山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

みるみるうちに鏡に覆われて

2007-05-23 | 山里

電車の、いつもと反対側の席に座ったので、いつもと違う景色が見えた。

今まで知らなかった田んぼがたくさん見えた。田植えをしてしばらくたった田んぼは本当にきれい。特に今の時期は、山の若い緑が映るから、余計にきれいに見える。あんまり大々的に田んぼをやってない、つまりほ場整備してないところの、あまった場所にもったいないから作ってあるって感じの、小さな、細長いような田んぼがいい。そういう田んぼはなぜか形が美しい。

水の面はどうしてあんなに平らなんだろう。不思議なぐらい、まっすぐに、滑らか。当たり前なんだけど、不思議。

田んぼが水を張り始めると、毎日、一枚一枚、鏡が増えていく。そうしてあっという間に、日本中がため池だらけのまるで海みたいになってしまう。どこからこんなに水が出てきたんだろう。それも不思議。今までこの水はどこに行っていたのだろう。それも不思議。

水って、溜めれば貯まるし、逃がせばなくなってしまう。実に都合がいい。日本はやっぱり水の国、なんて美しいのかと、山の田んぼを見ていて思う。



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