本日の夢屋四十八手、決まり手は『徳利投げ』であります。
この季節、「お酒は温めの燗が良い♪女は無口な人が良い♪」などと口ずさみ、ほろ酔い加減で多弁になったオヤジが、テレビに夢中になっているオッカァに語りかけても迷惑顔…。そう、無口な人とは、無関心な人ではなく、黙って話を聞いてくれる聞き上手な女なのであります。
などと、オヤジの勝手な言い分を通しながら、テレビドラマを思い起こすに、盃を壁に投げつける飲んだくれのオヤジは居ても、徳利を壁に投げつけるオヤジが居ないことに気付きます。怒りにまかせて盃を投げつけることはあっても、大元の酒が入った徳利は、失いたくないのでしょう…^^;
ちなみに、この『徳利投げ』も希な技ではありますが、平成19年名古屋場所2日目、十両の取組で「猛虎浪」関 VS「十文字」関の一番で記録されております。
バブル期のツケや不況の影響は、農村社会でも人知れず、しかし着実に進行しております。過大な土地評価により貸し付けられた融資資金は、米価の低迷により回収困難と成っており、手軽なサラ金からの借り入れは、元金に借入金利を掛けるだけで、支払い困難と判断できるはずなのに、ズルズルと多重債務への道に転落している方々が居ります。
人並みの暮らしを求めたが故にと言えばそれまでのことですが、すべて個人の責任と言われても、果たしてそれだけなのか…。資産と負債のバランスが崩れているにも関わらず、借り換えや追加融資で、決算期を誤魔化してきた金融機関の責任は一切無いと言いきれるのでしょうか。
いずれも命まで奪われることはないと割り切ってしまえば、それまでのことではありますが、運がないと嘆く人にも、かすかな追い風が吹いていることがある。けれども困っているはずの人が、そのかすかな追い風に気付いてくれないんだなぁ…ホント。
「盃」を捨てることが「いだましくって(惜しんで)」、大元の「徳利」を無くしてしまうことに気付いていただくことが出来ない自分の力量に、時として情けなくなってしまうのであります。
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