1984年のル・マン24時間レースで総合3位に入ったポルシェ956Lの33号車です。
ドライバーは3名。
でも私の知っているのは、フォードGT40やポルシェ917をドライブしたことで知られているデイヴィッド・ホッブスただ一人。
他の二人はゴメンナサイ。
グリーンと白のカラーリングはすっきりとしてなかなか素敵です。
これはアメリカのたばこ会社、SKOAL Bandit(スコール・バンディット)のカラーです。
当時けっこうモーター・スポーツのスポンサーになっていて、確かF1やバイク・レースでも似たようなカラーリングを見た覚えがあります。
この956はBタイプと呼ばれるクルマで、シャシー番号が「114」。
デビューレースは1984年4月のモンツァ1000kmレースでした(予選5位、決勝リタイヤ)。
その後、5月のシルバーストーン1000kmレース(予選5位、決勝8位)を経て3戦目がル・マンだったのです。
車体はこれまですべて同じカラー、同じ番号33。
余談ですが、1983年もバンディット・カラーのポルシェ956はル・マンに出場していますが、別シャシーのクルマです。
しかも、番号は16だし。
さて話を戻して、
6月に開催されたル・マンのレースでも同じカラーの「114」は予選6位を獲得、決勝レースは上位7位までをポルシェ956が独占するというポルシェ絶対優位の中でみごと総合3位を獲得しました。
このミニカーはミニチャンプス製。
ずいぶん前に発売の予定を聞きましたが、なかなかショップに現れず、それきりになっていました。
後から聞いたところでは、発表からずいぶんと経ってから実際に発売されたんだそうです。
そんなわけでこの33号車は、私が探していたミニカーの中で最後に手に入れることになったポルシェ956となりました。
厳密にいうと、あと1台残っているのですが、そちらは未発売なので。
実はスパークからも同じバンディットカラーに塗られた956が発売されているのですが、こちらもシャシー番号は同じ「114」です。
ただし、ル・マンから一か月後に開催されたニュルブルクリンク1000kmレースに出場した時のもので、このときもホッブスはティエリー・ブーツェンと共にこのクルマをドライブし総合2位に入っています。
す。
同じ色、同じ番号なので非常に区別がし難いモデルですが、両車はリアのスポイラーの形状が異なります。
並べて飾ればオタクっぽいのですが、ニュルは対象外なので...。
いずれにせよどちらも高価なミニカーの部類に入るでしょうか。
中古市場にはなかなか現れませんねぇ。
買った人はしっかりと抱え込んで手放さないのでしょう。
「114」はその後もレースに参加しており、何と1985年と1986年のル・マンにも出場しているんですね。
1985年は「American 100's」というやはりたばこのカラーリングで総合4位、1986年は「Danone」というチームから参戦してこちらも総合4位でした。
ル・マン以外のレースでも、けっこうコンスタントに入賞を果たしたクルマなのですが、残念ながら優勝は一度もありませんでした。
こうして調べてみると、1台のクルマにも歴史あり、でしょうか。