山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

街の植物観察

2007-02-14 | 植物

 

今日は月1回の街の植物観察の日でした。この講座は毎月第2水曜日に名古屋栄で行っています。

天気予報は嵐、まだ雨は降っていませんでしたが、どんよりと重い雲が垂れ込め、なんとなくこんな日は外を歩いても楽しくなさそうだったので、今日は1年の復習をすることにしました。4月から観察して見つかった草をすべて読み合わせし、科に分けて書き出し、何月に見られたかを線引き。

23科64種の草がありました。うち、外来種が約半数です。思ったより外来種が多くないという印象です。日本にある種類でもヨモギのように、外国から入ってきたヨモギだと思われるものもありました。

圧倒的多数を占めるのはキク科で18種。次がイネ科の9種、続いてナデシコ科とゴマノハグサ科が並んで4種です。

灼熱の夏よりもむしろ冬を好んで生きているものもありました。タネツケバナやナデシコ科のツメクサ、ノミノフスマ、オランダミミナグサ、ハコベなどです。

月別に見ると、5~6月は種類が非常に多く、8月ごろからぐっと少なくなってきます。今の時期は草の数はそこそこ多くても、種類はうんと少なくなります。イネ科の草は7月8月に急激に種類が多くなります。

生徒の皆さんは、ノートをひっくり返し、名前を見て思い出せないものは図鑑をひいて調べました。私が伝えた名前を聞き間違いしているのも多くあり、傑作だったのはアメリカフウロ→アメリカフード。マクドナルドじゃないんだから、と爆笑です。やはり自分で調べるとよく頭に入るなあという感想でした。

また、ある生徒さんは、図鑑の総当り戦を行ってました。分からない植物を、図鑑を1ページ1ページめくりながら調べる方法です。これは、一見時間がかかって遠回りのようですが、実は最も早く覚えられるやり方です。その理由が近頃分かりました。植物の名前を覚えようとするとき、最も覚えられないのは人に聞く方法。茂木健一郎の「ひらめき脳」という本によると、人間はひらめいたときにそのことが記憶に深く刻まれるようにできているのだとか。人に聞くと何のひらめきもありませんが、図鑑を順に見ていく場合、めざす植物が見つかったときの「あっこれだ!!!」というひらめき、一瞬にして頭の中に光がさすような、霧がパッと晴れるような感覚があります。そこにはこたえがたい喜びがあります。ひらめきがおこったとき、ドーパミンが分泌され、人は喜びを感じるそうです。その喜びによってナニヤラが強化されるそうです。まさにそのとおりです。図鑑総当たり戦にはそんなひらめきがあるので、それで調べたことは忘れないのです。

今日は講座の前に、名古屋市中事務所にも行ってきました。講座をセントラルパークで行うことについての相談です。NHKビルの前のオアシス21は名古屋市がある会社に管理を委託しており、警備がものすごく厳しく、歯がたたないのですが、セントラルパークは柔軟で(というかそれが普通だと思うけど)、講座を続けることができることになりました。オアシスでは、雑草もまいているというホントかウソか分からない話があり、それでも「何のたねをまいているんですか、その草は抜きません」などと切り返そうかなどと作戦を立ててはいたのです。

厳しい警備により街の安全が保たれていることに感謝しますが、公園は市民が楽しく遊べる場であってほしいと思います。それがなければ何のために安全を保っているのか分かりません。

写真は、夏の講座の様子。


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