24節気では「処暑」、72候では処暑の初候、綿の花しべ開く頃とある。72候というのは自然のリズムに寄り添い、季節の移ろいをあらわした。旧暦はじつによくあたる。自然と共生してきた生活実感からの暦だからか。朝晩秋の気配を感ずるようになった。
7~8月頃、白鷺に似たサギソウの花が咲く。唐津の樫原湿原などでみれる。綿の樹の花は見たことがないが「さくか」と呼ばれる実をつけ、その実がはじけて白い繊維がコットンボールというらしい。
妻の買い物につきあった途上、カラスウリの花をが妻がみつけ教えてくれた。夜咲いて昼しぼむ一夜花らしいが5弁の花の周囲に白い線毛がひろがっている。これら花の形状は不可思議でまさに神の所業と言わざるを得ない。
親友のKさんから便箋16枚の長文の手紙をいただく。彼はリタイア後も勉強熱心で英会話などもパソコンで外人講師と数年研鑚、さらに聖書の研究を生涯テーマとして取り組んでいる。4月に人類の創造と進化論の関係、聖書と古事記、日本書紀の関連など私の質問への回答を寄せてくれた。
現役時代の企業経営診断原稿を思い出させるような筆致での回答だった。今時16枚もの便箋に手書きで書き続けるなど小説家ならいざ知らず、普通の人間には至難の技、大したものである。
プーチンロシアがウクライナに侵攻して半年、収束の見通しがつかない。何万人と殺戮しておきながら、安倍元総理の銃殺事件に弔意をしめす。万を超すウクライナの人々の死をなんと心得ているのか。私は人間の抱えている原罪を感じる。
神は土ほこりからアダムを創造した後、アダムの骨からイブを創造し、豊饒な食べ物のあるエデンの園の管理と奉仕を命じ、知恵の樹の実を食べてはいけないと言明した。地上動物の一番の知恵者であった蛇がイブをそそのかし禁断の実をたべさせアダムも食べる。それを知った神は怒り、蛇には一生,地を這わさせ、イブには産みの苦しみを課し、苦しんで子供を産む、それでも男を求め続け、男は女を支配する。アダムには土地を探し、食べ物を求め続ける労役を課す。敵が現れれば戦い、時には妻も差し出す。額に汗しながらついには土地に帰り死ぬ。多分キリストはその後の人間の原罪を救うため自ら十字架に張り付けられ死ぬことになったのではないか。
が、馬鹿な人間は連綿と食べるためや支配欲のために領地をもとめ戦い続けた。これが連綿と続いている。世界の警察官であったアメリカがアフガンから引揚げ、もう邪魔をされないとみたプーチンの領土支配欲を呼び起こした。かたやアメリカも歴史をかえりみると15世紀末コロンブスに発見されたあと英仏蘭スペイン、ロシアなどヨーロッパの列強が新大陸におしよせ武力で先住民を殺戮、黒人を奴隷にしてそれぞれ植民国家を作っていき、それら13の植民国が後の米合衆国につながる。それら侵略行為はローマ法王庁が許可していたことは驚き。
日本は明治維新後世界の列強の侵略をおそれ、富国強兵を急ぎ、20世紀初め白人大国ロシアを日露戦争で破り、世界の列強に。その時アメリカは黄色人種ニッポンを仮想敵国にした。こんなのが世界歴史の実相のようだ。プーチンロシアもまさにこの世界歴史の延長線上にある。
人類誕生以来の世界の歴史、地球と言う惑星の生成過程、実におもしろく興味深い。日本の政治家はひとしく世界歴史とそのなかでの日本歴史をしっかり学ぶべきと痛感。
賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ、聖者は経験から己の至らなさを学ぶ!!