沖縄のこと、「標的の島」という三上智恵監督の映画を見て、真剣に考えるようになりました。その三上さんが、また沖縄が戦場になる懸念が現実となることに危機感を持ち、現在制作中で来年春完成の映画の一部を、無料貸し出しを始めたというのです。スピンオフ作品といういい方をするようですが、45分ほどの映像ですが、偶然にも機会を得て、見ることができました。
映画を鑑賞後の感想で、沖縄の危機意識が本土に共有されていない。それには、本土のメディアが、沖縄の情報を流さないことを問題視する発言が多くありました。そして、1人でも多くの人に沖縄の現状を伝える努力をしないといけないということになり、私は、まずこのブログに掲載することにしました。
沖縄では、勿論、本土より情報がしっかり流れています。どんな放送が流れているでしょうか。画像クリックで2月と最新の5月の集会の様子が見られます。
2つともOTV沖縄テレビのyoutubeで無料公開しているものです。今回のスピンオフの映像の中にも、こうした抗議活動をする沖縄の人たちのことが流れます。
*下記にスピンオフ作品の無料の申し込み方も掲載しますが、それにはハードルが高いという方は、OTV沖縄テレビに記名必要もなくワンクリックでできる登録をしておけば、こういう報道をyoutubeで気軽に見られるので、方は是非利用することをお勧めします。
本土の人にも、この沖縄の人々の置かれている現状の情報と、「再び沖縄を戦場にするわけにいかない」という思いを、纏めてつたえてくれるのが、三上さんの今回のスピンオフ作品です。
まずは、三上さん本人の言葉を転載をココからさせてもらいました。
三上智恵監督 ステートメント STATEMENT
新作『沖縄、再び戦場へ(仮)』スピンオフ作品について
三上智恵
昨年末の安保三文書で明らかになったのは、日本が敵基地攻撃や先制攻撃も可能な軍事国家になったことだけではありません。日米政府の言う抑止力とは「南西諸島にミサイルを並べ、最悪の場合報復攻撃の戦場になるもやむなし」という南西諸島の犠牲を覚悟したものであるという本音も暴露されました。戦場になると名指しされたも同然の島々では、これから基地の地下化、シェルター設置、ミサイル避難訓練、弾薬庫大増設、小さな離島を含む空港と港湾の軍事化が急ピッチで進みます。いま制作中の新作映画は、平和を求めて戦う沖縄の最前線を描いた2017年の『標的の島 風かたか』の続編にあたります。2017年~2023年の戦争に向かって突き進む怒涛の日々が描かれることになりますが、しかし映画館での公開は早くても2024年春以降になり、その時、沖縄が予断を許さない状況になっていることすら考えねばならないと危惧しています。
映画の完成を待つこの期間にも、刻々と変わっていく状況を共有するため、この度45分程のスピンオフ映像を希望者に無償で提供し、危機感を共有していただきたいと思うに至りました。みんなで見ようよ!と声を掛けられる仲間と、5人でも10人でもいいので「見る会」を開催していただきたいのです。そして戦争に向かうこの国の流れを止める小さな単位が各地に生まれ、この動画を見たことで「見ざる・聞かざる・言わざるになるものか!」と決意した人たちが、既成の政党や運動にとらわれず、同じ危機感を持つ人たちと集まりなおすきっかけになれば、こんなにうれしいことはありません。映画が完成するまでの間に、全国に同時多発的に沖縄の現状を見てこの国を憂い動き出す人々がどんどん誕生していくと思うだけでもワクワクします。そして、ワンコインでもいいので新作の製作費カンパと共にDVDを返却していただければ、私たちもさらに励みになります。
野党や労働組合の弱体化、運動の高齢化など嘆いていても始まらない。私にとっては、過去の私の作品を見てくださり、沖縄を気にかけていてくれる方々だけがはっきりと目に見えている希望なんです。その方々は必ず南西諸島の現状をその目で見て受け止め、SOSに耳を傾け、そして発言・行動につなげる力のある人たちだと信じられるからです。
なので、今回はあえて素材を無造作に並べ、わかりやすくするための説明や演出は極力つけませんでした。あくまで撮影に走っている中からこぼれてくる「野菜の乱切り」の形で提供します。それを一足先にお渡しするので、皿もそちらで用意し、来ている方々が食べられるような盛り付けと味付けは映像を受け取った主催者のオリジナルでやってほしいのです。主催する方の多くは辺野古で座った経験があったり、深く沖縄問題に関心を持ってきた方々だと思いますので、一緒に見る人たちに添えるべき情報を判断し、来てくれた方々に必要な補足をしていただけると思います。実はそこがミソだと思っています。
観客として見るのではなく、私たちが必死に渡す情報を受け取って、皆さんも必死に地域に発信するサテライトになってほしい、平和を作る力のある人たちを揺り起こすツールにしてほしい、平和分子の核分裂が起きる時の核になる人たちにこの素材をお渡ししたいと思い、その願いを込めて、編集しました。どうぞ存分に活用してください。そして新作映画が完成した暁には、是非この動画を共有してくださった皆さんと共に劇場にお越しください。
下のが、スピンオフ作品への応援と上映会の案内となっています。クリックして、オリジナルに申し込みなどがあるので、ご覧下さい。
太平洋戦争で、沖縄には米軍が実際に上陸し、戦場となった沖縄に膨大な被害を与えました。今回も、米軍が強化されていくだけでなく、自衛隊の施設や増員を進め、弾薬庫やミサイルなど、戦時には必ずや相手国が攻撃目標になるものが、沖縄の人たちの反対を踏みにじってどんどん建設や持ち込みが進められています。
沖縄、特に今回の軍備増強が南西諸島が中心で本土から遠い場所で起こっていることだと思ったら大間違いです。米軍基地の大半がある沖縄に生きる人たちに、これ以上 苦渋を背負わせることは許されません。三上監督も本土の出身の人ですが、私たちもしっかり彼女に倣って沖縄と心をともに、平和のために、できるかぎりのことを行動に移していきましょう。非力でも、やることはいろいろあるはずです。
たとえば、本土のメディアが沖縄の報道が少ないと思ったら、メディアに手紙やメールで「もっと、沖縄のこと報道してください!」と意見を出しましょう。視聴者がみたい番組を作らなければ、視聴者の受信料で成り立っているNHKも、視聴者がたくさんみて宣伝になるから企業からお金を得る民放も成り立たないのです。見たい番組や報道への意見は、どしどし伝えましょう。
正直、良心的な人はどんな新聞、放送局にもいると思います。その方たちが力を得て頑張ってくれるはずです。もしくは、新聞や雑誌なら、そういう情報をしっかり掲載している新聞や雑誌をみつけて乗り換えましょう。そのためには、漫然と新聞や雑誌を購読を続けずに、大事な時には、図書館とかで他誌(紙)と比較してみて下さい。あなたのお金を払って読んでいるもの、大丈夫ですか????
このブログで、私が高評価してお薦めしているのは、坂本龍一さんも応援していた「東京新聞」です。
追記)今、このブログを書いていたら、ニュースでは垂れ流し風に自画自賛の岸田首相のG7の言葉を流すものの、7時半のクローズアップ現代で、被爆者のサーロー節子さんなど、核兵器禁止条約などの推進活動をしている被爆者の人たちが口を揃えて、ヒロシマでやるというので期待したが、これでは酷すぎる内容。と嘆いている発言を取り上げて問題点を指摘していました。NHKにも良心のある人はいる。さっそく、そういう人への応援メッセージを書きましょう!!!見逃した方は、5月22日19:30クローズアップ現代をNHKプラスでご覧下さい。
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