの顔、秘密の顔」。
監督はイタリア映画界10本指に入るパオロ・ヴェロネーゼ。
役者7人は、相当なメンバーが揃っている。男優4人に女優3人。
(先週の映画にうち2人が登場。。)
映画の最初、役柄の紹介と最後の場面を除いて、他は全てアパートの部屋での撮影。
だから「劇場的」かと思うとちょっと違う。いたって自然な会話と雰囲気で、役者がみんな有能であることもあるだろう、セリフを読んでいる感じ、劇を見ている感じはない。
これは、役者が実際に食事をしている(3週間、同じメニュー(笑))こともあるかもしれない。臨場感がある。
(アドリブが多いのかと思ったら全く反対で、すべての細かい部分まで台本に書かれ、忠実に再現しているとのこと)
エヴァとロッコのカップル(17歳の娘がいる)が親しい友人を夕食に招待した。
カルロッタとレレのカップルは二人の小さい子供がいて、ビアンカとコジモはまだアツアツ。
ペッペだけは、新しい婚約者が風邪をひいたということで一人で登場。
男4人に女3人が揃った。
エヴァが突然「今では、携帯はプライヴェートの詰まったブラックボックス。ゲームをしない?食事中、かかってきた電話、メッセージをみんなオープンにするのよ」と言い出す。
しぶしぶ組も含めて、テーブルに7つの携帯が並ぶ。
一番ヤバそうに思えたのがレレ。愛人がいて、夜10時になるとちょっと怪しい写真が送られてくるということで、同じ携帯を持っているペッペにすり替えてもらうようお願いする。
写真が届き、笑い者になるペッペ。しかし、今度はペッペにゲイの友達からメッセージと電話が入り、電話をすり替えていたレレがゲイということになってしまう。
自分の夫が実はゲイだったことがわかり(間違いなのだが)激怒するカルロッタ。
エヴァは豊胸手術をしようとしていること、娘が母親の悪口を言っていることもバレ、最後に、新婚のコジモの愛人が「妊娠したの~!」と電話してくる。今度は妻のビアンカが蒼白。
まあいろいろなことが起こるのだが、しかし、最後はなんとなくみんな元の鞘に収まってしまう。
つまり、多かれ少なかれ、みんなヤバいことをやっている。目をつぶろうというか、まるで何事もなかったように一応収まる。
この最後は、これがイタリア的なのか?
ドイツ人の記者は、ドイツはここまで携帯に依存しないからこうはならない。当然離婚だよね!とはデンマークの記者の弁。
日本人は、まずここまでハチェメチャなことはしないだろうし、携帯がこれだけバンバンなることはないだろうし、話題が、嫁、姑に偏りそうな気がして面白くないと思うのと、最後は絶対に離婚になると思う。
監督曰く、実はある島で、あるカップルのコメディ映画の撮影をしていたところ、スタッフの一人がバイク事故を起こし入院。荷物と、当然携帯が妻に渡されたことのこと。。。二人は離婚したとのことだが、ここでひらめいたストーリーだそう。
台本は5人(かなり多い)で書いていて、それぞれの経験を基に、まあよくストーリーを練ったと思う。(台本制作にはかなりの時間をかけたとのこと)
もちろんちょっと行き過ぎの感はあるが、これは映画。爆笑場面多々あり、とてもよくできている。
収益はかなりに上り、配給のリクエストとリメイクの版権のリクエストが多々来ているそう。
現在だから、そしてラテンの国だから生まれたコメディ。20年前は存在しなかったよね(笑)
ただ、カップルでは見に行かない方がいいかもしれない。
映画館を出た後、
。。で、それで?あなたは?まさか携帯を私に見せられないってことはないわよね
と言われたらヤバい人が結構多いのではないかと思ったり。。
監督 パオロ・ヴェロネーゼ
身の潔白な人はいいが、そうでなければ、決してカップルで見に行ってはいけない映画
監督(1人)と台本(5人)と役者(7人)がうまく一致するとこうなる。
上映前からかなり話題に上った作品である。
突然、ローマの幾つかの地下鉄駅の乗り場前に意味深な落書きが登場した。
「ストップ。すれ違う人にいったい幾つの顔(生活)があると思う?」
道路に書かれ、公共の場でこんなことをしてもいいのか?との批判もあったが、水溶性、雨に濡れれば流れてしまうペンキを使ってます、との回答。
メディアでかなり話題になった。
映画の宣伝文句は「それぞれ3つの顔(生活)を持っている。パブリックの顔、プライヴェートの顔、秘密の顔」。
監督はイタリア映画界10本指に入るパオロ・ヴェロネーゼ。
役者7人は、相当なメンバーが揃っている。男優4人に女優3人。
(先週の映画にうち2人が登場。。)
映画の最初、役柄の紹介と最後の場面を除いて、他は全てアパートの部屋での撮影。
だから「劇場的」かと思うとちょっと違う。いたって自然な会話と雰囲気で、役者がみんな有能であることもあるだろう、セリフを読んでいる感じ、劇を見ている感じはない。
これは、役者が実際に食事をしている(3週間、同じメニュー(笑))こともあるかもしれない。臨場感がある。
(アドリブが多いのかと思ったら全く反対で、すべての細かい部分まで台本に書かれ、忠実に再現しているとのこと)
エヴァとロッコのカップル(17歳の娘がいる)が親しい友人を夕食に招待した。
カルロッタとレレのカップルは二人の小さい子供がいて、ビアンカとコジモはまだアツアツ。
ペッペだけは、新しい婚約者が風邪をひいたということで一人で登場。
男4人に女3人が揃った。
エヴァが突然「今では、携帯はプライヴェートの詰まったブラックボックス。ゲームをしない?食事中、かかってきた電話、メッセージをみんなオープンにするのよ」と言い出す。
しぶしぶ組も含めて、テーブルに7つの携帯が並ぶ。
一番ヤバそうに思えたのがレレ。愛人がいて、夜10時になるとちょっと怪しい写真が送られてくるということで、同じ携帯を持っているペッペにすり替えてもらうようお願いする。
写真が届き、笑い者になるペッペ。しかし、今度はペッペにゲイの友達からメッセージと電話が入り、電話をすり替えていたレレがゲイということになってしまう。
自分の夫が実はゲイだったことがわかり(間違いなのだが)激怒するカルロッタ。
エヴァは豊胸手術をしようとしていること、娘が母親の悪口を言っていることもバレ、最後に、新婚のコジモの愛人が「妊娠したの~!」と電話してくる。今度は妻のビアンカが蒼白。
まあいろいろなことが起こるのだが、しかし、最後はなんとなくみんな元の鞘に収まってしまう。
つまり、多かれ少なかれ、みんなヤバいことをやっている。目をつぶろうというか、まるで何事もなかったように一応収まる。
この最後は、これがイタリア的なのか?
ドイツ人の記者は、ドイツはここまで携帯に依存しないからこうはならない。当然離婚だよね!とはデンマークの記者の弁。
日本人は、まずここまでハチェメチャなことはしないだろうし、携帯がこれだけバンバンなることはないだろうし、話題が、嫁、姑に偏りそうな気がして面白くないと思うのと、最後は絶対に離婚になると思う。
監督曰く、実はある島で、あるカップルのコメディ映画の撮影をしていたところ、スタッフの一人がバイク事故を起こし入院。荷物と、当然携帯が妻に渡されたことのこと。。。二人は離婚したとのことだが、ここでひらめいたストーリーだそう。
台本は5人(かなり多い)で書いていて、それぞれの経験を基に、まあよくストーリーを練ったと思う。(台本制作にはかなりの時間をかけたとのこと)
もちろんちょっと行き過ぎの感はあるが、これは映画。爆笑場面多々あり、とてもよくできている。
収益はかなりに上り、配給のリクエストとリメイクの版権のリクエストが多々来ているそう。
現在だから、そしてラテンの国だから生まれたコメディ。20年前は存在しなかったよね(笑)
ただ、カップルでは見に行かない方がいいかもしれない。
映画館を出た後、
。。で、それで?あなたは?まさか携帯を私に見せられないってことはないわよね
と言われたらヤバい人が結構多いのではないかと思ったり。。