インド株が日本にも入ってきて、緊急事態宣言を出したにもかかわらず、空虚な「安全・安心なオリンピック」の言葉をオウムのように繰り返すだけで、おまけに「バブル方式で」という「バブル」は(直ぐに泡と消える)酷いイメージの言葉と驚いていたら、本当に最初からほころびっぱなし。
確か、最初は「復興五輪」のはずだったが、コロナのパンデミックで延期に決まり、スローガンはいつの間にか「コロナに打ち勝った証のオリンピック」と移った。ところが、だんだん「打ち勝った証」の実現が遠のいて、「安全・安心なオリンピック」へ。
ところが実際は開会前に再度感染拡大が始まり、「安全・安心」とはほど遠いことが目に見えてきた。今日の東京の感染者数は3000人の大台にいとも簡単に乗って3177人。下の東京新聞の記事の中の表を見てみると、
>前日の2848人に続き、2日連続で過去最多を更新。都内の累計の患者数は20万6745人。このうち現在入院している重症患者は80人となった。新規感染者数(1週間平均)は、28日時点で前の週に比べて53%増えた。
ここ数日の感染者数の前週同日比較だとほぼ倍になっている。倍倍に増えていく先の怖さはご存じだろう。どんな将来が日本を待っているのだろう。医療関係者も強く警戒を訴えている。市民も、これは危ないと感じ始めている。だが、「安全・安心」とかいいつつ、東京2020オリンピック競技大会の公式サイトをみても、どこにも危機感はない。 選手たちの活躍の記事と写真が踊っているばかりだ。
現在の感染者数の発表を公表したページは見当たらない。「コロナを克服」する意気込みはどこへ。「安全・安心なオリンピック」なら、安全の証しに、感染者が見つかったなら、どのように対処されて安全になったかを示し、感染者が無事に復帰するまで報告したらいいじゃないか。
ところが、オリンピックでコロナ感染者がどの位でたかを調べようと検索してみると、組織員会がプレスリリースしたものをニュースや新聞で見るくらいしかないようだ。公式サイトに報道資料などはまったく出てない。「コロナ」の一文字もみつからなかった。
昨日のNHKのネットニュースによると、
>東京オリンピックに出場するため、海外から来日した選手2人と選手村に滞在する大会関係者2人などが、新たに新型コロナウイルスに感染したことが分かりました。大会組織委員会がPCR検査で陽性が判明したと発表したもので (中略) 東京 中央区晴海の選手村に滞在する海外からの大会関係者2人のほか、選手村以外の場所で滞在している大会関係者や組織委員会の職員など、27日は合わせて7人の感染が明らかになりました。これで組織委員会が発表を始めた7月1日から27日までの感染者の累計は155人となりました。
コロナと本当に闘っているなら、闘っている相手との勝負がどうなっているのか、一般国民が簡単に分かるところに公表してくれるべきだろう。
そして、NHKのサイトは、
>IOC=国際オリンピック委員会と大会組織委員会によりますと、東京オリンピックのために海外から来日した選手や関係者は今月1日から25日までで3万7579人に上ります。このうち、空港の検査で陽性が判明した人は30人で、陽性率は0.08%となっています。また、選手村や競技会場など大会の管轄下で行った23万9418件の検査では52人の感染が確認され、陽性率は0.02%となっています。
このほか、国内在住の委託業者やボランティアなどの中には自主的に検査を受けて感染が確認された人もいて、組織委員会ではこうした人たちを含めて毎日まとめて発表しています。IOCのマーク・アダムス広報責任者は「世界中で最も検査数の多いコミュニティーはほかに例がない。その中でこの数字はすばらしいと思う。リスクをゼロに近づけるようやるべきことをやっている」と評価。
組織委員会の高谷正哲スポークスパーソンは「陽性率が社会に比べて重大な違いがあるとは思わない。引き続き大会関係者の皆さんの協力を得て大会を続けたい」と話していました。
と結んでいる。155人と言って、選手村や競技会場では52人。とあるから、103人は委託業者やボランティア? もっとクリアに表になって見られるようにしてくれないと、分からない。やっぱり、厚生労働省の感染者や検査数と同じで、(発表しない訳にいかないから発表するが、目立つようには発表したくないのだ)としか思えない説明だ。
さらに、東京新聞のココに下のような記事もあった。
>東京都の小池百合子知事は27日、東京五輪・パラリンピック組織委員会が毎日発表している五輪関係者の新型コロナウイルスの感染について、「選手村とか、組織委員会が発表する数字も、だいたい半分は日本の関係者。足し上げて毎日報道されるのはどういう意味があるのかなあ、とちょっと思っています」と疑問を呈した。「オリンピックも、非常に各競技で、日本人の選手もすばらしい成績を収めて(いて)、お家で応援していただいているかと思います」と語った。その上で、組織委員会が発表する感染者について「足し上げて毎日報道されるのはどういう意味があるのかなあ、とちょっと思っています」と語った。
いつまでこんな比較できない基準で数字を出すのか。統計的にも無意味になってしまい、今後の検証すら危ぶまれます。
何から何までご都合主義で、私利私欲しか頭にないリーダーではもうこの国はだめになる。
それなのに日本人は目を覚まさない。
先日の都議選でも5割を切る体たらく。
国民がこんなだから私利私欲しか頭にない人間が上に立ってしまう。
次の衆院選が最後のチャンスではないでしょうかね。
これで投票率が低く、自公・維新が堅調だったら、民主主義のフリした独裁国家になっても仕方ないでしょうね。
それでも月はいつまでも空から見ていますよ。