1カ月前、愛知県篠島で。シラスを干しているところ。
篠島はシラスの産地。漁獲高は日本有数。
一口にシラスといってもいろいろと味が違うことを知った今年でした。
シラスは茹でてから乾燥させます。
昔はすべて天日干しだった。それに流通の問題があるから、私の子どもの頃はかちかちに干した「ちりめんじゃこ」しかなかった。
釜揚げしらすというやわらかくて白いのが食べられるようになったのは、大人になってからだった。
で、今は、釜でゆでるところから乾燥させるところまで「全自動」になっている。
でも、その後、天日で干す場合もある。
コンビニとかスーパーの中には、ほこりが入るとかゴミが入るという理由で天日干しを嫌うところもある。でも実は天日干しで仕上げた方がずっと味がいいという。
加工屋さんは、お客さんによって、天日干しをするとかしないとか、塩分をどのぐらいにするとか、いろいろ区別してやっている。
加工屋さんによっては、アミノ酸を入れる。でも入れないことにこだわっているところもある。
篠島で初めてシラス丼を食べたときは、今まで食べていたシラスはなんだったんだろうと思った。あれがシラスだと思っていたとはシラスに申し訳なかったと。それぐらいおいしい。
要は、小さくてデリケートな魚なので、シラスは今はほぼ全部冷凍で出荷されるけど、その後のお店の取り扱いによっても差が出てしまうのだと思う。
篠島で食べるものは全然ぶよぶよしていなくて、いい感じにしまっているし、乾燥している。
直接取り寄せれば、すごくいいものが手に入る。
かじや水産さんは、アミノ産を入れないし、干すことにもこだわっている。
冷凍していないシラスもネットで申し込めば送ってもらえる(ただし毎日ではない)。
ほかにもおいしい加工屋さんはありますが。大一さんのもおいしかった。
こういうシラスの裏話は、『篠島 海こそすべて 15編の聞き書き』でばっちり分かります!