がじゅまるの樹の下で。

*琉球歴女による、琉球の歴史文化を楽しむブログ*

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てぃんぬむい~星結踊~初公演

2012年10月08日 | ・現代版組踊レポ

舞台レビュー、もういっちょ。

夕方からは今帰仁村で行われた「ナスクゆんたくフェス」にて
現代版組踊てぃんぬむい~星結踊~による
オリジナル脚本での公演。
(タイトルなんだろう?)
40分くらいだったかな?

 

物語のテーマは「生きる」だと感じました。

 

沖縄に来た、心に傷を負った女の子ノゾミ。

ニライカナイの祭に参加し、
‘想い人’に会えるというニライカナイの奇跡を体験する。


「どうして私を一人にしたの?」

「私も一緒に連れて行って」

 

生きることに希望を失った彼女の悲痛な心の叫び。

津波とか、被災地とか、そういう直接的なことは出てきませんでしたが
物語に込められたメッセージが心にしみました。

見ている人それぞれが、
舞台を通してそれぞれの‘想い人’を想い描き、
舞台で語られたセリフに何かしらを感じたんじゃないかな、と思いました。

ワタシはまだ本当の意味での「決別」を体験したことがないのだけど、
体験したことのある人ならきっとより深く心に訴えるものがあっただろうな…
と想像しました。

 現代版組踊特有の演舞も満載でした。

国頭サバクイ、マミドーマ、レキオスにダイナミック琉球、

別々のチームが演じるこれらの演舞を1日に一度で見れて
ちょっと贅沢な気分でした(笑)

冒頭の新演舞もかっこよかったです!
てぃんぬむい~星結踊~オリジナル演舞!?
(どなたのなんて曲でしょう?)

個人的には男性アンサンブルの
新メンバー(!?)さんたちが気になりました。
男衆が加わるとやはり頼もしいですね! 

クライマックスのダイナミック琉球では急に雨が!Σ(゜д゜;)

でもそんな雨の中のダイナミック琉球は
「雨に負けるまい」「困難に負けるまい」
と言っているようにも思えてより一層力強く見えました。

雨を避けてそこを立ち去るのもはばかれて、
ワタシも雨の中最後まで見させてもらいました
(カメラはさすがにガードしたけど(笑))

公演中も風がかなり強くて寒かったのですが
…風邪引かなくてよかった(^^;

メンバーのみなさんは大丈夫だったでしょうか?

昼に見た尚巴志もそうだったけど、
今回のこのてぃんぬむい~星結踊~公演も
場が既にあってやったものではなく
自分たち行動して、自分たちで“場を作った”舞台なんですよね。
(【追記】ごめんなさい、誤解を生む表現があったので書き変えました(>_<;))

技術とか設備とかそういう面では思うように行かない部分もあったかもしれないけど
でも自分たちで立ちあげた分、「想い」の部分では負けてない!
より強いのだ、ということを感じた2012年10月7日の舞台でした

 

*おまけ*

もう一人の演者、ナルミちゃん。

キャピキャピハイテンションキャラでかわいかったです(*^m^*)

 


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愛~カナサ~は残念ながら見逃してしまいました;
(4時台だったのは不覚(ノ_`))

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翔べ!尚巴志成果発表会

2012年10月08日 | ・現代版組踊レポ

 完全燃焼の翌日の昨日、
北山から南山、そして再び北山へ本島縦断の1日でした(笑)

南城市で行われた「第6回翔べ!尚巴志」成果報告会と
今帰仁村で行われた「てぃんぬむい~星結踊~」公演。

距離的・時間的にどう考えて両立は不可能だったのですが
ちょいと「奥の手」を使わせていただきました

 

奥の手……

 

またの名を、本番前のゲネプロ観劇。

 

本来ならこのような強行手段は取らず、
諦めて次回の公演に持ち越すトコロなのですが
次回ではダメかもしれない懸念事項が1つありまして…
どうしても今回のこの舞台を見ておきたかったのです
(もちろん事前に連絡して許可を得て)

メンバーさん、スタッフさん、
受け入れて下さりどうもありがとうございました

 

さて、とりあえず今回のこの公演の存在に「何ーっ!?Σ(゜д゜;)」ってなった方も多いと思います。

ワタシもこの発表会の連絡をいただいたのは2週間前くらいだったのですが
直前の直前まで告知できなかったのにもワケがありまして…。

 

今回この発表会を演じた「2012年度 翔べ!尚巴志」チームですが
活動の主体となるのがこれまでの行政(県)を中心とする「翔べ!尚巴志公演実行委員会」でもなく
TAO Factoryでもなく、
実はこれまでのメンバーさん、OB・OG、そしてその保護者たち自身なのです。

初演の時から毎年行われてきた「翔べ!尚巴志」(鬼鷲)公演ですが、
今年は色々な事情から行政もTAO Factoryも動けない状態に。

そんな中、これまで舞台活動をしてきたメンバーさんたち、そして保護者たちが動いて
今回のこの活動を「立ちあげ」、「つなげる」事になったのだそうです。
(それでも発足は約二ヶ月前(!))

なのでこれまで演出や指導、照明、音響、演奏を行ってきた
TAO Factoryや数々の業者スタッフもノータッチ。

そんな中、今回その穴を埋めたのが、

翔べ!尚巴志OB・OGのみなさん。

今回ストーリーも1時間弱に再構成されていたので
脚本も演出も結構変わっていたのですが、
その脚本や演出や監督も、
そして限られた設備の中でできる限りの工夫を凝らした音響・照明も、
全部OB・OG。

その裏方軍団メンバーも豪華なこと(笑)

でもそれがすごく頼もしかったし、
「現代版組踊」の活動の真髄を見た気がしました

 

…で、そんな事情もあって今回は「公演」というよりは「中間成果発表」という位置づけで
観客も最初は身内や関係者などの招待客だけ、という予定だったそうなので
こちらでも事前告知はできなかったんです(^^;

なので今回は見れなかった方もたくさんいたと思いますが、
その方々に代わって、いつものレポに舞台写真もちょっとだけ公開でお伝えしまーす。

特記事項は、「翔べ!尚巴志」関連舞台では初の女尚巴志!
(北山の風では女尚巴志ありましたが) 

でも男サン、護佐丸、賢雄etcと、かっこよさには定評のある彼女なので
文句なしの堂々とした尚巴志様でした。

っていうか、これまで尚巴志を演じた4名に比べるとやっぱり小柄ではあるので、
むしろリアル尚巴志かも!?って思いました(笑)

体格もそうですが、
衣装の着付け(準備)してた時に
被り物する前に髪の毛を下でオダンゴしてたのを見て
古琉球カタカシラバージョンの尚巴志だー☆
と、妙にリアルに思えて一人で感動してました(笑)

↑裏マニアックポイントでした(笑)

今回、物語の後半に回想シーンのように
子供時代の尚巴志が将来の展望を語る場面があったのですが
その時の声がちゃんと「少年」になってて
王になってからの「大人尚巴志」との違いがでてて印象的でした。

この演出、今回の舞台で1番好きかも。

 

印象的と言えば、前記事でも触れた「新キャラ」

このお方。

尚巴志を語る3つのキーワード「人の和」のトコロで登場。

懐機です

これまではセリフの中では登場してましたが
キャラクター自身が登場してセリフを語るのは今回が初!

ついに登場したか!って感じで嬉しかったです

今回どうしても人数の関係で「人の和」を表現する登場人物は懐機だけでしたが、
いつか護佐丸とかも入れられたらイイですね~(*^m^*)

知の懐機、武の護佐丸。
(ちなみにこれは尚泰久の知の金丸、武の賢雄に通じると常々思ってます)

あと一人あげるとしたら誰かな…。
(きよら)か?(笑)

ストーリーテーラーは屋比久之子と平田之子。

尚巴志と彼らが語らうシーンも。

2年前、
「いつか平田之子か屋比久之子やりたい」
って言ってたを思い出したよ(感涙)

役者さんだけじゃなくてアンサンブルメンバーさんもそうですが、
公演を重ねるごとに成長を見ることができるってのは
現代版組踊リピーターの醍醐味の1つでもありますね~

だから応援したくなるんですよね☆

今回ストーリー短縮のため鮫退治や北山シーンはばっさりカットでしたが
それでもしっかりストーリーは立っててうまくまとまってました!(感心)

 

立ち上げから「チャレンジ」で始まった今年度の翔べ!尚巴志チーム。


今回見せてくれた舞台はたくさんの「チャレンジ」を感じることができました!

これから「本公演」に向けて、また色々と昇華していくのでしょうね

 

とういうわけで「第6回 翔べ!尚巴志」本公演(※卒業公演)のご案内です

 

 

今度はてんぶすホールで!

今回惜しくも見逃してしまった方、要チェックですよ~!

 


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そういえば昨日行われた那覇大綱挽にも
尚巴志様が登場したそうですね。

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