ヘニング・マンケル(Henning Mankell)の「笑う男」Mannen som log, 1994 (The Man who Smiled) を読了。シリーズ4作目だ。
タイトルから個人的に大期待していた一作だ。
かの、マルティン・ベック・シリーズの第4作は「笑う警官(The Laughing Policeman)」であった訳で、絶対にこれを意識したものになっていると思ったからだ。
しかし、それにしてもヴェランダーシリーズは評価し辛い。対抗馬がどうしてもマルティン・ベック・シリーズになってしまって、辛口になりがちなのを抑えて読んでいるのが、果たして辛口に過ぎているのか、比較にならないのかが自分でもよくわからなくなってきてしまうのだ。
昼休みなんかに僕が本を読んでいると、たまに何を読んでいるのか興味を示して聞いてくる人がいる。今回は思わず評価不能と言ったら、シリーズ4冊目でまだ評価不能なんですかと呆れられてしまった。
確かに。いい加減きちんと評価出来て当たり前だよな。
はっきり言って今回の4作目は「外れ」であった。
ストーリー展開も登場人物も犯人像も、謎解きも全てにおいてダメダメだ。しかも随所に放置された伏線らしき痕跡。全然整理整頓出来てないだろ。これ。
慌てて書き下ろして出版してしまいましたという感じだ。とっても残念。
しかし懲りずに僕は明日から「目くらましの道」に取りかかるのだ。
ヴェランダーの雰囲気は映像化されるとまたひと味違う感じ。予告編は十分期待させるものがあるね。
Steget efter
</object>