山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

コケと針葉樹の実生

2007-07-13 | 山里

なんともまあ、きれいではありませんか。コケの中に、今年芽を出したらしい、ウラジロモミのようです。なんだかとても快適そうです。

こんなに小さな芽が、やがて大きな木になるなんて。しかも誰もえさをあげないのに。太陽と水の力です。どちらも自然に、ただで得られる資源です。当たり前すぎて、誰も資源だと思っていないものです。最近はレタスも日光ではなくて発光ダイオードの光で育てたりしているらしい。

そして、こんな芽も、ほとんどすべてが生長しないで終わります。自然とはそういうふうにできています。

切り株とコケと好相性のウスギヨウラク

2007-07-13 | めぐる季節と自然

木祖村の奥にある水木沢という国有林です。コケ天国がたくさんありました。
いろいろな種類のコケが一緒に暮らしていました。
思いがけず迷い込んだ別世界、それはコケの天国、てな感じで、
よその国に行ったかのようでした。

みずみずしく、うるおっています。

切り株にコケがつくと、そこには水がたっぷり含まれるので、種子たちは大喜びです。水だけでなく、ペーハーや菌類との関係など、さまざまな要因で、このコケのベッドが大好きな植物たちがいます。
ウスギヨウラク(ツツジ科)はその代表選手のようでした。土の上なんて下々のものの暮らすところよ、といいたげでした。森の中には見事な盆栽状ウスギヨウラクがたくさんありました。

ウスギヨウラクは、クリーム色で品のある釣鐘型の花を5月ごろぶら下げます。私の大好きな木の花です。

ブナ人形

2007-07-13 | めぐる季節と自然

先日行った木曽の山で、ブナ人形を発見。友人のキコリンが好きそうなので記念撮影してきました。

ブナ人形なんて誰も呼んではいないけど、仲間内で土人形と呼ばれるものがあります。丸いヒノキの実の入れ物の下だけ土が流出せずに残って照る照る坊主の形になったもので、林床に落ち葉がなくて貧しい状況になっている場合にできます。
このヒノキの実の代わりに、ブナの葉がその役割をしていました。ブナの落ち葉の下だけ、土が残っているのでした。

岩が風化しやすく土が流出しやすい崖っぷちでした。近い過去に山腹崩壊が起こったところでした。

雑木林の音、田んぼの音

2007-07-13 | 山里
カラスが鳴いている。
昨夕のヒグラシの後、カエルが大声で鳴き出し、夜中には雨の音がしていた。
夜が明けて、またヒグラシがかすかに鳴き、スズメ、そしてカラス。

今週2度目の徹夜をしてしまった。
昨年までと比べて思いっきりヒマなこのごろであったが
ヒマしていたツケが回ってきて……
しかしながらそれなりに、納得の作品が出来た気がして
少しうれしい(喜ぶのはきっとまだ全然早い)
なんせ、どっかりした仕事は夜にならないと始める気がしないから。

事務所は田んぼに近く、雑木林からは少し離れている。
自宅は雑木林に囲まれていて、田んぼからは少し離れている。
その距離は200mぐらいか。
わずかな違いだけれども、聞こえてくる音が違う。
都会の人からしたら、みんな同じに聞こえてしまう程度の
微妙な差かもしれないが、
真っ先に聞こえるのがホオジロではなくスズメであると、
気分はずいぶん違う。

スズメが聞こえるとなんだか庶民的な気分になるわ。
てか、庶民なんですけど。気分は山の人だから。

そういえば、ホトトギスがいつの間にかいなくなった。
今年はどういうわけか長逗留していた。
例年なら1週間ほどの滞在で、北へと旅立ってしまうのだけど、
今年は1カ月以上いた気がする。
毎日毎日、空をあっちにいったりこっちにいったりしながら
ほとんど叫んでいた。

今年はカッコウも何度か聞いた。

遠くでコノハズクのようなキョッキョッキョッという声が聞こえて
ひとときドキドキ緊張したが、
犬だった……
まぎらわしい鳴き方はしないように!

このごろコジュケイもいつも以上にハッスルして
アッチイケヨ、アッチイケヨ、とけたたましい。
※チョットコイ、と言っているのだと子どもの頃父から教えられたが、それは名古屋のコジュケイだけであろう。
昨日うちの庭を散歩していた。
あの人たちは人を恐れず散歩する。うちの庭はいい散歩場所らしい。
いつも家族仲良くしている。昨日は夫婦と雛2羽だった。
鳴かなければ大変かわいい。
父親も子育てに参加する鳥である。
木の上に棲まない鳥は、子ども時代に散歩をするのか。
木の上に棲んでいるヒナと比べると、ずいぶん楽しい子ども時代を送っていると思う。

どんなに忙しくとも、自由の身でありますので
本日しばし休ませていただき、
また夜まで、山積する仕事をこなす予定である。