ロンドンオリンピックが閉幕した。
期間中、きょうは何の競技が行われるのか、放送時間はいつかと女房どのとの会話は専【もっぱ】らオリンピックのことばかり、それほどスポーツの持つ魅力の虜【とりこ】となっていた。
きょうの朝日新聞一面トップは、ボクシング競技・ミドル級で村田選手が金メダルを獲得したことを報じている。
今年の1月13日、このブログに「ただ1人の金メダリスト」という題で、東京オリンピック・ボクシング競技バンタム級のゴールドメダリストである桜井孝雄さんの死を悼む文章を書いた。
その中に、オリンピックのボクシング競技で金メダルを手にした選手は、後にも先にも桜井さん外いないと記した。が、それがそうでなくなった。
5月中旬、母校のOB総会に出席するため上京した。総会の前夜、今年度の関東大学ボクシングリーグ戦1週目、母校の対法政大学戦を懐かしの後楽園ホールで先輩方と一緒に観戦した。
試合は母校の勝利に終わり、その後、勝利の美酒に酔ったが、その席で選手として桜井さんと同時期を過ごされた斎藤先輩に、桜井さんにまつわる話をいろいろと伺った。
その桜井孝雄さんが脚光を浴びた東京オリンピックから48年、ついに1人の若者がボクシング競技の栄光の歴史を塗り替えた。
村田選手は「金メダルが僕の人生の価値じゃない。これからの人生が僕の価値。恥じないように生きていこうと思う」と語っている。彼の人生に幸多からんことを願う。
ちなみに、今オリンピック・ボクシング競技の解説を受け持っていたのは母校・日本大学ボクシング部現監督の梅下新介さんだ。オリンピック競技の解説者と賀状の交換をしている者はそういないだろう、と家族に自慢している。