山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

柿のお返しがきました

2007-11-23 | 山里
柿を配ったら、皆さんそれぞれにお返しをくれて、野菜がどっさりです。
レタス、ほうれん草、ブロッコリー、たまねぎ、じゃがいも……
柿の体積をはるかに超えています。
そんなつもりじゃなかったのに恐縮しちゃいます。
田舎の楽しさを感じる出来事です。

一人のおじさんは、「あんたもちったー(少しは)お勝手するかね」と言いながら野菜を持ってきた。
私どんなふうに見られてるのか。
思わず、「は、はい、‘少しは‘します」と言ってしまった。別に少しってこともないんだけど、まあ専業主婦からすればかなり少しだろう。
夜型なのも人に話した覚えはないのに、とっくにバレていて
先日土曜日に早朝でかけて朝10時ごろ家に帰ったら、畑のおじさんたちは、「何だ、起きとったのか。こっちはあんたに気をつかって静かに仕事してたのに」と口をそろえておっしゃる。
皆さん、私、土日は意外と朝早いんですよ、お出かけ仕事が多いから。

また、柿については、「採るの大変だから採ってあげようと思っとった。よく採ったなー」とほめてくれた人もいました。
そんなに大変じゃなかったですよー。一応森林インストラクターですし。
今の時期毛虫がいませんから。

とにかく当分買い物には行かなくてよさそう。

柿を配りました

2007-11-22 | 山里
先日とれた柿を、家の前の「みんなの畑」(正式名:ふれあい農園)で畑しているおじさんたちの家に配ってきました。

おじさんていうか、60代後半から70代の人だから、おじいさんと呼んでもバチは当たらないと思うが……

その人たちは、自分の畑をせっせと耕すだけではなくて、その隣の広ーい休耕田をいつも草刈りしてきれいに保ったり、道端の草を刈ったりしてくれています。刈った草は堆肥にしています。
おかげで、最近ではすっかり見られなくなった「野原」というものがうちのそばにはあって、野原らしい草花がきれいに一面に咲き乱れる光景も見られるのです。

この方たちがいなくなったらどうなってしまうのだろう、と心配です。
イノシシとの縄張り争いにどんどん負けていくのでしょう。

うちの家の前の畑では、いつもその人たちが畑仕事してたり、ダベッていたり、周りのことに目を光らせてたりするの、防犯上とてもいいのです。安心です。
変な人が来ればすぐに報告してもらえます。
てか、変なこともできない……

ついでに言ってしまえば、50軒ぐらいのうちの地区(組という)の、一番ものをいう人がこの畑に集まっているので、組のいろいろなことは実はこの畑の上で決められていくのではないかと思うこともある。
否、閉鎖的で根回し的なことをやっているわけではなく、むしろこの畑の人たちはとても民主的なんだけど。


今日はユッコさんと一緒に、恵那市長に面会してきました。これからはじめる聞き書きの仕事や、もろもろの活動報告です。
市長は前に一度ある活動でご一緒した私をよく覚えていてくださいって、少し驚きました。やはり市長になるような方は、人のことをよく覚えているのかもしれません。

ところで私は中津川市民なんですけどね。最近めっきり恵那方面ばかりに行っています。中津川市が嫌いなわけではなく、その反対です。

低い山々まで白く

2007-11-20 | めぐる季節と自然
昨日は恵那山もまた白くなり、その向こうにある低い山も白くなった。雪ではなく霧氷(樹氷?)かもしれない。

空気が澄んで寒くなっているので、先日の夜車で帰ってくるときには、車のフロントガラスから星が突き刺さってくるように鋭く光り、地上の街灯と対決していた。
街灯にも負けず目立っているという存在感はすごい。

月もないのに空が明るく、星明りって本当にあるのだろうかと信じがたいが
夜家の中で電気を消すと、明らかに窓が明るく浮かび上がっている。

今日も夜型脱出に失敗。昨日よりもひどくなっている。
長時間仕事をしすぎているが、今日は人相手の仕事ではなかったので、頭はぼんやりしているがあまりストレスはない。

事務所から自宅まで歩いても3分かからないような近距離だけど、暗くなったり寒くなったりすると、移動するのはひどくめんどくさい。

時雨れました 冬の到来です

2007-11-19 | 山里
朝からパタパタかさかさバタバタと屋根に音がするのです。
それは、隣の雑木林の大きなアベマキの木の葉が、強めの風に吹かれていっせいに落ちてくる音なのです。
ある日いっせいに葉が落ちるのです。それは霜らしきものが降りてすぐのころです。
道にも庭にも屋根にもアベマキの葉が積もります。
アベマキの葉は裏が白いのでよく目立ちます。

突然こんなふうに風が強くなった日というのは、明らかに冬型で、空がかき曇り時雨れたりするのです。これが中津川の冬です。

枯葉の落ちる音が急に強く鋭くなったかと思ったら、それはみぞれ粒のたたきつけられる音に変わっていたのでした。
ふ、ふゆが来たぁ……
さむい~

近所では大根を干していて
そう、もう大根の季節が来ていたのです
いつのまに……


今日は夜になってから中野方に行ってきました。坂折棚田保存会の役員会で。
私は役員ではないですが、いろいろ山里文化的な話があり。
今週末、坂折棚田石積み塾。
昨年は私はうろうろ見守っているだけでした。やってみたいものだと思っていましたが、九州水俣の愛林館で体験したので、少し気が済んでいたりします。
今年は保存会の人たちが一生懸命計画しているので、私は楽ができました。


写真は、アズキナシの実。先日、瀬戸の定光寺自然休養林で。
おいしそうですねぇ。アオキの実を小型にした感じ。割るとリンゴっぽい香りがします。同じ仲間ですからね。
小鳥にとってはごちそうでしょう。
赤色ってかわいいですね。


今日も夜型生活から脱出できませんでした。
これから3日ほど大変なんですが。

紅葉が進んできました

2007-11-18 | 山里
昨晩、ついに、車のフロントガラスに霜がはりつきました。
来るべき日が来てしまったのです。
寒いのはいやです。
行動が遅くなるので。
それにストーブをつけるから灯油を消費してしまいます。
あまり消費しないほうがよいと思います。

昨日の昼間、もみじが急に赤くなったなぁと思っていましたが
昨晩の寒さで、一段と今日は赤くなっていました。

冬が来るのが怖いのです。


柿がとれました

2007-11-18 | 山里
今年は最高の出来でした。過去13年ぐらいのあいだで。
これまでに食べられるほど柿がとれたのは2回のみ。一番多いときでもバケツに1杯ぐらいだったけど、今年は2杯もとれたのです。
まだ手の届かないところにいくつか、それにすでに鳥につつかれているのがあり、10個以上枝に残してありますが。

毎年なっても、虫が入って全部落ちてしまうのです。
車庫の前に落ちるので大変なのです。
うっかり踏むと時間が経つと柿渋のにおいがしてきます。

柿が赤くなると医者が青くなるそうです。
そういわれるので一生懸命柿を食べた年に限って、風邪をひいたりしていました。
でも栄養があるらしいのです。

オレンジ色はやはり、山里の色です。
だいだい色、みかん色、かき色……
みんなくだものの名前がついています。

冬でも自己主張のメマツヨイグサ

2007-11-17 | 植物
すっかりロゼットの季節に移行しつつあります。
前掲のマメグンバイナズナも、周りにいっぱいロゼットがありました。

この大型のロゼットはメマツヨイグサだと思われます。
休耕地や荒地に生えているロゼットで特に目立つもの。鶴舞公園のJR駅側の入り口の入ってすぐのところで発見。
あまりにも上手に放射形を作っているので、いつ見ても感心します。
この植物は3年ぐらいロゼットで過ごすらしい。その間冬も休まずに日を浴びて根を太らせ、地盤を築いているのですね。

その3年間は、一見、我慢の3年、修行の3年、みたいだけど、
実はあまりあくせく働かなくていい、社会人になる前のぬくぬくした3年なのかもしれない。
一旦伸びだしたら、いろいろ大変でしょう。心配事が絶えないと思います。

それにしても、もうすぐ冬ですねー。

マメグンバイナズナ

2007-11-17 | 植物
こんな時期にマメグンバイナズナが咲いていました。帰化植物です。
この植物は、10年ぐらい前は中津川でも田んぼのあぜ道なんかにものすごく多く見られ、そのうちナズナなんかを席巻してしまうのではないかと心配したほどだったんだけど、最近めっきり減ったのです。それにナズナとは全く競合しないみたいです。
本来は5月ごろが旬で、そのときにはずいぶん大型になります。丈夫そうな感じでちょっと憎たらしいぐらい。
でもここにあったのは、時期遅れで芽を出したものらしく、小さくて弱々しげです。

だから、一瞬、マメグンバイナズナとちょっと違う、と感じて
帰化植物のヒメグンバイナズナというのを疑ったけれど、
花弁があるのでやはりマメグンバイナズナということに決めました。

都会でマメグンバイナズナを見たのは初めてです。
種のいれものが丸くてかわいいのです。

イヌホオズキがたくさん

2007-11-17 | 植物
見づらい写真だけど、小さな黒い実がたくさんなっています。日当たりがいいとこんなに枝を張ってたくさん実をつけるのですねえ。こういう光景はあまり見たことなかった。

この場所には、オオクサキビがたくさんあった。初めヌカキビだと思ってしまった。偶然図鑑を見たら、隣にオオクサキビがあり(汗)……
そういえばそういうのもあったなーと、昔の記憶をたどり……
教えながら学ぶことの多いこと。
それにやっぱり都会にはなじみのないものが多くあります。

オオクサキビもヌカキビも、やさしい感じのイネ科で大好きです。
参加者の皆さんも好きだと言ってくれたのでうれしい気がする。
でも、オオクサキビをどんなによく観察しても「開花」状態が見られないのです。
つまり、雄しべも雌しべも見られない。とても若いものからすっかり穂を開いたものまで調べたけれど。
イネ科に閉鎖花なんてあるのでしょうか。
みんなで不思議に思いました。

イネ科の植物は、葉鞘から穂が頭をのぞかせ始めると同時に開花していくことを今さらながら発見し、見てるようで見てなかったんだなーと気づきました。
まあ、全部が全部とはいえませんが。
ススキなんかはかなり出穂していても花粉つけてますから。

そんなことも参加者の皆さんと一緒に観察すると非常に楽しいものです。
街の植物観察のこの講座の時間は、全く満ち足りた楽しい時間です。

街の植物観察 いろいろな草の実が

2007-11-16 | 植物
今週、名古屋の鶴舞公園で、街の植物観察の講座を行った。
これまで栄とか名城公園とかに決めて継続して同じ場所でやってきたが、今回から毎回場所を変えようということになった。

で、初めての鶴舞公園。ここはとてもよく「そうじ」されていて、草なんか全然ない、と受講生の方が心配されていた。なので、それなら向こうの(大分遠い)池のほうまで行ってみましょう、と歩き始めたのだが、あるわあるわ! 歩き出した駅前の地点から雑草満載で、入り口から50mも行けなかった。

芝生の中にはすっかり姿勢を低くして隠れているシロツメクサとか。
芝生と一緒になって刈られながらも生えているコメヒシバやエノコログサ。
カタバミも咲いていたし。

このあたりはアベマキの縄張りだが、公園には明らかなクヌギが植えられていた。いかんですよ。

受講生の皆さんは、最近すっかり野草の見方や図鑑の見方を覚えてくれて、勝手にしゃべりながら勝手に図鑑を調べ、あんまり私の話を聞いてくれなくなってきたのでした……悲しいようなうれしいような。
みなさん自立されたのです。

一人の方は「家に持って帰って調べる」とビニール袋にコシロザを入れていた。
その人、初めは草のこと全く知らなかったんですが。

幸いにも木の下にあまり草が刈られていない草地があって、そこにイヌホオズキがたくさん生えていた。
黒い実がぎっしりなっていた。イヌホオズキは栄の真ん中にもある。結構街の植物である。
この写真で見ると、京茄子みたいです。でも大きさは、大粒の真珠球ぐらいというか。おいしそうです! ナス科だから。

つぶしてみると、黒い汁とともに、平べったい丸い種がたくさん出てきて、参加者の皆さんは口をそろえて「ホオズキそっくり」と言っていた。
私にはあまりそういう感覚がないのだけど、やはりご年配の方は、ホオズキにはとてもなじみがあるらしい。
世代の違いを感じました。

恵那山にいろいろ降って

2007-11-15 | 山里
今週の火曜日の朝、恵那山が初冠雪した。
次の日にはすっかり消えていたけれど。

毎日天気がよくて、空はさえわたっている。夜になると星が凍てつくように輝いている。
火曜日大変すてきなすがただった三日月が、だんだん太ってきた。

また、恵那山にセスナが落ちた。
今度は神坂峠。
半年ぐらい前にも落ちている。
こんなに続けて落ちるなんて。
これまでの10年ぐらい、そんな話は聞いたことがなかった。

恵那山方面に行く道路が、あちこち通行止め。
黒井沢方面へも、神坂方面へも、車が入っていけないみたい。

今回は撮影してるセスナだそう。
前回は緑化中のセスナだった。
知らないだけで、けっこういろいろなものが恵那山には飛んでいるようだ。


なんだか右往左往して細切れ仕事やっているだけで、時間があっというまに過ぎ。
そういうのはストレスたまる。
それこそが仕事なんだけど、そういう仕事は予定の中に組まれていないことが多いから。
今日は早く帰ってのんびりしようと思っていたのに
遅く帰ってのんびりしてしまうだろう……最悪
遅くなればなるほどクールダウン的時間も多くかかってしまうものだ。

花は上品なアイボリー、ヤブミョウガ

2007-11-14 | 植物
昨晩も霧だった。
今日もこんなにも遅くなってしまった。明日朝から出かけないといけないのに。
てか、もう朝に近いです……

紺色の実をつけているヤブミョウガ。
丸い果実をつぶすと、ぐにょ~っとつぶれるかと思いきや、プチっと音をさせてパチッと割れて、中から細かい種がいっぱい出てくる。
カプセルみたいな感じです。

ヤブミョウガはお盆ごろ、暖かい地方の半日陰の樹林内で群生して咲いている。
樹冠が閉ざされていてもなぜか林内が明るい感じのするところ
それは真夏という日差しの強いときだからか。

思い出深いこの花です。初めて見たのは岐阜県の板取村で、そのときは1輪しか見当たらなかった。珍しい花なのかと思った。

けれども、1、2年後、静岡県の山の中で、真っ白に、いっぱい咲いているのを見た。
たくさんあっても苦にならない、いい花。
そのときの思い出が楽しかったので、私はとても好感を持っている花。
見ると必ずそのときのことを思い出す。

だから、ヤブミョウガを見ると、ちょっと楽しくちょっとかなしい。
これがツユクサ科なんだから驚きます。
でもよく見ると葉っぱが確かにツユクサのおばけみたいです。

ミョウガではないのだけど、ミョウガと同じように、食べ物の下に敷いたりする葉っぱとしても使うようです。

今年もどっかでたくさん見たなー。どこだったかしらん。
中津川ではあまり見ません。恵那の木曽川北岸の、南斜面の里にときどきあります。

寒い

2007-11-13 | めぐる季節と自然
冷え込んでいる。

ここ数日、深夜に事務所から帰るとき、車につく露が日に日に濃くなっていた。
昨晩は、霧になった。
晩秋になると、近くの川から霧がわきあがり、あたり一帯を白いスモッグで満たしてしまう。

こういう日がいく日か続くと、霜がおりる。

寒いのはつらい。

ヤマホロシの赤い実

2007-11-11 | 植物
秋には赤い色が多く見られます。
ヤマホロシの透明ぽい赤い実は、光が当たると輝くようできれいです。
実全体が一様に同じ色に赤くなり、周りがまだ緑色なので、よけいにきれいに見えるのです。
品種改良された大きなトマトは、おしりから赤くなり、へたの周りにかけて緑へのグラディエーションになっていますが、ミニトマトは全部均一に赤くなっています。より原種に近いためでしょうか。
やはりあまり大きいと時間差が出てしまうのでしょうか。

赤と緑の組み合わせを見ると、クリスマスをイメージします。
赤と緑は補色で、目医者さんで「はい、どっちがよく見えますかー?」と聞くときに使います。
補色というのは、洋服のコーディネートでは避ける組み合わせだと思います。
緑のスカートと赤いセーターを着るのは結構勇気がいります。

自然の中ではいまの時期によくあって、前向きな重厚さのようなものを感じる組み合わせです。

ヤマホロシはナス科の野生植物なので、人間には有毒です。おいしそうに見えるけれど。
けれどもこの実の毒も分解できる小鳥がいるに違いありません。
小さな鳥の口にはちょっと大きいサイズですが、ヒヨドリなら入るでしょう。
果たして何が食べるのでしょうか。
赤は小鳥を呼ぶ色です。

ナスやトマトやピーマンも、野生時代には有毒だったのでしょうか。

なんだか、「た」の付く人が

2007-11-10 | なんとなく報告
気づいたら、なんだか今年は「た」のつく人と仕事で縁があった。

まず、植生調査や今の山里文化研究所の仕事を一緒にやってくれているタカ……さん。
8月から経理を手伝ってくれているタナ……さん。
11月から事務のバイトに来てくれているタケ……さん。

今私の仕事をスタッフ的に手伝ってくれているのは、なぜか「た」のつく人ばかり。
ハローワークの雇用条件に「た」の付く人って書いてみようかしら。

そういえば、何年ぶりかで谷山浩子を思い出して聴いているわ。