ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

春風駘蕩

2007-04-10 20:59:59 | 日記・エッセイ・コラム

「なんだか気分がいいね」
墓掃除をした後の妻の一言である。

ぼくはあまり墓に行くことはないが
今日は確かに気持ちがいい!

ゴミ捨て場に黄色い水仙が咲き
近くの小学校から子供達の声が聞こえてくる。

陽気のせいもあるだろうが
墓碑に手を触れているだけで
悩みの腰痛がこころなしか和らいでいくような気がする。
純白のカサブランカと酒を供え、その脚で
親戚の家にちらし寿司を届ける。

満開のさくらのトンネルを走り抜け
初つばめを発見したり
ほんに、気持ちがいい!

帰り道、直売所で「わさび菜」という珍しい菜っ葉を見つけた。
店の人に教えられたとおり
生のままサラダにして食べる。
山葵の丸みのある葉とはまるで別もの。
新菊に似ているが、ほのかに
わさびの香りと辛さがあってなかなか美味しい。


掟(おきて)

2007-04-09 14:23:36 | 日記・エッセイ・コラム

一歳になる屋敷猫のポールが
数日前からボス(実父)に追い出しを掛けられている。
睨みつけられ、烈しい声で威嚇されながら
ポールにしてみれば何が起きているのかさっぱり
理解できない。
(あんなに優しかったボスが突然こんなになってしまって・・・)

おろおろと物陰で小さく震えている。

種の保存のため
オスであればたとえ我が子であろうと容赦しない彼らの掟。

6ヶ月前、里子に出したのだが
どうしてもその家に馴染めず戻されてきた。
そこで飼われていたら
こんな目に遭わずに済んだものを・・・・。

これからは更に烈しい追い立てにあい
振りかえり、振りかえりながら
この屋敷を出て行く日がやってくるだろう。

かわいそうだが手を出すわけにはいかない。


東京

2007-04-09 01:02:08 | 日記・エッセイ・コラム

統一地方選挙の第一幕が終わった。
大方の予想通り、
都知事には石原慎太郎氏が再選された。
都民の良識ある判断だったと思う。

確かに氏のぞんざいな言動には
眉をひそめたくなることもあるが
政治家は何よりも結果が大事である。
穏やかで、誰の話もよく聞いてくれる人柄であっても
結果が出せなかったら政治家として失格である。

最近、上京して思うことは
東京の空がきれいになったこと。
スモッグ注意報など過去のことになったようだ。

殺人的慢性交通渋滞も随分緩和されたような気がする。
快適とまではいかないが
結構スムーズに都内を走行できる。

それに川が美しくなった。

(隅田川も神田川も川と呼べるものではなかつた)
アザラシが迷い込むのは水が清潔になった証拠。

そこで暮らしている人たちには
気づかないほどの変化であっても
偶に上京する者にとっては大きな変化が見て取れる。

これらは石原都政の一つの結果であると思う。
仕上げの四年間、
東京がどこまで魅力的な都市に変われるか
期待したいと思う。

  バス降りてここも東京葱坊主  
やす


シロエビ

2007-04-08 15:07:59 | 日記・エッセイ・コラム

能登の土産としてシロエビを戴く。
シラウオのように透き通った美しいエビ。
味噌汁の具にと言ってくれたが
それではもったいない。
かき揚げにする。
揚げたての半分を戴き
あとの半分を冷凍にする。
次に蕎麦を戴いたとき解凍して
「てんぷらそば」にするのだ。

二人暮しだというのに
我が家には冷凍庫が三台ある。
外に一台、家の中に二台、どれも満杯である。
尤も、屋敷猫たちのアラ
(六匹分)も入るので
よくを言えばもう一台欲しいところだ。

今の冷凍食品は昔とちがって
格段にいい!
その食品が旬の時に調理され
瞬間冷凍される。
季節外れの食品を買ってきて料理するよりも
よほど賢いと思う。
問題は、解凍の技術である。
これさえしっかりしていれば美味しい料理が出来る。

ふと、予感がする。
 夕方、お隣からそばが届きそうな・・・・・。



うぐいす

2007-04-06 09:52:41 | 日記・エッセイ・コラム

一昨日から庭にうぐいすが来ている。
初音にしては随分しっかりした啼き方だ。
どこぞで習ってから我が家にやって来たのだろうか。
すでに散ってしまった白梅と紅梅の間を往還している。

春告鳥とも呼ばれるが
このごろの異常気象には
かれらの感知器も狂ってしまうのだろうか。
世の中、すっかり春になってから
あわてて啼きだしている。

ところで
うぐいすの糞で顔パックすると美しくなると言う話、
あれはほんとうだろうか?
どなたか真実をご存知でしょうか?

山陰から生ワカメが届く。
針しょうがを散らしポン酢で戴く。
これぞ春の香り!

     ひとを愛せとうぐひすの声しきり