雅子さんがおかわいそう
岸 俊彦
日本心理カウンセラー協会委員長
心理学の先生としても教壇に立っていた方だ
何度か、著者に心理学・カウンセリングの授業を受ける機会があった。
80歳を過ぎる年齢なのに、講義中は一度も椅子に座ることはない。
生き生きしていて、とても笑顔が素敵な先生だ。
授業の進め方も、巧妙というか、飽きさせない。
何より、本人が楽しそうに講義をしている。
こっちも何だか引き込まれてしまうんだよね。
どんな人なのだろうか、とても興味が湧いたので書籍に手が伸びた。
心理学者の視点から見た、皇室の雅子さんのこと。
どんな目線でどんな言葉が出てくるのだろうか!
胸を弾ませる思いで、ページを開いた。
が・・・
・・・・・・
内容はというと、
太平洋戦争敗戦の克明な記述
それについての昭和天皇の責任
天皇制についての是非
現在において、天皇制、天皇、皇族の廃止論
アメリカ軍駐留否定論
と、まあかなり過激な内容になっている。
あれ、雅子さんのことは・・・
はじめのところで、少し話が出てくるけど…
話としては、天皇制の被害者であるという位置づけもできる。
天皇制がなければ、雅子さんは病気で苦しむこともなかっただろう。
それよりも、なによりも、
この内容と題名とカバーイラスト
ちぐはぐだよね。
内容から自分なりに題名を考えてみると、
「それはどうなの、天皇制」
ぐらいになるかな。
このタイトルでも、かなり抑え目に考えてみたぐらい…
本当なら「天皇制をぶっ壊せ」ぐらいの勢いでもいいと思う。
たぶん、出版する過程で名前やカバーはやわらかくしようとかって話がでたんじゃないのかな。
メディアでは、天皇とか皇族とか天皇制とかに深く突っ込むことは、タブーとされていると聞いたことがある。
それを考えると、真正面からしっかり意見を言っている。
だけど、日本に生きる者として、
「タブーだよね」って、横に置いておけばいいってもんでもない。
考える、そして自分の意見をもっていなければいけない部分だろう。
岸先生
この本出して、右翼とかに狙われなかったのかな・・・