昨夜、会社の帰りに携帯電話を落としてしまいました。
結果を先に言うと、翌朝無事に見つかって、一安心しているところですが、見つかるまでの15時間のあいだ、私は動揺し続けたのでした。
退社時間になっても仕事が終わらず、私は少しいらいらしていました。
夕方、かかりつけの歯医者さんに予約が取ってあり、さらに自宅に保険証と診察券を忘れてきてしまったので、一度取りに帰る時間が迫っていたのでした。
- 戻る時間を節約するために、荻窪駅で忘れ物を持った娘と待ち合わせをしていたので、時間通りに退社する必要があったわけです。
やっと仕事が終わったのが退社予定時刻ぎりぎり、上着とデイバッグ、それに携帯電話をつかんでエレベータに急ぎました。
こういうときによくあることで、エレベータは目の前で閉まってしまい、仕方なく私は、荷物を置いてバッグの中からオーディオプレーヤーを取り出し、プレーヤーを着かけた上着のポケットに入れようとしました。
が、うまく収まらずにポケットと格闘している間にもう一台のエレベータのドアが開きました。
私はあわててデイバッグをつかむとエレベータに乗り込みました。
- どうもこのとき、電話機をつかみ損ねていたようです。電話機はワインレッド、黒いカーペットの上であまり目立たなかったのでした。
エレベータを降り、建物の出口から正門に向かう間に身支度を整えた私は、プレーヤーのスイッチを入れ、音楽を聴きながら会社の外に出ました。
歩くこと数分間、とある信号機のところで娘に連絡しようとして電話機がないことに気がつきました。
その瞬間、どこでなくしたのか、冷静に考える余裕をなくしてしまったようでした。
娘と会う時間は迫っているのに電話機が見つからない。やむを得ず今来た道を会社の自分のデスクまで引き返しながら探しましたが見つかりませんでした。
当然エレベータ前のところも探したのですがありませんでした。
- あとで聞いたところでは、近くの台車の上に置いてあったそうです。
私が置いたものか、見つけた人が置いたものかはわかりません。わずか1メートル足らずの差なのに、私には目に入らなかったのです。
私は再び会社を出ました。娘には連絡するすべがなく、待ち合わせ時間は過ぎていました。
改札口の向こうに娘の姿が見えました。保険証と診察券を受け取ると、私は簡単に事情を話し、娘の携帯の電話番号をメモしました。
- うかつにも娘の電話番号も控えてなかったのです。電話機に登録してあるからいいや、ということで、まさか失くしてしまうことはまさに「想定外」のことでした。
荻窪から電車で三鷹まで引き返しました。
少し余裕を見ていたせいもあって、歯医者には予約時間ぴったりに着き、無事に診察を受けることができました。
歯医者の帰りにもう一度会社に立ち寄り、落し物はないか聞きましたが、届けはありませんでした。「会社の中に落としたんだったら、まず100%出てくるよ。」受付の方が慰めてくれました。職場名と内線番号を告げて会社を出ました。
三鷹駅までの道でも電話機をを探しながら帰りました。
コンクリートの路上はともかく、植え込みの影にでも隠れてしまえばマナーモードに設定してある電話機は、まず見つかる見込みはありません。
確率的には会社内に落とした可能性が高かったのですが、万が一を考えて三鷹駅前の交番に一応届けておくことにしました。
応対に出た婦警さんが、本署に電話してくれましたが、届けはないとのことでした。
見つかったときの為に、説明にしたがって「遺失物届け」を書きました。
日付・住所・氏名...。電話番号のところでは「失くした電話番号でいいんですか?」「見つかったときに連絡できる番号にしてください」などという間抜けな会話をしてしまいました。
電話機の形名・色・番号...。「何か特徴は?」と言われ、二男がUSJに行ったときのお土産である「ターミネータのストラップ」と答えて失笑を買ってしまいました。
auのカスタマーサービス・サイトには、使用停止の項目はなく、どうやら直接電話で話さないといけないようでした。
- 悪い人に拾われ、一晩中使われてしまったら?などという考えも浮かびましたが、一日様子を見て、翌日止めてもいいだろうと考え、そのままにしておきました。結果としては正解でした。
ちなみに、停止を解除するには丸一日かかると書いてありました。
翌朝、会社で守衛所に連絡したものかどうかを考えているときに、拾った方が親切にも届けてくれました。
私のプロフィールを見て、社内の人間だと判断し(住所は山梨県となっていましたが)、社員検索で私を見つけてくれたものでした。
というわけで、何とか気を取り直してこんなものを書いているような次第です。
今後はできるだけ余裕を持って仕事や生活を送ろうと思います、ハイ。