五十の手習い足払い

五十歳を過ぎて始めたブログももう何年目?
山梨に住む新しモノ好きのオヤジが自分の趣味や日々の暮らしをつづります。

バンディットの956

2015年04月27日 | ミニカー
1984年のル・マン24時間レースで総合3位に入ったポルシェ956Lの33号車です。
ドライバーは3名。
でも私の知っているのは、フォードGT40やポルシェ917をドライブしたことで知られているデイヴィッド・ホッブスただ一人。
他の二人はゴメンナサイ。

グリーンと白のカラーリングはすっきりとしてなかなか素敵です。
これはアメリカのたばこ会社、SKOAL Bandit(スコール・バンディット)のカラーです。
当時けっこうモーター・スポーツのスポンサーになっていて、確かF1やバイク・レースでも似たようなカラーリングを見た覚えがあります。


この956はBタイプと呼ばれるクルマで、シャシー番号が「114」。
デビューレースは1984年4月のモンツァ1000kmレースでした(予選5位、決勝リタイヤ)。
その後、5月のシルバーストーン1000kmレース(予選5位、決勝8位)を経て3戦目がル・マンだったのです。

車体はこれまですべて同じカラー、同じ番号33。
余談ですが、1983年もバンディット・カラーのポルシェ956はル・マンに出場していますが、別シャシーのクルマです。
しかも、番号は16だし。

さて話を戻して、

6月に開催されたル・マンのレースでも同じカラーの「114」は予選6位を獲得、決勝レースは上位7位までをポルシェ956が独占するというポルシェ絶対優位の中でみごと総合3位を獲得しました。


このミニカーはミニチャンプス製。
ずいぶん前に発売の予定を聞きましたが、なかなかショップに現れず、それきりになっていました。
後から聞いたところでは、発表からずいぶんと経ってから実際に発売されたんだそうです。

そんなわけでこの33号車は、私が探していたミニカーの中で最後に手に入れることになったポルシェ956となりました。
厳密にいうと、あと1台残っているのですが、そちらは未発売なので。

実はスパークからも同じバンディットカラーに塗られた956が発売されているのですが、こちらもシャシー番号は同じ「114」です。
ただし、ル・マンから一か月後に開催されたニュルブルクリンク1000kmレースに出場した時のもので、このときもホッブスはティエリー・ブーツェンと共にこのクルマをドライブし総合2位に入っています。
す。
同じ色、同じ番号なので非常に区別がし難いモデルですが、両車はリアのスポイラーの形状が異なります。
並べて飾ればオタクっぽいのですが、ニュルは対象外なので...。

いずれにせよどちらも高価なミニカーの部類に入るでしょうか。
中古市場にはなかなか現れませんねぇ。
買った人はしっかりと抱え込んで手放さないのでしょう。


「114」はその後もレースに参加しており、何と1985年と1986年のル・マンにも出場しているんですね。
1985年は「American 100's」というやはりたばこのカラーリングで総合4位、1986年は「Danone」というチームから参戦してこちらも総合4位でした。
ル・マン以外のレースでも、けっこうコンスタントに入賞を果たしたクルマなのですが、残念ながら優勝は一度もありませんでした。

こうして調べてみると、1台のクルマにも歴史あり、でしょうか。