一昨日はAbemaTVの視聴で1日が暮れた。
将棋B級1組順位戦5回戦、藤井聡太三冠対木村一基九段戦が東京・日本将棋会館で行われ、藤井三冠が木村九段を降し4勝1敗とした。
今期12戦するB級1組の棋士13名、ここまで5戦全勝の佐々木勇気七段が首位を走る。次いで藤井三冠と千田翔太七段が4勝1敗でその後を追う展開だ。
A級への昇級は2名。「鬼のすみ家」とまで言われ、実力者が揃うB級1組だが、このところの実績と勢いからして上記の3名に絞られたといっても過言ではないだろう。
先週月曜日、藤井三冠が豊島前叡王からタイトルを奪取した直後は、今期内の五冠達成なるかとマスコミも色めき、一般紙やワイドショーなどでも大きく取り上げられた。
だが、その3日後に行われた棋王戦・挑戦者決定トーナメント2回戦で斎藤慎太郎八段に敗れたため五冠の可能性は消えた。
ただし、先月30日に永瀬王座との竜王戦挑戦者決定3番勝負を制した藤井三冠、10月8日・9日から豊島竜王との間で七番勝負が始まる。
このところの豊島竜王とのタイトル戦の流れから思うに、四冠の可能性は大きい。
きょうは、永瀬拓矢王座に木村一基九段が挑む王座戦五番勝負第3局が神奈川秦野市「元湯陣屋」で行われている。両者ここまで1勝1敗の五分。今日の対局を制したものがタイトルに王手をかける。
当たり前だが、藤井聡太三冠のみならず木村一基九段、佐々木勇気七段、千田翔太七段、豊島将之竜王、永瀬拓矢王座それぞれに物語がある。
厳しい勝負の世界に生きる棋士たちの駒を指す手が切ないまでに眩しい。