熊澤良尊の将棋駒三昧

生涯2冊目の本「駒と歩む」。ペンクラブ大賞受賞。
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駒の写真

2008-10-30 19:16:04 | 文章
10月30日(水)晴れ。

先日締め切った「駒写真」。上はその一例で、約10年前の作品です。
このほどある方から下取り的に預かった駒です。お問い合わせいただいた皆様には
これを含め12組の写真をお届けしました。

その後、さらに2名の方から問合わせを頂きましたので、お2人にはその時点で残っている駒の写真のみお届けしましたのでご了承ください。

「駒」が良く分かるように実物に近い大写しA5判の写真をお届けしたところ、鮮明で分かりやすいと褒めていただいたり、カメラの問い合わせもありました。

カメラは6年前、東大寺での名人戦の前に買った「キャノン・パワーショットG3」という、35ミリカメラほどの大きさで400万画素のデジカメです。
当時は200万画素が主流だったのですが、少しでもキメが細かいと愛用のフィルムカメラ(中判カメラと35ミリカメラ)の補助としても使えそうなので、これに決めたわけです。

デジカメはその場で結果が分かり重宝ですが、雑誌大に大伸ばししたときのキメ細かさでは、やはりフィルムカメラにはかないません。
それで、実際は余り使っていなかったのですが、ブログをやるようになって、多用するようになりました。

ところで、「駒」を美しく撮るためのポイントを聞かれるのですが、デジタルカメラを前提にして、気が付いたこと、小生が心がけていることを書きます。

①カメラは、出来るだけ大きいのが良い。(ブレ難い。レンズが大きく明るい)
②画素数は、大きいのが良い。(最近の1000万画素なら申し分なし)
③望遠ズームで、離れて撮る。(歪が少ない)
④フラッシュ撮影は、出来るだけ避ける。(表面反射しがち)
⑤特に、正面からのフラッシュはしない。(正面からだと、必ず反射する)
⑥駒の表面反射の写り込みに注意する。(空や壁の色が、写りこむ場合がある)
⑦カメラは、動かさないよう固定して撮る。(3脚がベスト。腕を支えて撮る)
⑧反射板で影の部分を明るくする。(ポスターの裏、発泡スチロール板の活用)
⑨何枚か、カメラアングルと距離、光の具合を変えて撮る。
⑩駒の配置、角度を少し変えて撮る。
⑪漆が反射する光を撮る。
⑫蛍光灯は、消してみる。(種類の違った光は避ける)
⑬やわらかな太陽光を、大いに活用する。(直射でない自然光がベスト)
⑭駒の表面や漆文字の反射を逆利用する。(立体感、質感を引き出せる)
⑮カメラは一歩近づけて撮る。(画面いっぱいに、大写しで)

いろいろ書きました。一見、矛盾するようなことも書きました。
プロのカメラマンでも、「駒」は経験がないと戸惑う場合もあるそうです。

デジカメを買い換えようと思っている方で、少しでも美しい写真を撮るためならば、大きなカメラをお奨めします。


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