がじゅまるの樹の下で。

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読谷山花織の宴のこと

2012年04月11日 | ・現代版組踊レポ

現代版組踊絵巻「読谷山花織の宴」

2012.3.31
鳳ホール

出演/Teamシンカヌチャー

 

2010年10月に、座喜味グスクで公演された「読谷山花織の宴」

一夜限りの伝説の舞台が、ホール公演として再演!

あの時の公演は本当に忘れられないサイコーの公演でしたが、
今回はホール公演として、平田さんや東儀さんがいないにもかかわらず、
あの時のグスク公演に負けず劣らずの舞台を見せてくれました!!

あの時の公演とは変わった点を思いだしながら、
ガンバッテ振りかえってみようと思います。
(メモも残してないからはてさてどれだけ思いだせるか…ハテサテ…)

 

【幕開け】

まず、幕開けにがっつり心掴まれました。

実はこの新曲は練習の時にチラ見して「おおっ!新曲♪」ってなってたのですが、
幕開けに来るとは思ってなくて。
(出発の朝と思ってた…)

幕開けの語りや、曲、振り、衣装、照明ももちろんステキでしたが、
5偉人のそれぞれのチーム(?)が出てきて次々とひと演技入れてくるところ!

オープニングでダイジェスト。

この構成が非常によかったです!!!

役者チームは演舞じゃなくて演技。

セリフはなく、マイムのみっていうのもまた想像をかきたてられていい!
(護佐丸と賢雄のやりとりとか!(笑))

なんか、
幕開けで感動して泣きそうなった
のは初めてかもしれない。
(感動して鳥肌っていうのは何度もあったけど)

 

関連して、エンディングもよかった。

ツカミと締めはカナサの新曲で!!

京子さんのくどぅちの部分がとってもきれいでステキでした!!

(これは練習の時に初めて曲聞いたときにすぐに印象に残った部分でもありました♪)

舞台版のカナサCDの発売、待ってま~す♪

今回、ダイナミック琉球もシンカヌチャーもなかったけど
ワタシは物足りない印象はなかったです。
(あ、そういえばやってなかったなーって感じ)

 

【泰期の章】

「出発の朝」はこちらへシフト。
なるほど、なるほど。

それにしても泰期、かっこよかったなぁ~!

衣装の白と黒なのも映えててよかったし、
ワイルドな海の男感がすごいかっこよかった!
(写真撮りそびれた!(泣))

演者さんのT君も、よりワイルドに見えて今までと一味違って見えました!

いつもは彼独特の、ほわんとした親しみやすい空気感があるんだけど、
今回はそれだけじゃなくてワイルドさが表にでてたな~と感じました!

今回の舞台の5偉人の中では、前回と比べると一番泰期が印象変わった感じです

そして…部下とのやり取りもサイコーでした(笑)
「笑える部分」をここに持ってくるとは!
しかも昼と夜とで若干違ってたし(笑)
どこまで行くんだ~!(笑)

 

【チルーの章】

大地の踊りを章の冒頭に持ってきたのも前回より自然な感じでよかったです♪

前回はつらい境遇にあるチルーに対して、
そりあえず今は辛いことは忘れてぱーっと踊ろう!的な流れだったからね。

琉歌、そして琉舞をベースとしたチルーの感情表現、
そして今回特別ゲストで登場した三線・仲宗根さんとのコラボ演舞はしっとりと魅せてくれて
それはそれは素晴らしいものでした。

今回、Teamシンカヌチャーの舞台を初めて見た母ちゃんはチルーを見て、
「あの子は(中高生じゃなくて)大人でしょう?」と。
高卒だと話したら驚いていました。

 

【赤犬子の章】

にゃるほど!

赤犬子はストーリーテーラーなので、他の4偉人とは違って
はっきりとした「赤犬子の物語」があるわけではないのだけど、
でもここに「星のゆりかご」を入れてきたことで、
「5偉人の中の赤犬子」がちゃんと立った気がします☆

今回、いわゆる“おなじみのパターンキャスト”から変わった役が
何名かいたのですが、赤犬子もその一人。

いや、しかしさすがにハマってました…。

賢雄もいいけど、やっぱり文系人のほうがハマるね!!

特にそう思ったのは「口説」の部分。

おお!組踊の発声じゃん!!

ここだけ声色変えたことで「オモロ(神歌)」っぽくなってて
赤犬子がただの「親しみやすいストーリーテーラーのお兄さん」ではなく
「オモロ使いとしての読谷が誇る偉人」に昇華されて見えました!

お見事でした!

 

【護佐丸の章】

この部分は琉球浪漫シアターで「義の漢 護佐丸」として独立した部分ですね。

護佐丸、賢雄は初キャスト!

護佐丸、うん、やっぱりいつもの方でなければ、この人しかいないでしょう!という納得のキャストでした。
でも「狂気」が出せなかった分、自分なりに役をつかむのに難しい所もあったっぽいかな?

ワタシもいまだによく掴めんよ、人間・護佐丸像…。

だから「月下に語る」でもセリフないし、「琉球戦国列伝」のコラムでも「わからん!」ってぼやいてます(笑)

アクシデントに負けずによく最後まで演じ切りました!

賢雄VS護佐丸・盛親、賢雄VS阿麻和利のシーンは練習で見た時からかっこよかった
ははは~、賢雄は非道なほうがかっこいいな~っと(笑)

そしてそして座喜味棒!!

やっぱりかっこよすぎた!!

かっこよすぎて泣ける!!

今回幼稚部?から小学、中学(かな?)、大人と、
前回のグスク公演の時よりも大人数での参加!

ホラ貝、銅鑼、太鼓、指笛、掛け声、
そして次々と繰り広げられる迫力ある棒術。

グスク公演での、
草が飛び散る棒術、
城壁にずらりと立ち並んでバックライトでシルエットずらーっ
っていうあのシーンや距離感も忘れられないけど、
舞台バージョンは舞台バージョンとして、
やっぱり、サイコーでした!

 

【尚巴志の章】

前も思ってたけど、尚巴志を最後に持ってくることで
うま~く物語全体がまとまるよね~。

シーン自体はは「翔べ!」と大して変わらないのに
構成を変えるだけで印象が変わってくるから不思議。

尚巴志は前よりも「尚巴志様」になっててだんだんと威厳が出てきた感じです。

演技ではにこりともしないところがいい

ワタシ的に、尚巴志というキャラは親しみやすさより威厳がほしい派。
なんせ、初代琉球国王ですから。

阿麻和利は逆。
親しみやすさがあったほうが好み。
元庶民の、民の王っぽくて。

護佐丸?

…分からん!!

この人、完璧すぎて謎すぎ。

 

ところでこの章でさらに「おおっ!」ってなったのは
実は首里兵士だったりする(笑)

身内贔屓もあるかもだけど…

たった一言だったけど言い方が悪っぽくて
「ナイス悪役」っぷりが出てました

 

【舞台セット】

そうそう、前回とは違っていて、
今回の舞台で「ステキ!」ってなったのがもう一つ。
(もっとあるかも知れんが、現時点で思いだせるのはここまでだ…。さすがに10日以上たつと…やっぱすぐ書かんと備忘録の意味ないな~

それは、舞台美術。

幕が開いて舞台美術を見たとたんに思ったのは、

「座喜味グスクだ!!」

でした。

肝高の阿麻和利のような石垣の舞台セットがあるわけでもなく、
首里城幕のような描かれた背景幕があるわけでもなく、
両端だけを、曲線で仕切ったシンプルな舞台美術。

座喜味グスクの特徴は?

 

そう、

曲線美
(→  

 

たったあれだけの曲線と、それが作りだす黒いシルエットに、
座喜味グスクを彷彿させるステキな舞台セットでした

 

  
去年の4月、なんであんなにブログ書けてたのか謎。
去年のほうが初めてだらけで大変だったはずなのに…。
バーニングアウト、まさかこの部分でキてるのか…?

 

 

★お知らせ★

パレットくもじの、りうぼうブックセンター「リブロ」にて、
琉球戦国列伝』のミニパネル展が今日から始まったそうです。
額にも入ってて、なんかかっちょいーです(笑)

ミニパネル展の様子はこちらから→「日々のうちあたい」(ボーダーインク新城さんのブログ)

コメント (6)
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