夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

秋から冬への普段着・・。

2005-02-10 12:12:10 | 定年後の思い
昨年の秋、定年退職後、日常生活で身に着けているのが、一定化している。
ズボンは、アウトドア用のくたびれたのを履いている。秋には薄手であり、冬には厚手を愛用している。
上のかっこうは、現役時代のワイシャツの上に、秋用か、冬用のセーターを着ている。

足元は、秋は素足で、冬になると足袋を履いている。
従って、近所までの範囲であったら、もっぱら下駄ですませている。

ワイシャツは、現役時代、デスク・ワークの主体だったので、何となくしっくりしている。
今は家内の手洗いで済ませているが、肌触りが良い。
お陰で、クリーニング屋さんが『近頃、少なくなりました』と嘆く。

今日、郵便局に所用があったので、このかっこうの上、マフラーを首に巻きつけて出かけた。
住宅街を歩き、下駄と足袋はやはり落ち着く、と暖かな冬の陽射しの中を歩いた。

郵便局を出た時、
『あらぁ・・』と声を掛けられた。

歯科医の清楚な美人だった。

私は、このような普段着であったので、恥ずかしかった・・。
内心、着替えてくれば、良かった・・後悔した。

『穏やかなお天気・・この辺の梅も咲きましたね』と清楚な美人は語尾をちょこんと上げ言った。

『そうですね・・』と私は言葉少なく言った。

『近くの公園の椿・・綺麗に咲いていましたよ』

『そうですか・・』

『では・・急ぎますので・・失礼いたします』と語尾を上げた。

私は見送った。
清楚な美人は茶色のコートを身につけ、ハイヒールを履いていた。
若いっていいよな、と私はつぶやいだ。

コメント (1)
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