山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

日々変わる新緑の色

2009-04-16 | 山里
名古屋までJRで行った。
多治見まではまだまだ桜や花桃の景色。多治見あたりでは、山桜の混じる新緑が始まっている。緑というより白に近い淡い色で始まり、日に日に緑があざやかになっていく。向こう1週間ぐらいは日々色が変わる。私の住む中津川では、それがこれから始まる。
中津川、多治見、名古屋、と1週間ぐらいずつ季節がずれていて、1時間の短い電車旅の間に、2週間ぐらいの時間差のある景色が見られる。
中津川から多治見を過ぎるところまで、いつも車窓の景色は見逃せない。
電車に乗って景色を見ていると、シアワセな気分になる。

景色をしっかり見ておかなくては。
記憶にとどめておかなくては。
と思う。
いつ見られなくなるのか分からないのだから。
せっかくこの世に生きているので、
このきれいな景色をしっかり見ておきたいと思う。

美しいものは、その瞬間だけのもので、目を閉じれば消えてしまうし
一体それが現実に存在するものであるのかどうかも、
本当は分からない。
そんなものが次々に目の前に立ち現れるのは不思議で
人間の力の及ばない神的な大きなものからの贈り物なのだと思う。

美をつくっているのは、何ものなのだろう。

桜散る

2009-04-16 | 山里
昨日の強い雨で、あっという間に桜が散ってしまったようだ。
今年は咲き始めてから散るまでが早かった気がする。
大桑村の人が、「だから桜が咲くとさみしいのかねぇ」と言っていた。

桜が咲くとさみしい……
そうだ、さみしいんだ……
かもしれないなぁ……
と思った。

私は桜が咲く前がさみしいけれど。
でも考えてみると、いつもいつも、季節が移り変わっていくのをさみしく感じているような気がする。

時が流れていくのがうれしいと思える人っているんだろうか。


日陰気味のところでは、まだシデコブシがきれい。
シデコブシとタムシバは標高によって棲み分けていると俗に言われるけれどそれは間違い。
低いところにもタムシバはある。
庭の花桃がやっと咲いてきた。