熊澤良尊の将棋駒三昧

生涯2冊目の本「駒と歩む」。ペンクラブ大賞受賞。
送料込み5000円。
残部僅少ながら、注文受付中。

目次

作品 文章 写真 販売品

漆筆

2012-01-21 17:55:22 | 写真
1月21日(土)、曇り。

昨日は一日中の雨。
草木も潤い、部屋の空気もしっとり、漆にもしっとりです。

その漆仕事で、新しい筆を一本おろしました。





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昨夜、ふと眼を覚ますと、騒がしいオチャラけ番組。
「ニュースでも」と思ってチャンネルを変えていると「渡辺竜王の顔」。
寝ぼけ眼でオヤッと見ていると、数年前のボナンザ対決のアーカイブ放送。
初めて見る映像なので、興味深く1時間半を最後まで見てしまいました。

コンチャンの思考回路(プログラミング)は、全幅検索と選択検索。
他は選択検索を採用しているのに対して、ボナンザは指し手をシラミ潰しで調べ上げる全幅検索。
それで、他のソフトを圧倒した。
開発者は、保木さんと言う若いエンジニア。
将棋は、初心者クラスだという。

対する22才の竜王。
こちらは若きチャンピオン。
棋理のみならず、ボナンザの癖と弱味を冷静に分析しての戦い。
本人は至極当然のことだろうが、さすがです。

勝負は、終盤に差し掛かかったところの1手で決まった。
直接的な「23歩」でなく、「飛車の下から打つ香」なら、負けていたと竜王の弁。
ギリギリの勝負だったのだ。

ところで15年ほど前、将棋博物館の関係で木村義徳先生と繰り返し交わした会話を思い出しました。
ディ-プブルーがチェスチャムピオンを脅かしていたころです。
当時、二人で行く喫茶店では、将棋歴史話の次に、決まってこれが話題になりました。

「名人がコンピュータに負けるのは、いつの頃かね」。
「うーん。将棋はズーット変化が多いし、当面は安泰でしょう。しかし、IT技術発展は加速度的ですからね」。
「そうだね。名人が負けるとなると、我々は飯の食い上げ。困ちゃうね」。
「30年後はどうですかね」。
「その頃には居ないだろうね。しかし、もっと早いような・・」。

今回の映像で、竜王も次のようなことを言っておられました。
「否応にも、やがて(対局は)避けられないことに・・」と。







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