先日、名古屋の街に出て、お昼になったので、
たまたま通りかかった山小屋風の小さなカレー屋さんに入ったら
もんんんのすごくおいしかった。
一見、普通の日本風カレーなのだけど、
お米とからんだときの具合が絶妙で、こんな味わいは初めて……と思った。
そもそもカレーを食べて、お米とのからみぐあいをしみじみ感じることなんてなかった。
お米自体がぴかぴかしてておいしいのだけど、カレーと実によく合う。
50歳前後と見られる男の店主さんが一人できりもりしている、
客席数15にも満たないお店。
内装もおそらくこの人が自分で板を貼ったか、あるいは友達とか家族とかがやったに違いない手作りで、いい感じ。
そもそも、最近流行のインド人がやってるカレー屋さん以外で
カレーを食べることってめったにないのだけど、
こじんまりしたお店の雰囲気に惹かれてふらふら入ってしまった。
で、お米のことを聞いたら、「はつしも」なのだって。
はつしもといえば、岐阜県の西の方で多く作っている
初霜が降りるころ収穫する晩稲。
わが地方では決して誰も作っていない(と思う)。
20年ぐらい前に一度食べたんだけど、たまたまなのか、あまりおいしいと思わなくて
「やっぱりお米は寒いところのもののほうがおいしい」と
勝手に結論付け、二度と買うことはなかった。
けど、大変失礼しました。おいしかった。
店主さんによると、粒が大きくてもっちりしていると。
カレーに合うお米をいろいろ研究したのだろうか、
「よく気付いてくれましたね」と言っていた。
カレーには小さな肉の切れ端が、ほんとにごくわずか入っているだけで
ほかの具はない。私はその方が好き。
カレーの中に大きなじゃがいもやにんじんがゴロゴロしているのはイヤ。
甘ったるい玉葱がねろっとしているのもいやだし
ましてや、肉はそもそも嫌い。名古屋風に豚コマの脂身なんか入ってたら最悪。
まあ、家庭で野菜をいっぱい摂ろうという目的がはっきりしているときはいいのだけど
今回のようにお米とのからみを味わうには、具は邪魔になると思った。
ほんとにさりげないカレーなんだけど、なんか気になる。癖になる。また行きたい!
ミニサラダ付きで500円だし、コーヒー追加で200円だし。
今池、9番出口を西に2筋、その角の少し南。名古屋シネマテークのすぐ近く、
「吉」というカレー屋らしくない名前のお店でした。
写真/長崎県中通島で(2005年)
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