そのままVon

おもに31文字の語呂合わせ日記

万葉雑感

2012年01月09日 |  / 万葉集
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寺山修司や塚本邦雄のようにきらびやかな単語を使いパーッとイメージを喚起させる、
そんな短歌もいいが、静かに流れる河の中に魚が微かに泡をたてるような短歌もいい
と思う。短歌は叙情詩であって叙事詩的であってはいけないと聞いている。しかし、
叙事詩的であってもいいのではないかと思う。日本語はちょっと工夫をすれば十分に
韻文になる優れた言語であると思う。七・五調で綴っていけば平坦な文章でもリズミ
ックになり、して気になると言えば乱暴だろうか。
万葉集にある次のような歌が好きだし、このような歌の流れを追っかけてみたい。

(#11.2535)「普通だと思われないよわがことでひとから悪く言われたからね()」
(#11.2536)「吐息して彼女を思えば年月がどこに行くかも予想できない()」
(#11.2537)「たらちねの母に知られぬわがこころお好きなようにあなたなすまま()」
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万葉集#11.2523-11.2525

2012年01月09日 |  / 万葉集
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「さ丹頬ふ色には出でじ少なくも心のうちに吾アが思モはなくに(#11.2523)」
「赤くなることはないけどちょっとは俺を思っているさ()」

「我が背子に直タダに逢はばこそ名は立ため言の通ふに何かそこゆゑ(#11.2524)」
「わが彼に直に逢ったらうわさ出る言葉だけなら分かりにくいか()」

「ねもころに片思カタモヒすれかこの頃の吾アが心どの生けるともなき(#11.2525)」
「片想いだけしたのかなこの頃のわが心には生き甲斐はなし()」
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