ドアを支える男

2009年03月06日 10時35分19秒 | コメディのかけら

真昼の小田急線。

ドアが閉まる直前に、
その男は駆け込んできた。

ドアに挟まる。

いや、違った。
わざと挟まったのだ。

なんのために?

後から来る女のためにだ。

その女は、
靴の関係で階段を駆け上がることができず、
やや遅れて、
悠然と歩いてきた。

男が支えていたドアが再び開き、
女が乗り込む。

得意げに笑う男。
微笑み返す女。

この行為、カッコいいのか?

そんなことで出発が遅れたせいか、
いつもは駅を出るとすぐ流れる、
「ポイント通過のため揺れますので・・・」
の注意アナウンスが流れなかった。

車掌も焦っていたに違いない。