山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

犬山のヒトツバタゴと苗の販売

2007-05-01 | 山里

 

東海丘陵要素植物群についてのセミナーでした。犬山と小牧の境あたりにある天然記念物のヒトツバタゴの自生地に行ってきました。そこで、苗を売っていました。地主さんがその木の実生苗を育てて販売しているのでした。

その人の話では、日本ではヒトツバタゴの苗を育てている業者は少なく、名古屋の並木もほとんどそこの苗だと。九州からも注文があって送っているということでした。また、近々中津川の蛭川の人が買いに来ると。

蛭川は「ひとつばたごの里」を売りにしている、ヒトツバタゴの自生地です。犬山のと蛭川のヒトツバタゴが混じってしまいます。

しかし、東濃のヒトツバタゴは絶滅間近とうわさされています。個体数が少ないためです。今日のシンポでは、集団内で交配を繰り返す近交弱勢もあるが、遠い地方の個体と交配したときにも遠方?弱勢というのがあるという話がありました。蛭川のヒトツバタゴにとって、犬山のヒトツバタゴが歓迎すべきことなのかどうか、わかりません。

何がいいたいかよく分からない文章ですね。今日のところはご勘弁を。仕事が詰まって焦ってます。平常心が保てないのは修行が足りないようです。


坂折棚田で暮らす幸せ

2007-05-01 | 山里

 

昨日(というか、29日)、坂折棚田の上のほうに行きました。そこは大変見晴らしがいいのです。石積みの棚田が一望、正面に笠置山が見えます。月でも昇ってくればいっそうすばらしいでしょう。

おばあさんと話をしました。ここで暮らせるのは幸せだということでした。昔は歩いてくるしかなかったけど、今は道もよくて、恵那まですぐに出られるしと。標高600mあるから、雪は下の(棚田の)3倍降るけどと。

おばあさんは、玄関の前の庭で、わけぎをきれいにそうじしてました。めくった皮とぴかぴかのわけぎが、足元にありました。さわやかな初夏の風の中で、いい景色をながめながらわけぎをそうじするのは楽しいことだろうと思いました。

でもそれはきっと、おばあさんだから許されていることなのでしょう。

昔はあの山の上の方まで炭焼きに行ったものだよと話していました。

その息子さん(60代)は林相の話をされました。雑木切って青木(ヒノキ)にしてから、田んぼや水路に魚が全くいなくなったと。それに水の量がうんと減ったということです。それは実感として語られました。

知り合いの研究者が、森林の水質の研究をしていて、人工林と広葉樹林を比べたところ、差が出ないということでした。研究は実態に追いついていないようです。

写真は、石でできた棚田の水路。