台風12号(TALAS)の稀に見るどん亀ぶりな足取りに振り回され続けだ。ニュースで「なぜ台風12号はこんなに遅いのか」というタイトルが登るくらいなのである。
漸く少しスピードを増したといっても現在時速15キロ。TALASがマリアナ諸島で発生したのが8月25日でそれから今日の昼間までの時速は約10キロ。先週東京では毎日翌日の天気の予報が雨なのに降らずじまいの日々が続く事態となった。
そして今日土曜日、新浦安は終日雨の予報だったが、結局雨は一時小雨が降った程度となってしまった。
僕はもうすっかり調子が狂ってしまって、何を信じればよいのかもわからず、オロオロしてても仕方ないと諦め、朝からリビングのソファーで本を読んで過ごした。
雨の日は沢山本が読めて幸せなのだ。晴れれば自転車が漕げてそれはまた幸せ。晴漕雨読という訳なのだ。
しっかし、予報が外れて雨が降らなかったとなるとちと事情が違ってくる。
雨どころか青空まで見えてるじゃないか。道路を見下ろすと自転車で行き交う人の姿も。
むむむ。
どっちみち風が強くてコンディションは決してよくないハズ。強い南南東の風に押されて北北西の進路を飛ぶ旅客機などを眺めて写真を撮ってみたりして気持ちを慰める。
今日はだらだらと伊藤礼の「大東京ぐるぐる自転車」を読んだ。面白い。というか思いつきと手探り自転車を漕ぎ始め、距離を伸ばしてきたことや、これまでしらなかった近所の地形や歴史に目が向き始めていくこと。そして川筋を追って自転車をあちこちと走らせるというのは正に自分の姿に重なる部分が多くて、ついつい読んでしまうのである。
僕も子育てが一段落し、健康増進の一環ではじめて自転車で散歩に出た時は、それまでのあまりに長い期間の運動不足のつけが一気にまわり、ほんの短時間で疲労困憊。己の体の情けなさに愕然としたものでした。
それにしても78というお歳にして健在で自転車を走らせている伊藤氏はすごい。僕も死ぬまでは元気で晴れた日は自転車を漕ぎ、雨の日は本を読んで暮らしていければいいなと思う次第でありました。