山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

雌しべが2本ある花、いろいろな果実

2007-11-10 | 植物
1つの花に雌しべは1本というのが、花の基本構造。
というより、雌しべが花の本体なのだから、雌しべが2本なら花は2個と数えるしかない、と思っていた。

愛知県瀬戸市の定光寺公園で四季桜が咲いていた。
見たら、ほとんどの花に雌しべが2本ある。
※中には雌しべのない花もあった。
一見そう見えるだけで、下の方の子房のところは1つだろうと思いよくみたら、子房も2つだった。くっついてはいたけど。

ネットで調べると、サクラには雌しべが2本あるタイプがある、というのは結構常識?
サトザクラやマメザクラにはそういうのがあるらしい。
それが雑種になって名木になったものが「鴛鴦桜」であり、園芸品種には「普賢象」とか「妹背桜」というのがある。普賢象は象の2本の牙にたとえているとか。
2つの子房は合着したままさくらんぼになる。
見てみたい。

四季桜はマメザクラとエドヒガンの雑種ということ。

こういうのを、1つの花と呼ぶべきか、2つの花と呼ぶべきか、考えてしまうが
樹木には合体木というものもある。
定光寺自然休養林にある森林交流館には、裏木曾のヒノキとサワラの合体木の輪切りが展示してある。不思議なことに、癒合した部分はきれいに年輪までつながって、そこに元は樹皮があった痕跡が見られないのである。
樹皮はどこに消えてなくなったのか。

おまけに、合体枝というのもあって、隣り合った木の枝と枝がぶつかったままつながってしまっている。つまり、隣同士でちょっと手をつないでみたら、そのまま離れなくなって一体化したのである。そして、それは伸びて行く方向までなくなってしまった。リョウブだった。
その枝は伸びることをあきらめたのだろう。

世の中では合体の歌かなんかはやっているの?


今日は文化センターの講座の仕事で、定光寺自然休養林に行った。
いつもJRの窓から見ているモクモクの照葉樹林の底を歩いた。
5月になるとところどころに真っ白な高木が見られる。それはアズキナシで、私の大好きな木なのだけど、下を歩くと今ちょうど赤いアズキ型の実をいっぱい落としていた。実はあんずみたいに白い粉をふいていかにもうまそうな感じ。食べてた人もいたわー。
果柄がある、いわゆるさくらんぼ型の実。こういう実を見ると、私たちは反射的にさくらんぼ型(梅型)の大きな種が入っていると想像していることを発見した。
アズキナシの果実の中にはナシやリンゴタイプの種子が2~3個入っていた。

ソヨゴも同様で、中には5~6個の種子が入っている。

ヤマホロシの赤く透き通ったきれいな果実をつぶしてみたら、トマトそっくりの薄っぺらくて丸い種子がたくさん入っていた。ナス科だから。
ミニトマトと近縁なのでしょうね、実のつき方とかそっくり。
野生のナス科植物はほとんどが強い毒を持っているのだけど、野菜のナス科はおいしい。でもそれなりに癖はある。トマトとかピーマンとか。

ヤブミョウガのコバルト色の果実をつぶすと、意外にもパリッと割れて中は空洞で、いっぱい種子が入っている。それをルーペで見ると、真ん中にポチっと種子がありそのまわりを硬い殻みたいのが三角形にとりまいていてぎざぎざ皺があり、
みんなで、おお~っ、と驚きました。

定光寺にこんな森林があることは意外と知られていないようです。

写真はソヨゴ

恵那山村塾を行います

2007-11-07 | 森林環境教育
※12月4日にこの記事の情報を修正しました。費用も変わっています。
正式な日程は、このブログの12月4日の記事を見てください


山あそび・里あそび・大人のあそびで結ばれる
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◆◆ 恵那山村塾への参加のお誘い ◆◆【転送歓迎】071107発
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ほんとうにおいしいものを食べましょう!
野山の恵みに満ちた楽しい山仕事の真髄に触れましょう!
山里の人々と交流しながら、役に立つ意見交換や学び合いをしましょう。
恵那山村塾は、岐阜県恵那市の木曽川北(笠周)地域で、森林・農・食を環にして活動し、山の人も町の人もともに豊かな気持ちになり元気づけられることを目指すものです。
山里で生きる技を掘り起こし学びながら、最終的には地域が生きる活動に結びつけていこうと考えています。

●恵那山村塾会員となると、3月まで毎週のように塾(活動)があります(忙しい!)。
その他、イノシシが捕れた(食べに来い)などのお知らせがあります。
ビジター(単発)の参加も可能です。
お誘い合わせの上、ぜひご参加ください。

※恵那山村塾は、山里文化研究所が夕立山森林塾、坂折棚田保存会、恵那市と連携して運営します。林野庁補助事業「平成19年度山村塾事業」の助成を受けています。

【注】以下の日程・内容ともに仮です。
  確定後、恵那山村塾ホームページhttp://www.ena-sansonjuku.net/に掲載します。

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◆おいしいおにぎりを食べるための営み
かまどで森林と田んぼと食卓がつながります!
焚き火でごはんを炊きます。
お米は地元の棚田米。
そのための「かまど(くど)」を作ります。石も土も木も資源です。

 ○たきもの作り
 ○薪割り・焚き火の練習
 ○かまど(くど)づくり
 ○かまど開き・おにぎり作り

 ○石積み塾(坂折棚田) 11月24・25 講師:中野方の方
 ○石積み塾(笠置)  講師:笠置の方(調整中)
 ○休耕田の復田 3~4回

◆中野方・笠置地区の基本食を学ぶ営み
日本人ならこれが基本!の食べ物を作ります。
 ○こんにゃくづくり 2月3日   講師:栃久保集落の方
 ○豆腐づくり・芋ごねづくり
 ○味噌づくり 2月中旬   講師:坂折地区の女性

◆中野方・笠置地区の食文化取材
土地のお年寄りに山の食べ物のお話を伺い、聞き書きにまとめます。
小鳥、イノシシ、魚、山菜取りなど、一体何が出てくるか?!
  料理だけではないのです。
聞き書きの意義と手法を学んでから、山里に出かけます。
 ○聞き書き塾 12月22、23日講師:澁澤寿一さん(森の聞き書き甲子園企画運営)
 ※受講後、作品を提出していただき、聞き書き集にまとめます。

◆森林とかかわり木を生かす営み
 ○炭焼き 1月 講師:中野方地区の方
 ○人工林間伐・搬出・小屋材づくり 12月15・16
     【参加者限定/夕立山森林塾塾生またはそれに準ずる方】
 ○映画上映&公開座談会 2月上旬予定(調整中)
 ・木を使って生きてきた日本人の映画上映(演目未定)
 ・「木の流れ・初めから終わりまで」公開座談会(仮題)
木の生産者、販売者、建築家、消費者が話し合う
 
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●主催
 恵那山村塾(山里文化研究所・夕立山森林塾・坂折棚田保存会)

●参加費
 会員(まずは3月まで)大人1万円(予定)、中学生・小学生5千円、幼児無料
 1日参加 2000円(予定)
 ただし、材料費、燃料費、宿泊費など実費は別途いただきます。
 ※行事が上記より減る場合があります(増える場合もあります)。ご了承ください。

●応募のしかた
【記載事項】住所、氏名(ふりがな)、年齢、性別、連絡先電話(できるだけ携帯)、
     メールアドレス(ある人のみ)、応募動機
【方法】電子メール、ファクス、ハガキ。
【締め切り】
 会員の場合、12月5日まで。先着順。
 1回のみ参加の場合は、各行事の3日前。ただし先着順で定員になり次第募集終了。

●申し込み先・お問い合わせ先
⇒ 山里文化研究所
〒509-9131 岐阜県中津川市千旦林1522-125メゾンオザワ102
 Tel・Fax(0573)68-6016
 Eメール:yamazatobunka@・・feel.ocn.ne.jp(←・・を削除して入力してください)※午前11時より前はなるべく電話しないでください

●活動場所
 岐阜県恵那市 坂折棚田、笠置町栃久保など
 岐阜県恵那市は名古屋からJR中央線でわずか1時間ですが、山と川と棚田の美しい山里風景がいくらでも見られます。特に坂折棚田(日本の棚田百選)、栃久保棚田の石積みは見事です。

●記録ボランティアスタッフ募集します。写真、映像、音声。


   以 上  発信元:山里文化研究所 清藤奈津子



ピカピカのしいたけ

2007-11-07 | 山里
昨日久しぶりに坂折棚田に行き、鈴村直さんにお会いした。
うれしかった。
かっこいいおじいさんである。
父よりもうんと若いけれど。

炭焼き塾の打ち合わせをした。
終わってから、直さんの畑で、ほうれんそうをもらった。
きれいで命がある畑。田舎の人の心栄えを感じる。
しいたけもありったけ採ってくれた。
夜、網で焼いて食べました。
とれたばかりのしいたけを焼いて食べるのは本当においしいのです。

今日もまた坂折棚田。
連日、「恵那山村塾」で右往左往しつつ、やっと計画が固まってきた。

夏以来ぐずぐず調子悪かったのが、ようやく快方に向かっているようで
気がつけば(てか、ずっと気がついてたけど)
一度噴火した山がまた噴火して高くなって、さらに噴火して高くなってるみたいに
仕事の山が高くなっている。調べていないシダもたまっている。
くるったように仕事しないと間に合わない。
強力なスタッフ・タカさんを確保したので、おかげで何とか回っている。
事務のバイトさんも短時間だけど来てくれているし。

でもあと1人ほしいなー。
やりたいことはいっぱいある。お金は、ありそうで、ない。

月が冴え渡り

2007-11-01 | めぐる季節と自然
ぼんやりしていたら、いつのまにか、11月ではありませんか。
里芋が似合う季節になっているのです。
十三夜も過ぎたのだから、当然ですね。

毎日月が冴え渡り、明るいのです。特に先週の満月の日には、夜中でも怖いぐらい明るかった。大型活字本なら読めたと思います。
都会にいると、こういう明るさも分からないのでしょう。
昔神戸に住んでいたころには、夜になると暗くなるところに移り住みたいと心から思っていた。今は実現しています。うちの周りには街頭がないので。

今日は暖かく、珍しくストーブをつけていません。
冬に向かって、なんだか緊張します。
ぼんやりしていると凍え死にそうで。

水木沢では葉っぱ落ちただろうか……