熊澤良尊の将棋駒三昧

生涯2冊目の本「駒と歩む」。ペンクラブ大賞受賞。
送料込み5000円。
残部僅少ながら、注文受付中。

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作品 文章 写真 販売品

豊島家の資料ー2

2012-01-30 06:27:44 | 写真
1月30日(月)、曇り。

厳しい寒さ。
テレビでは「今週はさらに寒くなるとか」。
春が待ち遠しいですね。

先日の「朝まで生テレビ」。
ーー「橋元さんではなく橋下さんが正しい」と、ご指摘戴きました。そうですね、ふじいさん有難う。
   これからもよろしく。


ーーーー
豊島家の資料。
その続きを掲載しておきます。

先ずは、封筒に入っていた字母紙。
主に「水無瀬」。
それ以外も少し。
切り抜かれたものが一掴みと、折りたたまれた丸々A4サイズほどの字母紙が数枚。
切れ端は実際に使おうとして、使われなかった残り物ですね。

紙は、字母紙に使うにしてはチョッと分厚い洋紙。
これに謄写版のようなもので印刷してあります。
他に、薄葉紙に判子で押したものや、墨書いた切れ端が数枚。


この字母紙で作られたと思われる古い駒と一緒にご覧いただきます。


駒は、30年ほど前、大和郡山で骨董市を営んでおられた方から譲っていただきました。
右の説明書きは、何年か前の駒展で使われたもの。
参考のため、一緒に撮影しました。

駒には「作者銘」はありません。
駒の表面は粗い砥石で研いだような粗さ。
特に手が込んで作られたものではありませんが、古い時代の雰囲気があります。
片方の裏には「水無瀬大納言兼俊卿筆跡」。双玉。

字母紙は、先述したように、豊島家から譲っていただいたもの。
「名駒大鑑」」を上梓印刷する直前でした。

字母紙一枚に、同じ文言が墨書されています。
「豊島作」もありますね。
この筆跡が誰のものか。
考えれば考えるほど興味があります。
何故ここに墨書したのか。
面白いですね。

この「水無瀬大納言兼俊卿筆跡」とある駒は、水無瀬神宮に残っている「兼俊筆の駒」とは全く違います。
こちらは、せいぜい100年くらい前。
そう古くからあったものではないようですね。
100年と言うと、明治の終わりか、大正時代の始めくらい。
これまで、この書体の駒で江戸時代以前のものを見かけた事はありません。

100年前にこの書体の駒が初めて作られた。
今日出回っている「水無瀬書」の駒は、どうやらこれが原型のように思うのですね。


では、また。


コメント (2)
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駒の写真集

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