読書:前田健『それでも花は咲いていく』

2009年03月18日 23時57分47秒 | エンタメのかけら

出版社の方から頂いたので、読んでみた。

ロリコン・ニンフォマニア・マザコン・ホモセクシャル・マゾ・ふけ専・・・。
世で言われる”変態”を主人公にした連作短編集である。

僕のもとに贈られてきたのは、
この本が世に出たきっかけが、
かつて僕が担当した番組に関係しているかもしれないからだ。

『僕たちも作家グランプリ』

数年前、劇団ひとりのベストセラーに便乗した深夜特番だったが、
審査委員長に筒井康隆氏を招くなど、
それなりにがんばった番組だった。

この時は、番組内で作品を朗読するという企画だったため、
参加した芸能人の皆さんに書いてもらったのは、
ショートストーリーだった。

結局、グランプリはさとう珠緒さんだったのだが、
審査員の一人が前田さんの作品を激賞、
「もっと長い作品を読みたい」
というようなことを言っていた。

前田さんの作品は、
刑務所を舞台にした「兄貴モノ」だったはずだ。

そして、この番組をサポートしてくれたのが、
今回の本を出した幻冬舎の編集者だった。

それがきっかけとなって今回の出版になったのかどうかはわからない。

ただ、これもなにかの縁。
売れてもらえばと思う。

ちなみに感想は、
いい意味で予想を裏切られた。

赤坂の青空

2009年03月18日 08時12分05秒 | その他のかけら

TBSから山王坂下へ向かって歩くと、
以前は正面にキャピタル東急が見えた。

しかし、今やホテルを取り壊され、
そこにあるのは青空だ。

ホテルがなくなった当初、
あるべきものがないようで、
その風景には違和感があった。

でも、いつの間か慣れてしまった。

たぶん、いろいろなものが、
そうやって通り過ぎていく。

しかし、大切だった人の場合、それは辛い。

だから、時どき、忘れないようにと、
今はいない人たちの声に耳を傾ける。

大丈夫。

まだその声はちゃんと聞こえている。

赤坂の青空を眺めながら、
そんなことを考えた。